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川村元気の小説をもとにした本作では、「世界から大切なものをひとつ消すことと引き換えに1日の命をもらえる」という契約を結んだ余命わずかな郵便配達員“僕”の決断が描かれる。佐藤は“僕”と契約相手“悪魔”の2役を演じ、宮崎が元恋人の“彼女”に扮している。
佐藤は、これが宮崎とともに登壇する最後の舞台挨拶であることに触れ「そう思うとすごく寂しいですし、感慨深さもあります。ついに作品が、自分たちのものからお客さんのものになったんだなと思う」と話す。
宮崎は佐藤の印象を聞かれ、「すごく頼りになる青年でした」と答え笑いを起こす。さらに「本当にいろんなことを見ていらっしゃるので、誰が何を必要としてるか、自分が何を求められているかわかっているんです。それを表現するのも上手ですし、とても頼りになる、せ……」と言いかけたところで、佐藤が「そこまで出ちゃったら『頼りになる青年』って同じことを繰り返してもいいんですよ?(笑)」とからかった。
その後、宮崎がたどたどしいトークをしては佐藤がフォローする場面が続き、佐藤は「いつになったらスムーズにコミュニケーションが取れるの!? 今日が最後だって言ってるのに!」と嘆く。司会から「宮崎さんはどんな女性ですか?」と聞かれても、佐藤は「わからないんです、本当に! どれくらい心を開いてくれてるのかが最後まで掴めなかった。実は誰よりも強いんだと思います」と言うのが精一杯。「川村元気さんにも『会話のラリーが続かない』って言われて……(笑)」と明かす宮崎に、佐藤は「最終的にはあおいちゃんをカラオケに連れて行ってB'zの『ultra soul』を歌ってもらうのが、元気さんと僕の夢だったんです。でも達成できなかったのでまた次回に持ち越されましたね。道のりは遠いですけど、あきらめてないですから!」と根気強くアピールした。
ここで佐藤が実家で飼っている猫、こちろーとぷちろーの写真がスクリーンに映し出される。劇中で“僕”の愛猫キャベツがタオルを巻いている“キャベツ巻き”のシーンを再現したとのことだが、「(キャベツを演じた)パンプと比べると本当にひどい! ぷちろーに関しては泥棒猫みたいになってる(笑)。いかにパンプがいい子だったかわかるので、もし猫を飼っている人がいたらチャレンジしてほしい」とファンへ語りかけた。
現在映画の公式サイトで感想文を募集していることから、イベントの終盤には応募者を代表して2名が感想文の朗読を行った。「中学校受験のために塾に通っていた時間を、家族と過ごすために使いたいので、塾を辞めたいと思っています」と読み上げた小学6年生にアドバイスを求められた佐藤は、「これは困ったぞ……」と頭を抱える。将来は医者か警察官になりたいというその小学生へ、宮崎は「バランスよく時間をやりくりしてほしい。極端になるのはよくないかなと思うので」と言葉をかける。同じく来場していたその児童の母親が「おじいちゃんとおばあちゃんの体調が悪く、外に出かけられない状態なのでそう考えたんだと思う」と話すと、佐藤も「じゃあ、塾辞めようよ! 勉強はこれからやるんだよね? がんばって!」とエールを送った。
最後に宮崎は、「直接観てくださった方の声を聞くと、こんなふうに人の人生に関わって、もしかしたらその人生を変えてしまうこともあるんだなと思い、改めて責任を感じました。映画がもっともっと広まって、たくさんの人の何かをいい方向に変えるきっかけになってくれたら」と語る。そして佐藤が「自分の周りにいる人たちのことをより愛おしく思えて、ありがとうと言いたくなるような作品です。たくさんの方に観ていただきたいです」と挨拶し、イベントを締めくくった。
「世界から猫が消えたなら」は全国で上映中。
※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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