タイの異才
2つのパートに分かれた本作は、2006年に製作されたもの。前半は地方の緑豊かな病院、後半は都市の近代的な病院が舞台となり、恋の芽生えなどのエピソードや、医師と患者の会話などが形を変えながら反復していく。
エンディングを飾る日本のロックバンド・NEIL&IRAIZAの楽曲「Fez(Men Working)」が流れる予告編では、開放的な地方の病院と閉鎖的な都心部の病院が対比的に映し出される。その後日食の映像、大きなダクトに白い煙が吸い込まれていくさまなどが挿入され、独特なストーリー展開を予期させる。
「SYNDROMES AND A CENTURY」という英題を持つ本作。症候群という意味の「SYNDROME」という単語についてアピチャッポンは「例えば恋に落ちるといった人間の行動を指している。恋に落ちることが病気の一種なら、私たちはみんなこの病気にかかっていますよね」と述べ、世紀という意の「CENTURY」に関しては「時間の経過=前に進んでいく」という意味合いだと語っている。
「世紀の光」は、1月9日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。また同館にて特集上映「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016」が同時開催されるほか、監督最新作「光りの墓」が3月より劇場公開される。
※動画は現在非公開です。
関連記事
アピチャッポン・ウィーラセタクンの映画作品
リンク
- 「世紀の光」公式サイト
- 「世紀の光」予告編
- 2016 アピチャッポン イヤー
- シアター・イメージフォーラム 公式サイト
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
かわ @kawaG3
光の切り取り方がうまいなぁ。見たい映画だ。 RT アピチャッポン・ウィーラセタクンが“恋愛症候群”描く「世紀の光」、予告編公開 - 映画ナタリー https://t.co/irkRCXAEZq