國民の創生

コクミンノソウセイ
THE BIRTH OF A NATION

製作:1915年(米)

解説 アメリカ映画史上初めての長編劇映画であり、カット・バックやラスト・ミニッツ・レスキューなど、ドラマと混然一体となった映画の技法に時代を画した問題作。空前のスケールで描かれる南北戦争の動乱の中で、北軍と南軍に引き裂かれていくキャメロン家とストーンマン家の息子たち、娘たち。その運命、その人間ドラマ。戦後の混乱と悲惨な生活。続いて起こるリンカーンの暗殺。黒人たちの制裁に立ち上がるKKK(クー・クラックス・クラン)。壮大な叙事詩は当時全米の人々の熱狂を引き起こし、巨大な利益をもたらした。その一方、あまりにも過激な人種差別観はすでに公開当時から世論の非難を浴びた。この映画を史上最高の映画と呼んだ主演のL・ギッシュは、1987年の「八月の鯨」まで映画の歴史を生き続けた名優。なおリンカーンの暗殺者に扮しているのは、後の監督R・ウォルシュ。

情報提供:ぴあ

スタッフ

監督:D・W・グリフィス

キャスト

リリアン・ギッシュ
ヘンリー・B・ウォルソール
メエ・マーシュ
ラオール・ウォルシュ