「言の葉の庭」などで知られる
これは、本日12月10日に東京都内にて行われた製作発表記者会見にて明らかになったもの。同会見には新海と神木、上白石に加えてプロデューサーの川村元気と川口典孝も登壇した。
2002年に個人制作の短編「ほしのこえ」でデビューし、「秒速5センチメートル」でアジアパシフィック映画祭最優秀アニメ賞などを受賞した新海。前作「言の葉の庭」はドイツのシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭にて長編アニメーション部門のグランプリに輝いた。そんな新海にとって3年ぶりの新作である「君の名は。」は、少年と少女が経験する、恋と奇跡の物語を描く作品だ。オーディションで選ばれた上白石が演じるのは、山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉。そして彼女が夢の中で見た、東京で暮らす男子高校生の瀧に神木が声を当てる。
今回初めてビッグバジェットの作品に挑む新海は、「今までは作りたいものを作ってきたけれど、『言の葉の庭』を東宝さんの劇場でかけていただいたのが大変楽しい経験で、今まで出会ったことのない観客や役者さんに出会うことができました。ならばもっと大きな舞台でやってみたいと思いました」と心境を語る。さらに本作にはキャラクターデザインとして「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の田中将賀、作画監督として「千と千尋の神隠し」の安藤雅司が参加している。新海は「今まで憧れていた方々とご一緒できている。大好きなアニメーション作画監督の安藤さんが横の席なんです。ありがたいのですが『はやく終わらないかな』って思ってしまって(笑)。夜を徹して作業してくださって、鉛筆の音を聞くだけで泣けてきてしまいます」と感極まったコメントをした。さらに本作は、古今和歌集にある小野小町の和歌「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを」から着想を得たとのこと。「『夢で大好きなあなたのことを見た。これが夢だと知っていたなら覚めずにずっとその世界にいただろうに』ということを歌っているんです」と説明する新海はキャストの2人に「この気持ちわかりますよね。好きな人の夢、見たことあります?」と質問。しかし上白石は「まだないです」、神木は「僕は新海さんが大好きですから!」と返し、会場に笑いが起こる。
新海作品の大ファンだったという神木は、その魅力について「空の色がすっごく美しくて。普通の青じゃなくて、緑とかが入っているんですよ。別の世界に入り込ませてくれるような色遣いです。あと触ると儚く崩れちゃいそうだけど、芯はしっかりしているような、人間の心の動きを大事にされている方だなと」と熱弁。それを受け新海は「神木さんは、裏でも『このセリフが好きです』とか『この返しにはどんな理由があるんですか?』と聞いてくれて、本当にマニアなんだな、と(笑)」と顔をほころばせる。さらに「言の葉の庭」を観た神木が、物語の舞台である新宿御苑に通いつめていたというエピソードが明かされると、神木は「聖地巡礼をしておりました。作品のファンの大学生の男の子に話しかけてもらって、仲良く『言の葉の庭』について語りました」とはにかんだ。
最後に新海が、現在制作中の本作について「分不相応な大きな舞台を用意していただいて、プレッシャーもあるのですが、それに適うだけの自信作でもあります。日本の2010年代を代表するアニメーションになると確信を持って作っております」と宣言し、会見を締めくくった。
なお昨日9日に、新海のポータルサイトがオープンした。こちらには新海の過去作に関する情報などがまとめられている。
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- 「君の名は。」公式サイト
- Makoto Shinkai Works 新海誠作品ポータルサイト
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横田卓馬スタッフ(すべそれ&ダンゲロス1969連載中) @yokotainfo
新海監督の新作楽しみ…!ちなみに横田先生も、オナマス原作の伊瀬先生と一緒に「言の葉の庭」の聖地巡礼をしたことあるそうです。
新海誠の新作アニメ「君の名は。」に神木隆之介&上白石萌音が声の主演、特報も公開 - 映画ナタリー https://t.co/h10591DAJQ