フランス現地時間5月18日、
本作は、
上映前のフォトコールでは「日本と同じようにクスクス笑いながら、後半はちょっとしんみりとしっとりとそういう展開になってくれればなと思っています」と述べていた是枝。その期待通り、上映中には良多と淑子の会話シーンでたびたび笑いが起こり、上映後の会場では約7分間にわたるスタンディングオベーションが。同映画祭初参加の阿部は「やっとここに立てたなと思いました。是枝組でここに来れて本当にうれしかったです。初めてのカンヌですが感動しました」と万感の思いを口にする。
是枝の監督作「そして父になる」に続いて2回目の参加となる真木は「今回、自分がすごくよい作品だと思っているものを、ほかの国の皆さんにもあれだけ温かく受け入れていただけて、本当に作品をよく見てくださっているんだなと思いうれしかったです」とコメント。また樹木は「私はもう外に出て行くような人ではないので、もっと若い人たちに、この映画祭にぜひ一度は来てほしいと思います」と次の世代に呼びかけ、是枝は同映画祭について「ここが一番厳しいと思います。作品に対しても、批評に対しても。これだけ拍手とブーイングが交錯する場はほかにないので、この緊張に耐えられる作り手でありたいと改めて思える場です」と述べた。
上映中に笑いが起きたことに触れ、是枝が「泣かれるよりうれしいです。より登場人物を身近に感じてくれた証拠だと思うので、言葉が悪いけれど、してやったり!と思ってしまいました」と語ると、樹木から「それは言葉がダメね。監督はもっといい言葉を選ばなきゃ」とダメ出しが入る。しかし樹木の「伝わったなって思えたわね!」という力強い言葉を受け、是枝は「この映画の笑いが伝わるかがずっと気がかりだったので、安心しました」と安堵の表情に。
また阿部が「お客さんと一緒に映画を観れたというのが、本当にいい経験でした。受け入れていただけてうれしいですね」と感想を語ると、樹木は「じゃあ、この映画をターニングポイントにしてまた変わるわね。成長しちゃうわね。阿部さんは団地より、カンヌの風景のほうが似合うわ。ビシーっとハマってたわ」とともに喜んだ。
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