仇討崇禅寺馬場
アダウチソウゼンジババ
製作:1957年(日本) / 配給:東映京都
解説 1928年、にマキノ雅広が監督した「崇禅寺馬場」のリメイク作品。本多家武術指南の生田伝八郎は、武芸大会でまだ若輩の宗左衛門に負け、お役御免となった。ふとした弾みで宗左衛門を切ってしまった伝八郎は領内から遁走し、沖仲仕の頭・万造のもとに隠れる。万蔵の娘・お勝は伝八郎にほのかな恋心を寄せる。自分を仇と狙う者が現れたことを聞いて覚悟を決める伝八郎だが、お勝は伝八郎の身を案じ、手下の人足を集め始める。マキノ監督が得意としている明るい軽妙なタッチの作品でなく、暗い情感が全編にほとばしっている。心ならずも裏切り者の汚名を着せられ、崇禅寺の決闘でもお勝が助っ人を頼んだことで生き残ってしまい、世間からの糾弾で気がふれてしまう悲運のアンチヒーロー・伝八郎役で、大友柳太朗が今までにない熱演を見せる。千原しのぶも、恋する男を想うがあまり、逆に堕落させてしまうお勝を力まず好演。後半、伝八郎の気がふれてからは怪奇性を帯び、作品に不思議な魅力を与えている。
スタッフ |
監督:マキノ雅弘 |
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キャスト |