1月16日に封切られる「
実話をもとにした「最愛の子」は、3歳のときに誘拐され6歳で実の親と再会した男児ポンポンを軸に、我が子に忘れられた産みの親と、3年間親子として生活してきた育ての親が抱く苦悩や葛藤を双方向から描くミステリードラマ。11月に行われた第16回東京フィルメックスの特別招待作品に選出され、観客賞を受賞した。
かねてから山田を敬愛していたというピーター・チャンは、山田を前に大感激の様子で「私はあなたの大ファンです!」とアピール。それを受けて山田が「僕も『ラヴソング』以来のあなたのファンですよ」と話すと、ピーター・チャンは瞳を輝かせ、「実は僕の父も映画監督で、父もあなたの大ファンです。中国の映画監督は、『男はつらいよ』シリーズのような映画を撮りたいと誰もが思っています」とコメントする。そして山田が「日本では最近重苦しい映画が多くて、軽やかな映画が少ない。でも『最愛の子』は深刻なテーマを扱いながらどこか軽快で、本当にいい映画でした」と新作を絶賛すると、ピーター・チャンはうれしそうに「僕は山田監督をお手本にしています」と述べた。
さらに「母と暮せば」が、山田にとって通算83本目の監督作だと聞くと、ピーター・チャンは「83本なんて、僕は人生を4回送らないと到底追いつけない!」とびっくり。2人は固く握手を交わしたあと、ピーター・チャンの携帯電話で2ショット撮影を行った。この対談の模様は、1月5日発売のキネマ旬報にも掲載される予定だ。
なお、本作について山田は「現代の中国のごく普通の市民の暮しと、その喜びと悲しみを生き生きと描き出す。見事な演出力に感服」と語っている。そのほか
山田洋次(映画監督)コメント
現代の中国のごく普通の市民の暮しと、その喜びと悲しみを生き生きと描き出す。
見事な演出力に感服。
是枝裕和(映画監督)コメント
今どうしてもこの映画を撮らなければならない。そんな監督の切実さが全編を貫く力作。
恋愛映画の名手であるピーター・チャン監督の新境地!
LiLiCo(映画コメンテーター)コメント
謎めいていて、しかも心が張り裂けそうに切ない。
愛、子ども、親子、信頼について深く考えます。
そしてラストは震えました。
近年で最も脳裏に強く残った一本。
板谷由夏(女優)コメント
子を想う、親を想う
そのすべてが断ち切られる悲しみは生きていることで一番苦しい。
そんな社会ではありませんように、と願う気持ちと現実社会。
すやすやと眠る我が子たちの手を握り締めずにはいられませんでした。
加藤登紀子(歌手)コメント
号泣するほかになく、途方にくれるほどでした。
愛する子供が、突然にいなくなる!
想像もつかない絶望感に解決の糸口はなく、そこから突き上げてくるのは、愛って何?という疑問。切ないテーマです。
室井佑月(作家)コメント
自分の子だから愛しいのか。育てた子だから愛しいのか。きっとどちらもだ。
子を思い、親を思い、あたしは泣いた。
海老名香葉子(エッセイスト)コメント
世界中の子を持つ親の皆さん、この作品をみて下さい。
親子の絆に、背筋を正して泣きました。
親のありがたさを悟りますよ。
姫野カオルコ(作家)コメント
冒頭からラストまで目が離せない。離させない。
淡々と、かつ的確に人の心の深淵を捉えた脚本、
巧みなカメラで、画面に釘付けにされる。
終わった後には、じりじりと思いが続く。
親子というものについて。
中江有里(女優・作家)コメント
一人っ子政策、都市と地方の格差など、
中国の断面を鋭く切り取っている。
衝撃のラストシーンに脱帽。見るべき作品です。
トラヴィス・ファイン(映画監督)コメント
親子の愛と絆、我が子への献身についての思いを込めたテーマと、予測不可能なストーリー展開に大満足!
素晴らしい演技を披露したヴィッキー・チャオはじめ全てのキャストの力強さに感動した!
岩井志麻子(作家)コメント
映画のような、という形容はたいてい、現実離れした話に使われるものだけれど。
これは現実のような、というより、現実そのもの。
映画と現実、その境目がわからなくなる。
小島秀夫(ゲームデザイナー)コメント
「最愛の子」を持つ者なら、誰もが胸を締め付けられるに違いない。
前半と後半の視点切り替えに、心までも抉られることになる。その相反する「怒り」と「悲しみ」が行き場を失った「最愛の痛み」となって、観る者を打ちのめす。
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Akira Aoki 青木 聡 @aabluetree
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