若き日の啄木 雲は天才である

ワカキヒノタクボククモハテンサイデアル

上映時間:101分 / 製作:1954年(日本)

解説 怪奇映画監督としてよく知られる中川信夫であるが、彼はまた若かりし時、啄木・朔太郎・新感覚派に心酔した文学青年でもあった。本作はそんな中川の長年の念願の企画で、新東宝も芸術大作としてこれを遇した。進歩的な教育を行い、故郷の学校を追われた啄木の北海道における記者生活、文学と現実の相克、芸者小奴とのかかわりが描かれるが、あまりに啄木に傾倒しすぎたためか、真面目すぎるきらいも。後年、中川自らも“苦しい。苦しい酒みたいだね“としか言及していない。なお、彼はほかにも「虞美人草」と「三四郎」という、2本の明治文学ものを撮っている。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:中川信夫

キャスト

岡田英次
杉寛
本間文子
田川恵子
細川俊夫
丹波哲郎
佐々木孝丸
左幸子
久保菜穂子
天知茂