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山田にとって初のファンタジー作品となる「母と暮せば」は、終戦後の長崎を舞台に母と息子の絆を描く作品。吉永が助産師として暮らす母・伸子を、二宮が3年前の原爆で命を落としたはずが突然姿を現す息子・浩二に扮している。
12月12日に公開された本作は、本日までに60万人の動員を記録。初日舞台挨拶にて「きれいな服を着てきれいな髪の毛にしてもらってテレビや雑誌、新聞に出ていた毎日が終わってしまうんだと思うと寂しい」と話していた二宮は、「またこうやってきれいな格好で皆さんの前に出られるのは、映画が大ヒットしたからこそ。皆さま方のおかげだなあと思っております」と笑顔を見せる。
山田は吉永と二宮の演技について、「お2人とも雰囲気が似ていた。長年同じ屋根の下で暮らしてきたような雰囲気が、最初から文句なく漂っていたので、これはいいなと思いましたね」と振り返る。さらに「顔も似てますね」と添えると、恐縮した二宮はペコリとお辞儀する。それを受け吉永が「会ったその日から私の息子という気持ちでおりました。でも映画の中だけなので、このかわいい和也さんと今日でお別れになってしまうのが寂しい気持ちです」と心境を明かす。二宮が即座に「身に余る光栄なことでございます! いやあうれしいですね、息子だって言ってもらえるなんて。小百合さんがおっしゃったように、今日から会う機会がなくなっていくと思うと寂しいです」と賛同すると、山田は「スタッフもみんな二宮くんのことが好きだったから、最後の撮影の日は寂しかったですね」と話した。
ここで、本作を観た著名人から届いた感想コメントが読み上げられた。黒柳徹子の「さすが“寅さん”の監督! 長崎の原爆を重苦しくなく、母との愛情を描きながら、本当に一瞬にして何もかもなくなる悲惨さを表現した」という感想や、北斗晶の「今日(息子の)健之介に付き合ってもらって観た」「健之介も何か得るものが絶対にあったと思う」という言葉を受け、登壇者たちも感謝を述べる。続いて、ラグビー日本代表の五郎丸歩からもビデオメッセージが。早稲田大学ラグビー部時代に、卒業生である吉永から牛1頭の差し入れをもらったという五郎丸は、「“ラグビーの母”としての吉永さんと接する機会があったことをうれしく思います。おばあちゃんの故郷が長崎ということもあり、この映画を観ておばあちゃんに会いたくなりました。また(劇中の)温かいやりとりを観て、吉永さんは“日本の母”だなといった感じがしました」という言葉を贈る。吉永は「こんなに人気者になってもチャラチャラしないで、偉いですね。でも、ちょっと恥ずかしくて……(笑)」と照れ笑いを浮かべる。すると二宮が「(吉永は)私の母です!」と五郎丸に対抗。さらに巨大スクリーンに映し出された五郎丸の姿について「大きいもんだなあ、本物は!」とジョークを飛ばした。
最後に山田は「この映画を観て、家族や親子について、また戦争を含めた日本の歴史について話し合ったり、本を読んでみようかという気持ちになってもらえたら、作者としてこんなにうれしいことはございません」と話し、舞台挨拶を締めくくった。
「母と暮せば」は全国の劇場で公開中。
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