「母の身終い」の監督
第68回カンヌ国際映画祭と第41回セザール賞で男優賞を獲得した本作は、自身の矜持と社会のしがらみの間で板ばさみになり、現実のために身を落としていく男の葛藤を描く社会派ドラマ。勤務先から解雇され、スーパーの警備員の職を得た主人公ティエリーは客だけでなく同僚まで監視することになるが、告発によって1人の従業員が自殺してしまう。
予告編では、妻と障害を抱える息子と過ごす時間に唯一の安らぎを感じるティエリーが、家を売らなければならない状況まで追い込まれるさまが映し出される。また新しい職場の厳しい対応に内心疑問を覚えるも、現実から逃れられない彼の「穏やかに生きたいだけなんだ」という悲痛な叫びも。社会の矛盾を浮き彫りにし、観る者に問いかける内容となっている。
「ティエリー・トグルドーの憂鬱」は、8月27日より東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国でロードショー。
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- 「ティエリー・トグルドーの憂鬱」予告編
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escher @escher_
「穏やかに生きたい」と悲痛な叫び、カンヌ男優賞を獲得した社会派ドラマ予告編 https://t.co/zBrDRzQ0K1 面白そう。