「アレノ」は、エミール・ゾラの小説「テレーズ・ラカン」を、現代日本に舞台を置き換えて映画化した作品。病弱な夫と味気のない結婚生活を送っていた妻が、不倫相手の男とともに夫の殺害を企てることを発端とした物語を描く。3人で船遊びをしていたところ、ボートが転覆して夫が行方不明となり、妻と男はその溺死体が上がるまでラブホテルで待つことにする。
このトークイベントには、不倫相手の“男”を演じた渋川と、「かぞくのくに」などの製作を手がけ、本作で初監督を務めた
イベントの前半では、渋川と越川が2人でトークを展開。渋川は完成作品を観た感想を「もっと無機質に芝居してもよかったかもしれない。この男には過去に何があって、みたいな背景は探らなくてもよかったのかな」と述べ、慣れない前貼りを付けるのに苦労したというエピソードを披露していく。また本作で初共演を果たした“妻”役の山田真歩については「すごく動物的な子というか、変な話ですけど『前貼りとかいいじゃん!』みたいなことを言うタイプ」とコメント。
続いて大崎も登壇し、3人でのトークパートへ。“俳優・渋川清彦”の魅力に関する話題になると、大崎は「これは皆さんご存知だと思いますけど、彼が今年何本の映画に出てるかっていう話ですよ!」と話し出す。渋川の出演作は2015年に入り10本も公開されているとのことで、大崎は「どの映画でも“渋川清彦”であり、その“役”でもある」と絶賛。さらに地方の映画祭に同行したときのことを「どこへ行っても、渋川くんの10年ぶりくらいの友達が必ず駆け付けるんですよ。それが彼の人間力。あれで僕は『ああ、この人が主演でよかった』と思った」と振り返ると、渋川は謙虚に「2016年もがんばります」と答えた。
2人の監督曰く、自分たちの共通点は映画学校に通っていないことや、うるさく演出の指導をしない点とのこと。渋川も演技の専門的な勉強はほとんどしておらず、ノウハウは現場で盗んできたという。さらに11月23日まで舞台「怪獣の教え」に参加していた渋川は「舞台とかをやっていると、ある程度(芝居の)基本的なことはあるっぽいなと思いますけどね。自分は正直、毎日同じことをやってると飽きてくるなって思ったりもしました。終わってからは、まだまだやりたかったと思ったんですけど」と明かす。「舞台だと、飯を食う場面でも(映画での芝居の)倍くらい大きく演じないと、そう見えないこともあるからね」と越川がその違いを語ると、大崎からは「(舞台の芝居)でも、“渋川清彦”ですからね!」という声が飛んだ。
「アレノ」は新宿K’s cinemaにて上映中。「お盆の弟」も同劇場にて明日27日までスクリーンにかけられる。
関連記事
渋川清彦の映画作品
関連商品
リンク
- 「アレノ」公式サイト
- 映画「お盆の弟」
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
DECADEinc.OFFICIAL @decadeinc_staff
【渋川清彦】
映画ナタリーのウェブサイトに
「アレノ」&「お盆の弟」両監督が渋川清彦について語ってくれています!
みなさんチェックしてみてください!
https://t.co/5BHx9xTerk