「日本サメ映画学会」の会長・サメ映画ルーキー。2021年に公開したコラム「そろそろ真剣に『サメ映画とは何か』を考える時が来たのかも知れません」に登場してもらった彼は、サメ映画専門のバイヤー・翻訳家も兼ねており、サメ映画ファンには知られた人物だ。そんなサメ映画ルーキーと会いたがっている人物がいるという。「ソードアート・オンライン」シリーズのアスナ役、「妖怪ウォッチ」シリーズのケイタ役などで知られる声優の
戸松は自身のWebラジオ「戸松遥のココロ☆ハルカス」にて今年の目標として「サメ映画ルーキーさんと対談したい」と発言。もともと彼女はサメ好き・サメ映画好きとしても知られていたが、ラジオをきっかけに「日本サメ映画学会」にも入会。その会長であるサメ映画ルーキーに、サメ映画について教えをこいたいという。かくして実現した対談では、幼少期に「
取材・
戸松さんがサメ映画好きと聞いて「友達なくさないのかな?」(ルーキー)
戸松遥 今日はやっと会長にお会いできるということで、サメのぬいぐるみをプレゼントに持ってきました。いっぱい持ってるとは思うんですけど。
サメ映画ルーキー えっ!? このサイズは持ってないです、ありがとうございます。家宝にします!
──今回の対談は、戸松さんが「サメ映画ルーキーさんと対談したい」と熱望していると聞き、オファーさせてもらいました。さかのぼると、もともと戸松さんがいろんなところでサメ映画が好きだとお話ししていたこともあり、ご自身のラジオに「『シャークインパクト』という面白そうなカードゲームを見つけました」とメールが届き、そのゲームに「サメ映画学会監修」と書いてあったところが発端です。
戸松 そうですね。「サメ映画学会っていうのがあるんだ」「どうやったら入れるの?」とかラジオで話してたら、会長から「サメ映画が好きなら会員です」というメールが届いたんです。なのでその後から、私も公式サイトのプロフィールに「日本サメ映画学会会員」と書かせてもらいました。
ルーキー それを見たときにはびっくりしました。怒られないのかなって(笑)。
──そこから、ルーキーさんが戸松さんのラジオにメールを出して、ラジオを通して交流されてましたよね。
戸松 私がSNSをやってないので、ファンの方から「戸松さんがサメ映画について話していた件、ルーキーさんがTwitterでこうおっしゃっています」というメールをいただいたりとか……。
ルーキー 僕がサメ映画学会の方から「戸松さんがまたサメ映画の話をしてます」って聞いたりとか(笑)。
──遠回りな交流ですね(笑)。そして今年1月の放送で、戸松さんが今年の目標として「ルーキーさんと対談」と書き初めに書いていたのが今回、実現しました。ルーキーさんは学会の名前をラジオで何回も出されたときはどんなお気持ちでしたか。
ルーキー まずびっくりですよね。サメ映画ってサブカルの中でもさらにアングラ寄りなので、うれしい気持ちとともに「大丈夫かな? 友達なくさないのかな?」みたいな(笑)。
戸松 全然大丈夫です!
──戸松さんがサメ映画の話をしてるのはいろんな媒体で見たことはあるんですが、戸松さんのサメ好きはファンには周知の事実なんですよね?
戸松 すごく浸透しています。私のライブグッズはサメモチーフのものが多いですし(笑)。ファンの方も水族館に行ってサメのグッズを送ってきてくださったりとか、私が「『
──サメ映画好きにとってはありがたい存在ですね。
ルーキー 本当にそうですよ。僕とはパワーが違います。
戸松 そんなことないですよ! 私は「一緒に好きになろうよ」っていうことじゃなくて、自己満足で「これが面白くて!」ってただ一方的に話している感じですし。
ルーキー それが一番魅力が伝わると思うので正しいと思います。僕がアピールしても、もともとサメ映画が好きな人しかこっちを向いてくれないですからね。サメ映画を好きじゃない人を振り向かせるのは成功していないので。
──さて、そもそも「サメ映画学会とは」というのも一応説明してもらってもいいでしょうか。戸松さんのファンの方もこの記事を読むと思うので。
ルーキー そうですよね。「何?」ってなりますよね(笑)。
──単に「サメ映画が好きです」と名乗ってるだけの集団ではなく、ちゃんと組織として実態があるんですよね?
ルーキー そうですね、ちゃんと僕以外にも副会長とか顧問や広報がいて。定期的にイベントも開いてますし。
──でも会員に関しては、先ほど戸松さんが言ったように、サメ映画好きなら誰でもなれるということで。
ルーキー そうです。好きだったら誰でも名乗っていただいて構わないです。辞め方は特にないので、辞められはしないんですけど(笑)。
戸松 入ったら最後(笑)。
ルーキー 活動としてはほかにも、「(ほぼ)月刊サメ映画」という会報誌を出しています。今日も持ってきました。
戸松 わあ! 最新号ですか? ありがとうございます!
ルーキー サメ映画学会の知名度は、戸松さんのおかげでだいぶ上がりましたね。今まではネットの片隅にいるカルト集団みたいな感じだったんですけど(笑)。ラジオでしゃべっていただいたあとから、ほかのメディアからも「サメ映画学会ってなんですか?」って問い合わせがたくさん来るようになりました。
「ジョーズ」を観て「私、二度と海には入らない!」(戸松)
戸松 そもそも会長はなんでサメ映画が好きになったんですか?
ルーキー 僕はもともとそんなに映画を観るほうじゃなかったんです。でもPrime Videoで「フランケンジョーズ」っていう作品があって……今は「シャーケンシュタイン」っていうタイトルに変わったんですけど、あれを観たときの衝撃ですね。映画館では絶対にかけられないし、地上波の「午後のロードショー」でもたぶん無理なものを、商業のものとしてお出ししている方々がいるんだっていうのを知って。サブスクって、1個観ると、お薦めにたくさん出てくるじゃないですか。そこからたくさん観ているうちに気が付いたら好きになっていました。でもそれが2018年なので、戸松さんのほうがキャリアが長いと思います。
戸松 私がハマったきっかけは4、5歳ぐらいのときに観た「ジョーズ」なので、長さだけで言うとそうですね。会長とは濃さが違いますが。
──ルーキーさんはそこから、サメ映画はだいたい網羅しているんでしょうか。
ルーキー 「ジョーズ」以降の作品でこの世に存在するものは全部観たと思います。
戸松 すごい!!
ルーキー なるべく日本に入ってくる前のものとかも個人輸入して。今は個人製作でも、クラウドファンディングをやったりするじゃないですか。そういうのもチェックして、監督にコンタクトを取ることもあります。
──そうか、バイヤーとしても活動されてるんですもんね。
ルーキー そうですね。もしいいものがあったら日本に入れたいなって思ってるので。
──一方、戸松さんは子供の頃に観た「ジョーズ」がきっかけということですが。
戸松 すごいコテコテなんですけど。「金曜ロードショー」でやっていたのをたまたま観て、トラウマになっちゃったんです。
ルーキー なりますよね。あれは子供の観るものじゃないです(笑)。
戸松 「あんなに恐ろしい生き物が海にいるんだ!」と。ゾンビとかおばけに関しては、子供ながらも存在しないフィクションとして捉えていたんですけど、サメって現実にいるじゃないですか。だから「私、二度と海には入らない!」って決めたくらい(笑)。でも長い人生で海に入らないわけにはいかないから、サメと遭っちゃったときの対処法を考えようと。図鑑を買って、危険なサメと危険じゃないサメのカテゴリー分けをして、弱点とか、どういうものに寄っていくのかとか、どこの沖合に出てくるかとかそういうことを調べていたら、子供ながらにすごいサメに詳しくなっちゃったんです(笑)。
──最初は嫌いから入った(笑)。
ルーキー 嫌いっていうか、手法がサバイバルですよね。どう戦うかを考えてる(笑)。
戸松 週に1回くらいレンタルビデオ屋さんに行く家庭だったんですけど、親が映画を選んでる間に、1人でサメ映画のパッケージの裏をずっと見ているのも好きでした。今日はここからここまでの裏表紙を見よう、みたいな。でも全然借りてくれないんですよ(笑)。
ルーキー 基本、教育によくないですから(笑)。
戸松 サブスクとかもなかったので、「いつかはこういうのを借りて観てみたいな」と思っていたのが、インターネットを使えるようになってからはサメ映画について検索するようになって、ちょっとあらすじとかネタバレを書いてるサイトも見たりして。でも今はそれが解放されて、時間があるときに観れるやつは観てます。
──小さいときにパッケージだけ見て、印象に残ったものってありますか?
戸松 子供ながらに「ジョーズ」の派生系が多いことに衝撃を受けました。「ジョーズ・アタック」だけじゃなくて「ジョーズ・アタック2」もあるの?って(笑)。ジョーズは何匹いるんだ、1作目で死んだジョーズはなんだったんだろう、みたいな。別物なんですけどね。
ルーキー 日本の配給会社さんは「ジョーズ」って単語がフリーだと思っているので勝手に付けるんですよね。サメ映画だとわかりやすくするために。アメリカだと権利関係が厳しいので「ジョーズ」とは付けないところが多いんですけど。
戸松 なるほど、面白いですね。
サメは臆病で繊細な生き物なんです(戸松)
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サメ映画ルーキー @Munenori20
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