渡辺謙作の監督作で森岡龍&前野朋哉が漫才コンビに、共演に黒木華や新井浩文ら

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「舟を編む」で第37回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した渡辺謙作の監督作「エミアビのはじまりとはじまり」が、2016年に公開されることがわかった。

「エミアビのはじまりとはじまり」キャスト。上段左から森岡龍、前野朋哉。下段左から黒木華、新井浩文。

「エミアビのはじまりとはじまり」キャスト。上段左から森岡龍、前野朋哉。下段左から黒木華、新井浩文。

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渡辺が「フレフレ少女」以来8年ぶりに監督を務めた本作は、お笑いコンビ“エミアビ”の1人、海野が自動車事故で死亡したことを発端に、遺された者たちの再生を描く作品。10年来のパートナーを失い、泣くこともできずにいた相方・実道は、海野とともに事故で死亡した女性・雛子の兄である黒沢を訪ねる。「エミアビの大ファンだった雛子を最後にもう一度笑わせてくれ」と言われた実道はピンネタを披露するが、数年前までお笑いの世界にいた先輩でもある黒沢からダメ出しの連発を食らうことに。

実道役を「舟を編む」やドラマ「天皇の料理番」の森岡龍が、海野役を「日々ロック」「娚の一生」の前野朋哉が務め、2人はクランクイン前から練習を積んだというコンビ漫才を披露。そしてエミアビのマネージャー・夏海を「小さいおうち」の黒木華が、黒沢を「百円の恋」「バクマン。」の新井浩文が演じ、「血まみれスケバンチェーンソー」の山地まりが雛子に扮している。

今回の発表にあたり、渡辺は「数年前、まわりでバタバタ人が死んでいった頃、物語の骨子を思いついた──なんて書き出しだと辛気臭いけど、主役は漫才師でして、劇中ではガチで漫才やってます」「『涙+笑い』っていう青くさいテーマを敷衍していったら、ロマンチックな青春映画になりました。出てくるのはオッサンですけど」とコメント。森岡は「果たして『芸』は身を救うだろうか。少なくとも僕はこの映画を通して救われた思いがした。ちょっと凄い映画になったと思う」と、前野は「『お笑い』の映画ですがとても哀しい映画です。『人が死ぬ』映画ですが、とても楽しく希望溢れた映画です。『おふざけ』満載の映画ですが、本気です」と話している。

「エミアビのはじまりとはじまり」は東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次ロードショー。

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渡辺謙作 コメント

数年前、まわりでバタバタ人が死んでいった頃、物語の骨子を思いついた──
なんて書き出しだと辛気臭いけど、主役は漫才師でして、劇中ではガチで漫才やってます。
笑ってもらえりゃ嬉しいですが、やっぱ「笑い」は難しい! 再認識しました。
身近な死を乗り越えるには、「涙+笑い」っていう青くさいテーマを敷衍していったら、ロマンチックな青春映画になりました。
出てくるのはオッサンですけど。死ぬまで青春。死ぬまで跳びます。

森岡龍 コメント

この映画が描いているのは「芸」にまつわるあらゆる感情、そして「芸」そのものだ。
果たして「芸」は身を救うだろうか。
少なくとも僕はこの映画を通して救われた思いがした。
ちょっと凄い映画になったと思う。是非、観て下さい。

前野朋哉 コメント

「お笑い」の映画ですがとても哀しい映画です。
「人が死ぬ」映画ですが、とても楽しく希望溢れた映画です。
「おふざけ」満載の映画ですが、本気です。
是非ご覧いただけると嬉しいです。

黒木華 コメント

「舟を編む」に続いて渡辺謙作さんの書かれる脚本は、今回で2度目ですが、登場人物が魅力的で、いつも惹かれてしまいます。
今まであまりやったことのない役をやらせて頂き、とても楽しかったですし、完成が待ち遠しい作品になりました。

新井浩文 コメント

こんな情けない主演と映画を創ったのは初めてです。(笑)

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