本日2月27日、東京・テアトル新宿にて「
本作は米国の作家アンソニー・ドーアの同名短編小説をもとにした、日米合同製作のファンタジー。沖縄の離島を舞台に、盲目の貝類学者が島に流れ着いた女性いずみの奇病を貝の毒で治したことから、穏やかに過ごしていた日々が一変していくさまを描く。
大きな拍手で迎えられたリリーは立ち見客が出たことに「ほう、へえ。いや企画の段階から映画化はないだろう。撮影が始まっても上映はないだろうと思っていた。プレミア試写会で見た顔もずいぶんいるね。同じ人が何度も観る映画なんですね」と開口一番、笑いを誘った。寺島は「ぶっとんだ脚本と、ぶっとんだ監督、ぶっとんだ共演者に囲まれて、ぶっとんだ作品ができました。この映画はわかるものではなく感じるもの。私も気に入ってます」と挨拶した。
観客の視覚や聴覚を刺激する作品を作ったという坪田。観終わった後の観客の反応に「お客さんがシーンとなることは悪いことじゃない。皆さんの身体に溶け込んで入っているのかなと」と坪田が語ると、リリーが「ポジティブな解釈だなあ」と一言。1月の沖縄県・渡嘉敷島の海での撮影に寺島は「リリーさんが半日近く水に潜ってて大丈夫かなと見ていた」と当時を振り返ると、リリーは「スタッフが寒いだろうからと温かいお風呂を準備していてくれてね。愛ちゃんたちは若いからいいけど、我々の場合は急に熱いお風呂に入ると心臓マヒを起こして危ないですから。冬場のお風呂は浴室を温めてからですよ!」と会場を沸かせる。すると笑いながら聞いていた寺島が「生きててよかったですよね」と返した。
池松は本作について「圧倒されました。しばらくこんな日本映画を観ていなかったなと。どう受け止めていいのかしばらく考えました。撮影現場は楽しくて、リリーさんとこうして向き合って仕事ができたのも初めてでした」とコメント。橋本も「台本を見たときにはどうなるのか不安だったけど、できあがった作品を観たら1本の筋が通っていた。ほどよくふんわりしていてよかったです」と感想を語った。
第45回ロッテルダム国際映画祭に出品された本作。現地の観客の反応にリリーは「お客さんがバカウケでしたよ。笑ってほしいところで笑ってくれたんですよ。いづみ(寺島が本作で演じた山岡いづみ)がシャツをズボンに“イン”しているシーン。あの急に、(貝類学者役の)オレの彼女感を出してくるうざい女がオランダ人にも通じるんですね」とうれしそうに語った。
最後にリリーが「こういうタイプの作品は少なくなった。僕が子供の頃はこんな映画や時代劇、SF作品とかをよく観たし、いろんな映画があった。いろんなものを知ることができて面白かったもの。また劇場でこのような作品を観ることができてうれしいし、皆さんにも感じてもらえたらなと思います。心が弱っている人にぜひ勧めてください」とメッセージを残した。
ここで舞台挨拶は終了すると思いきや、リリーが「愛ちゃん、全然話してないから最後にご挨拶を」とフリを入れる。橋本が「すごいイヤだあ」と返すと「『宴もたけなわ、東京プリンスホテルでございます』とか言って締めればいいんだよ」とボケてみせる。続けてリリーは「じゃあ、しょうがないから池松くんに締めてもらうしかないな」と今度は池松へ。池松が困っていると「じゃあ、ここは姉さんで!」と再びリリー。寺島から「(池松くん)ちゃんと言ったほうがいいよ(笑)」とマイクを戻され、渋々と池松が「今日は本当にありがとうございました!」とメッセージを残し、共演者の仲の良さが伺える舞台挨拶は終了した。
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