「マッドマックス」生き証人の面々、ファンと相思相愛で「また会おう！」

「マッドマックス」シリーズのファンが主催するイベント「マッドマックス・コンベンション2015」が本日6月7日、東京・アントニオ猪木酒場にて開催され、シリーズ過去作から6名の出演者たちがゲストとして迎えられた。

100人を超える熱烈なファンが待ち構える中、ゲストは野太い歓声を浴びながら1人ひとり登場。1979年公開の1作目で悪役一味のジョニー・ザ・ボーイを演じたティム・バーンズは「マッドマックスが世界的に成功したのは日本のおかげ」と感謝を伝え、1981年の「マッドマックス2」に登場したモヒカン男、ウェズ役のヴァーノン・ウェルズは「自分がかつて経験したことで、こうしてまた新たな出会いがあるのはうれしい」と顔をほころばせる。

「ナイトライダー！」の大合唱で歓迎された悪役ナイトライダー役のヴィンセント・ギルは、観客の勢いに反して控えめに「ありがとう」と挨拶。連日イベントに出席しているため「4時間しか寝てないんだ……。オーストラリアに戻ったら1カ月くらい眠りたいよ」とジョークを交えながら体調不良を訴えるギルを、ファンは温かいまなざしで見つめた。

トークセッションではカンダリーニ役のポール・ジョンストーンが「マッドマックス」の撮影直後、監督のジョージ・ミラーに会うたびある提案をしていたと明かす。「『マッドマックス2』には（1作目で）死んでない2人のキャラクターを登場させるべきと説得していたんだ。カンダリーニは片手を失い、ジョニーは片脚を失った。けれど僕には両脚があるし、彼には両腕がある」と主張。続いて主人公マックスの妻、ジェシー役のジョアン・サミュエルが「ジェシーだって、死亡したとは明確に描写されてないの。『マッドマックス5』には3人とも出たらいいんじゃない？」と思いつくと、会場から拍手と歓声が上がった。

イベント中盤にはかつてテレビ番組の企画で「マッドマックス」の撮影現場を取材したというスタントドライバーの雨宮正信氏を壇上に招く一幕も。バイクの前輪を軸に円を描く「マックスターン」は自身が命名したという告白や、主演のメル・ギブソンや撮影現場の様子が収められたフォトアルバムにファンは大興奮で身を乗り出した。

イベントはおよそ4時間にわたる長丁場となり、その間にファン同士で交流を深める面々も。バイクが後頭部に激突するなど体を張った名シーンの数々で「マッドマックス」を世界中に知らしめた功労者、スタントライダーのデイル・ベンチが「温かいファンたちよ、また会おう！」と再会を約束し、愛にあふれたイベントは幕を閉じた。

シリーズ最新作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は6月20日より全国ロードショー。なお「マッドマックス・コンベンション2015」はこのあと、大阪・ロフトプラスワン WESTにて6月10日に開催される。席に限りがあるため、興味がある人は急いで問い合わせよう。