アッシャー家の末裔
アッシャーケノマツエイ
LA CHUTE DE LA MAISON USHER
製作:1928年(仏)
解説 ポーの『アッシャー家の崩壊』を中心に、『楕円の肖像』『リジーア』の3作から想を得た怪奇映画。不気味な燐光を発する暗い沼地の脇に建つアッシャー家。病弱で瞑想的なロドリークと妻マドレーヌがここに暮らしていた。ある夕暮れ、友人ラミが館を訪ねて来た。妻の肖像を描くロドリーク。だが、肖像が完成に近づくにつれ、マドレーヌは生気を失っていき、やがて……。ラストには、館が沼にのみ込まれていくシーンが用意され、ポーの原作がもつ怪奇色が忠実に再現される。と同時に、監督のJ・エプスタンは、全編に漂う妖気を再現するため、スローモーションやアングルの多彩な変化、あるいはシュールレアリスティックなショットの積み重ねなどを最大限に駆使。サイレント映画の美学的な頂点を極める作品となっている。
スタッフ |
監督:ジャン・エプシュタイン |
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キャスト |