現地時間11月13日、「
「ブリッジ・オブ・スパイ」は冷戦時代、自身が弁護したソ連のスパイと、ソ連に捕えられたアメリカ人スパイの交換という重大任務を委ねられた実在の弁護士ジェームズ・ドノバンの物語。脚本を、「ファーゴ」「ノーカントリー」のジョエル&イーサン・コーエン兄弟が担当した。
インターナショナルプレミア当日は最低気温9.5度を記録し、強風も吹くあいにくの天候だったが、約1500名の観客がレッド・カーペットを取り囲み、世界各地からマスコミが150名以上集結。19時過ぎにスピルバーグとハンクスが到着すると、会場は「スティーヴン」コールに包まれた。
本作がアカデミー賞の有力候補だという声が上がっていることについて、スピルバーグは「アカデミー賞は同業者に認められるという映画界一の栄誉。だから授賞式の会場にいて、選考対象になるだけで名誉なことだよ」「今は1年のうちでもっともエキサイティングなときであり、またナーバスなときだ。ただ、私はあまり当てにしないようにしているがね」と語る。
ハンクスも「自信はまったくないね。一か八かの賭けのようなものだから、期待することができるものではないよ」と謙遜気味に述べつつも、作品については「本作ではスピルバーグ監督のベストを期待してもらえると思う。彼の作品ではロボットやエイリアンを扱ったものが最高だと思われているようだけど、彼のベストは人間を扱った題材なんだ」と太鼓判を押した。
「ブリッジ・オブ・スパイ」は、2016年1月8日より東京・TOHOシネマズ スカラ座ほかで全国ロードショー。
スティーヴン・スピルバーグ コメント
アカデミー賞について
アカデミー賞は同業者に認められるという映画界一の栄誉。だから、授賞式の会場にいて、選考対象になるというだけで名誉なことだよ。今回も受賞を当てにしているわけではないし、これまでも期待したことはなかったけど、アフターパーティに招待してもらえるというだけでうれしいもの。考慮されるというだけで名誉なことなんだ。同時に、私の映画や出演者がさまざまな形で認められるというのはうれしいものだとこれまでもずっと感じてきた。今は1年のうちでもっともエキサイティングなときであり、またナーバスなときだ。ただ、私はあまり当てにしないようにしているがね。
作品について
コーエン兄弟たちが書いた脚本が素晴らしく、すべてが繊細な出来事の積み重ねだったので、セリフがわずか2行しかない役や、もっとも小さな役でさえも、細心の注意を払わなければならなかった。豪華なアンサンブルキャストが実現した、本当に素晴らしい作品になったと思う。
トム・ハンクス コメント
本作ではスピルバーグ監督のベストを期待してもらえると思う。彼の作品ではロボットやエイリアンを扱ったものが最高だと思われているようだけど、彼のベストは人間を扱った題材なんだ。この映画は「シンドラーのリスト」や「アミスタッド」、そして前作「リンカーン」といった作品に匹敵するもの。人間が驚異的な状況を切り抜けていくさまを描くスピルバーグ監督の能力は、他の惑星からやってきたエイリアンを描写する彼の能力と同じくらい素晴らしい。
スピルバーグ監督と一緒に仕事をするのは今作で4作目になるけれど、彼はその天才的なレベルに我々普通人を招いてくれるコラボレーターであると思う。「君はどう思う? 何かいいアイデアはあるかい?」とよく聞かれるんだ。僕に電話してくれるというだけでも、自分は恵まれていると考えているよ。
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- 「ブリッジ・オブ・スパイ」公式サイト
- 「ブリッジ・オブ・スパイ」予告編
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