櫻の園
サクラノソノ
製作:1990年(日本) / 配給:邦画マイナー=サントリー=ニュー・センチュリー・プロデューサーズ
解説 原作は、四季の移ろいに合わせて女子高演劇部の人間関係を描いた吉田秋生のマンガ。映画ではこれを、チェーホフの『桜の園』の舞台開演2時間前から幕が開くまでに限定し、原作の味わいを凝縮した。オーディションで選ばれた演劇部員役の22人を、見事なまでにさばいた中原俊の演出、春の陽光に少女の輝きを合わせて映し込んだカメラも光る。満開の桜に包まれた私立櫻華学園。創立記念日恒例の『桜の園』の上演を控えたある日、しっかり者の演劇部部長、由布子はいきなりパーマをかけてくる。主役の倉持知世子は、初の女役にとまどいを隠せない。部員の紀子は、前日タバコを吸って補導され、芝居の上演を危うくした。最後のリハーサルに余念のない稽古場で、3人の心が微妙に触れ合って……。由布子と知世子が舞台衣装を着て記念撮影をする場面で、陰から見つめる紀子のさびしげな笑み。少女たちの憧れが絡み合う名シーンとなっている。
スタッフ |
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キャスト |
志水由布子/ドゥニャーシャ:中島ひろ子
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