今年で生誕100周年、没後30年を迎える
「The Other Side of the Wind(原題)」と題された未完成作品は、1970年にヨーロッパからハリウッドへ戻ったウェルズがカムバック作として準備していたもの。ウェルズ本人を彷彿とさせるヨーロッパ帰りの映画監督が「The Other Side of the Wind」という映画を撮るまでを追う物語だ。1937年にウェルズとアーネスト・ヘミングウェイがドキュメンタリー作品を作った際に交わした会話が原案になっているという。故
ウェルズの死後30年を迎えた今年、ロサンゼルスの映画プロデューサーたちが遺族を説得し、ファンの力を結集させて未完の遺作を完成させるプロジェクトをスタートさせた。アメリカ時間5月6日、ウェルズ100回目の誕生日に開始されたクラウドファンディングは、13日の時点で15万ドル(約1800万円)以上を集め、40日間で200万ドル(約2億4000万円)を目標額としている。資金は現存するフィルムの補修、編集などに使われ、出演者の1人であり、「ラスト・ショー」でオスカー候補にもなったことがある監督のピーター・ボグダノヴィッチと共に、2015年内の完成を目指す。プロジェクトには、現在ハリウッドで活躍するクリント・イーストウッド、J.J.エイブラムス、スティーヴン・ソダーバーグ、
プロデューサーのフィリップ・ジャン・リムザは、映画ナタリーの取材に「オーソンはおよそ40分間の編集済みのフッテージと、18時間分の撮影済みフィルム、そして撮影用台本やメモ、編集マンへの指示書などを遺しています。フィルムは彼の死後も良い状態で保存されていました。オーソンはこの映画を最後まで完成させようとしていました。彼の夢を叶えることは、偉業を讃え、生誕100周年を祝う素晴らしい機会となるのではないでしょうか。日本のファンの皆さんからのご支援をお待ちしています」と語った。
クラウドファンディングサイトのINDIEGOGOには、10ドル(約1200円)から参加が可能。金額によって、完成した映画をオンラインで観ることができる、DVDやオリジナルのバスローブがもらえる、プレミアに参加できる、などの権利が与えられる。詳しくはINDIEGOGOで確認してみよう。
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- INDIEGOGO | Finish Orson Welles' Last Film
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「出演者に前もって脚本を渡さず、ウェルズが毎晩次の日に撮影する分の脚本を書いて渡すという方法が取られていた」。王家衛的
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