本作は、2011年に日本やカナダで上演された舞台の再演。前回に引き続き中谷が主演を務め、フィジカルアクターのロドリーグ・プロトーが共演、映画「レッド・バイオリン」「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声」などの監督としても知られる
ゲネプロ前に行われた会見には、20歳の女性・薔子に扮した中谷、そしてプロトーとジラールが出席。ほぼ1人で話し続ける独白形式の本作に関して、中谷は「初演の際はセリフを覚えるのに1カ月かかりました」と苦労を打ち明けた。しかし今回、中谷に用意された準備期間はわずか10日間ほど。PARCO劇場が改修のため年内に一時閉館するため、「どうせ閉まるんだし、1つくらい(プログラムが)なくなってもいいんじゃないかな……」とまで思っていたと笑う中谷。しかし劇場プロデューサーから「あなたが主演しないんだったらほかのもっと素敵な女優で再演するから」とはっぱをかけられ、出演することを決意したという。
2007年にジラールが手がけた映画「シルク」で彼と初めて組んだ中谷は、「自分に自信がなく、舞台からずっと逃げ続けていましたが、彼との出会いはすべてを払拭してくれました。そもそも人間は何も持たずに生まれてきたんだということを教えてくれ、演劇界の父であり母でもある温かい演出家です」と言及。それを受けてジラールは「今から本当のことを言うけど、お世辞に聞こえたらすみませんね」と釘を刺し、「私にとって美紀さんは、演出家として一番満足できるコラボレーター。彼女は我々とディスカッションしたことを、すぐに魔法のように演技に反映される。芝居を見ていて全然飽きないし、その分、私自身も大きな責任を感じています」と伝えた。
「猟銃」は東京での公演後、新潟、京都、愛知、兵庫、福岡へと巡回する。
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