「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」内の企画「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」が東京・新宿シネマカリテにて開催中。7月17日に、映画プロデューサーのジョン・ピアソンによる来日特別セミナーが行われた。
「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」は、アメリカ・オースティンで毎春開催される音楽や映画の複合フェスティバルSXSW(サウスバイサウスウエスト)の映画部門に出品された作品から、選りすぐりの7作を上映するもの。
リチャード・リンクレイターやスパイク・リー、マイケル・ムーア、ケヴィン・スミスらの監督作でプロデューサーレップを務めてきたジョン・ピアソン。90分にわたる特別講座では、現代の映画制作について「フィルムを使っていた過去の環境に比べると、そこまでお金をかけなくても映画制作が可能になり、簡単に制作できるツールも充実しています。しかしこれだけ簡単に映画が作れるようになってしまうと、逆に作品の数が増えてしまい、その中で目立つことが困難になっています」と語る。続けて「過去の作品はたくさん観て学ばなければなりませんが、コピーされた作品は評価されません。つまり過去の作品を参考にしながらも、オリジナルの作品を制作することが一番難しいところであり、かつ一番大切なことなのです」と述べた。
そのほか講座ではムーアとの出会いや、サンダンス映画祭に出品された「
またこの日はSXSW FILMのディレクターであるジャネット・ピアソンもセミナーを行った。ここでは毎年2500本もの応募があるSXSW FILMで、自分の映画を披露するための方法やエントリーの仕組みを説明。ジャネット・ピアソンはその評価に関して、「いくつかポイントがあります。観客が気に入る作品なのか、批評家が気に入る作品なのか、次世代の才能と呼べる作品であるか、多様性のある作品であるかなど、クリエイターは誰に観られる作品なのか、誰に広めたい作品なのかを意識しながら、撮影の間も戦略を立てなければなりません。また日本映画は翻訳に時間がかかるので、早めのスケジューリングが重要です」と話した。
「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」は7月22日まで開催中。明日19日以降は濱田岳主演の「サケボム」や、「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」「FRANK -フランク-」「ロアー」を上映する。
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