このイベントは、柄本が黒沢組に初めて参加した「
また柄本一家は黒沢の監督作と縁が深く、父の柄本明は「ドッペルゲンガー」、妻の安藤サクラはドラマ「贖罪」、さらに実姉は「リアル~完全なる首長竜の日~」に製作スタッフとして参加したという。柄本は「柄本家は全員黒沢監督のファンなんですよ。だからうちの姉が製作部で『リアル』の現場に入るって聞いたときには、家族で『いいなあ』とうらやましがって」と、ほほえましいエピソードを披露した。
また黒沢の演出法に話が及ぶと、柄本は「『勝手にしやがれ』という映画でジャン=ポール・ベルモンドがこんなふうに走っていくんですよね」と、黒沢に撮影現場で言われたことを明かし、「そういうふうに引き合いに出すので、僕も何か出さないと、と思って『撃たれてはいませんけどね』と返しました」と当時を振り返った。
また10月1日に封切られる黒沢の最新作「岸辺の旅」について、柄本は「まだ冷静に観られてはいないのですが」と前置きしながら、「オープニングからなんだか泣けたんです。途中で曲がかかるときにも涙腺が緩みましたが、冒頭からぐっとくるというのは初めてでしたね」と感想を述べる。そして「いつも黒沢監督の映画は現実の中の異世界を感じるんですが、今回の『岸辺の旅』は真逆で、異世界の人が普通にいるというか、それがすごく不思議で、幽霊がそもそも異質なものだからなのか、ほかの黒沢監督の作品の中でも普通すぎるほど普通で、それに逆に緊張感を感じましたね」とコメントした。
「カンヌ凱旋 黒沢清レトロスペクティブ」は、東京・シネマヴェーラ渋谷にて10月9日まで開催される。
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西尾幹事 @nishio_kanji
柄本一家と黒沢さんの繋がり…言われてみれば。「贖罪」は超豪華女優陣だったけど、ハマり具合は安藤サクラが一番だったかも。>柄本佑、黒沢清の特集上映で「柄本家は全員黒沢監督のファン」と明かす - 映画ナタリー http://t.co/kkJ669uam3