育児放棄された幼い兄弟の3日間描く「ぼくらの家路」、監督が制作のきっかけ語る

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9月19日に公開を控えるドイツ映画「ぼくらの家路」の監督、エドワード・ベルガーから映画ナタリーへコメントが到着した。

「ぼくらの家路」ポスタービジュアル (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH

「ぼくらの家路」ポスタービジュアル (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH

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「ぼくらの家路」監督のエドワード・ベルガー。 (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH

「ぼくらの家路」監督のエドワード・ベルガー。 (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH[拡大]

ベルガーの長編3作目にあたる「ぼくらの家路」は、10歳と6歳の兄弟が、彼らを残し突然消えた母親を探してベルリン中を駆けまわる3日間を描く作品。第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、2015年ドイツ映画賞では作品賞銀賞に輝いた。

「ぼくらの家路」 (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH

「ぼくらの家路」 (c)PORT-AU-PRINCE Film & Kultur Produktion GmbH[拡大]

劇中で主人公の少年ジャックはある事件から施設に預けられ、母親と離れ離れにされてしまうが、ベルガーは本作を撮るきっかけとなった出来事について「近所で子供とサッカーをしていたら、スクールバッグを背負った少年が、息子に手を振っていきました。誰なのかと尋ねたら、『同じクラスのジャックだよ。金曜の夜はいつもお母さんのところに行って、日曜に児童養護施設に帰ってくるんだ』と言ったんです」と振り返る。ベルガーはそれまで、母親と離れて施設で暮らす子供は寂しくて疲れているはずと偏見を持っていたとのことで、「その少年は笑顔で幸せそうで、本当に力強かった。それで私は、彼がこんなに強くいられるのなら、自分も強くいられるはずだ、と彼のことがヒーローのように思えたのです」と語る。

さらにベルガーは、「子供たちは、絶対に壊れることのない、人生と将来の信念を持っています。私は、その信念が彼らにすごい力を与えてくれているのだと思います。それは、生きていく過程で、我々大人が時として失ってきたものです。私たちは、彼らから学ぶことができるのです」とコメント。最後に日本の観客に向けて「この映画が世界中をまわり、日本でも公開されるなんて本当に興奮しております。映画を楽しんでください!」とメッセージを送った。

※記事初出時、内容に一部誤りがありました。お詫びして訂正します。

※動画は現在非公開です。

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