日本・トルコ合作映画「
「海難1890」は、1890年に和歌山・串本町樫野崎沖で起きた「トルコ軍艦エルトゥールル号海難事故」と、その95年後の「イラン・テヘラン在留邦人救出事件」に関する2つのエピソードで構成されたヒューマンドラマ。
医師・田村役としてエルトゥールル号編の主演を務めた内野は、本作について「撮影は一言では言えないくらいハードなものでしたが、1人ひとりの思いが凝縮された作品になっています」と述べる。そして両方のエピソードにて1人2役を演じたエジェは「思い返せば1年前に京都で撮影が始まり、ようやくこの日を迎えることができました。私もアリジャンもまだ完成作品を観ていないのですが、きっと素晴らしい映画ができあがっているものと確信しています」と自信をのぞかせる。そしてハルと春海の2役を演じた忽那は「半年という長い撮影期間を経て、合作という形で両国が協力しあいながら、まもなく公開を迎えるというところまでたどり着くことができました。今はとにかく、日本に限らずトルコの方や、いろいろな方々に観ていただきたいという思いです」と心境を語った。
内野は「エルトゥールル号海難事故」での日本人の対応について、「今のような道具もない中で異国の人を助けるというのは、気持ちがなくてはできないことだと思う。物はなくても心がある、というところに一番感動しました」と話す。またトルコでは誰もが小学校5年生のときに同事故に関して学ぶとのことで、忽那は「日本では教育としてはなかなか学ぶ機会が少ないぶん、この作品がきっかけになるでしょうし、トルコという国に興味を持ってもらう入り口になればと思います」と願いを込めた。
このワールドプレミアにあたり、エジェとユジェソイを日本に迎えることができた喜びを隠せない様子の内野は、「来てくれてうれしいです! 日本はどうですか?」と2人に質問を投げかける。今回が初来日だというユジェソイは「日の昇る国・日本と、月の昇る国・トルコ。お互いの距離は遠くても心は非常に近いということを知ることができました。来日して何日か経つのですが、非常に奇妙な感情を抱いています。ここにいるのが運命な気がしているのです!」とコメントした。
そして11月にトルコ・イスタンブールにて開催された上映会の話題へ。安倍晋三首相やトルコ共和国のレジェット・タイイップ・エルドアン大統領とともに同上映会に出席したエジェは「この映画を30分に編集したものを鑑賞したのですが、その場所にいることができたのはとても光栄でした。両国の友好関係にとって歴史的な日になったと思う」と振り返る。それを聞いた内野が「安倍さんは30分しか観ていないんですか!?」と動揺し、田中から「その前に全編を観てくださったと聞いています。お褒めの言葉もいただきましたよ!」と声をかけられる一幕も。また上映会に同席したという田中は「国のトップの方々にああいった形で観ていただけるのは光栄です。映画の中に込めた平和のメッセージが世界に広がっていけばいいなと思います」と感慨深げに話した。
「海難1890」は12月5日より全国ロードショー。
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- 「海難1890」公式サイト
- 「海難1890」予告編第2弾
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ケイ・N @asyara28
「海難1890」、忽那汐里が願う「この映画が歴史を知るきっかけになれば」 - 映画ナタリー https://t.co/PniQKeu2ON 総理と大統領が、並んで宣伝した映画ですね…。