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解説　1994年6月の松本サリン事件、1995年3月の地下鉄サリン事件などで世間を震撼させたオウム真理教問題を、一連のマスコミ報道とはまったく異なる角度から検証したドキュメンタリー。といってもオウムの犯罪そのものを追及する作品ではなく、教団の広報部副部長、荒木浩の多忙な日常業務を追いかける形で進行する本作は、強引な取材攻勢をかけるマスコミなどの周辺状況を克明に記録。若きオウム信者へのインタビューも収録され、きわめて異例の“密着取材”が行われただけでも驚異的だが、あくまで中立的な視点を保とうとするカメラは、オウムの背後に存在する社会の闇をおぼろげながら浮き上がらせていく。監督は、オウム問題に対する姿勢の違いから制作会社を退社し、フリーディレクターとなった森達也。のちに海外向けに再編集を施した“インターナショナル版”も公開された。

スタッフ	監督：森達也
キャスト	荒木浩