佐藤浩市が役者魂で本物の石を積み続けた「愛を積むひと」完成披露会見

本日5月13日、「愛を積むひと」の完成報告会見が東京・朝日スクエアにて行われ、主要キャストの佐藤浩市、樋口可南子、北川景子、野村周平、杉咲花、吉田羊、柄本明、監督の朝原雄三が登壇した。

「愛を積むひと」は、エドワード・ムーニー・Jr.の小説「石を積むひと」をもとにしたヒューマンドラマ。北海道の美瑛町を舞台に、東京から移住してきた夫婦の暮らしを四季の移ろいと共につづる。新しい土地で暇を持て余す夫の篤史を佐藤が、そんな彼に家の周りの石塀づくりを頼む妻の良子を樋口が演じる。

7年ぶりの映画出演を果たした樋口は、「浩市さんとは現場で話し合いをすることもなく、音合わせをするように心地よく映画の世界に入れました」とコメント。妻に先立たれてしまう篤史に扮した佐藤は「相手が樋口さんだったから、喪失感を抱えながら生きていく男を演じられたと思っています」と撮影時を振り返った。

「日本で一番美しい村」連合第1号である美瑛にオープンセットを建て、1年にわたり撮影を行った同作。篤史の石塀造りを手伝う青年、徹を演じた野村は「1日中ただ石を積んでいくだけの日もありました」と告白した。その言葉に対して佐藤は「スタッフがフェイクの石を用意してくれたんですが、実際の重さを感じないと意味がないと思い、本物の石を使いました」と語り、撮影にかけた思いを明かす。

会見ではさらに“理想の結婚相手”について質問が投げかけられた。樋口は「長く一緒にいられることが理想の夫婦に近いんじゃないかと思います」とコメント。妻に先立たれる男を演じた佐藤は「伴侶を失った後も、互いの思いを感じ合える関係というのが理想の夫婦なんだと考えています」と思いを述べつつ作品をアピールした。

「愛を積むひと」は6月20日より全国公開される。