新書「
大林が自らの半生や仕事論を語り尽くしている本書には、空白のページがほとんどない。これは「映画に空白はない」という考えから、大林が加筆を行ったからであり、隙間をぴったり埋めるため行数を計算して文章が書き加えられたゲラ(校正紙)が公開されると、観客は息を飲んだ。それを見た千茱萸は、「映画のときはこんなもんじゃないですよ! 原稿用紙を切り貼りして縮小して、さらにまた切り貼りして……ということを何度も何度もやらされましたから。いつか今までの資料を全部公開したいくらい! 虫眼鏡と一緒にね」と笑い、大林は「人が真面目にやったことをゲラゲラ笑って……ゲラだけにね(笑)」と重ねる。
続いて本書の前書きの短さに話が及ぶと、中川は「カットすべき場合は、1番よくできたシーンからカットする。そうすればあとはどこでも切ることができる」という大林の考え方に習ったが故であると説明する。大林は「森田(芳光)くんの代表作『
後半は観客からの質問コーナーに。映画監督志望の男性が名乗りを上げると、大林は映画が持つ力について、
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