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川村のLINE連載小説を映像化した本作は、余命宣告を受けた“僕”が、突然現れた自分そっくりの“悪魔”と「大切なものをひとつ消すことと引き換えに1日の命をもらえる」という契約を結んだことから大切な人たちの思いを知っていく物語。“僕”と“悪魔”の2役を演じた佐藤は「この映画に出てくる“僕”と(宮崎演じる)“彼女”には役名がない。だから皆さんには、僕たちを通して自分自身のストーリーを思い浮かべてほしい。あなた自身の人生を思い描いて感動していただきたいです」と観客に気持ちを届けた。
本作において、特に家族の物語に胸を打たれたという宮崎は「お父さんの不器用な愛情にぐっときました。年齢を重ねてくると親の気持ちを想像することが増えるけど、自分が生まれたときも、両親はこんなふうに思ってくれたのかなと考えながら観ていました」としみじみ語る。すると佐藤の父親役を演じた奥田は「ううう」と声を漏らして泣き真似をしながら、「カミさん役の原田さんは最多共演者。恋人から若夫婦、熟年、壮年……いろいろ演じてきました。そのあうんの呼吸の中に佐藤くんがいて、互いに何も言わなくても親子関係が成立したんです」としみじみ。また濱田は本作に出演して発見したことがあったと前置きし、「杏奈ちゃんが演じた職場の同僚が、何を話しかけてもツンと返してくる。でも気付いたんです。意外と嫌いじゃない!」と言ってのけ、それまでしんみりとしていた会場に笑いを巻き起こす。
続いて登壇者たちには、本作のタイトルにちなみ「世界から消えてほしくないものは?」という質問が。佐藤はアルゼンチンでの撮影を振り返り、「米ですね!」と即答。「アルゼンチンには2週間ほどいたんですけど、日本食の尊さを痛感しました。お米が食べたすぎて(宮崎と)2人で画像検索して米の写真を眺めていました」と切実そうに語ると、宮崎もその横で大きくうなずく。そんな宮崎は酸っぱいものが好物だと言って、「梅干や酢の物がなくなったら困ります」と回答。 佐藤が「総じて言うと、梅おにぎりがなくなったら困る!」と力強く訴え、宮崎とともに真剣な表情を見せていた。
最後に川村は観客に向け、「この物語は読み手の人生と混ざることで完成するように書いた作品。映画もその部分を踏襲してくれているので、皆さんの友達や家族との思い出をこの映画に混ぜ込んでみてほしいです」とコメント。そして佐藤から「この作品は希望の映画です。今、つらい状況にいる方々の励みになればいいなと願っています」と温かなメッセージが送られ、舞台挨拶は終了した。
「世界から猫が消えたなら」は5月14日より全国ロードショー。
※宮崎あおいの崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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