スマートフォン用のカードゲームアプリ「ゼノンザード」がバンダイよりリリースされた。本作はカードゲームに特化したAIを搭載しており、プレイを通じての「AI育成」や、「人間とAIの対戦」「人間とAIの共闘」を楽しむことができる。ゲームの原案・世界観設定は「ブギーポップは笑わない」の上遠野浩平が担当。さらに「コードマン」と呼ばれるキャラクター化されたバディAIのキャストには梅原裕一郎、早見沙織ら豪華声優が名を連ね、プロモーションの一環としてエイトビット制作による本格的なアニメが配信・放送されるなど、アニメファンも無視できない一作だ。
ゲームのリリースを記念し、コミックナタリーでは、「ゼノンザード」のメディアミックス展開や、AIバトルの魅力を紹介する。記事の最後には上遠野のほか、アニメ版でオリジナルキャラクター・東蒼汰として主演を務める島﨑信長、ゲーム・アニメ両方に登場する看護師AI・アイリエッタ役の早見沙織、アニメで監督を務める及川啓からのコメントも届いているのでお見逃しなく。
文 / 松本真一
「ゼノンザード」とは?
「AIと共に、AIと闘う」
AI(人工知能)とトレーディングカードゲームを組み合わせたバンダイの新ブランド「AI CARDDASS(エーアイカードダス)」の第1弾。プレイヤーは「コードマン」と呼ばれるAIをバディに、カードゲームバトルに挑む。初心者が参入しづらいと思われがちなカードゲームだが、AIのサポートにより、初めてのプレイヤーでも安心してゲームを楽しむことができる。
さらにAIはプレイヤー自身の成長に伴って変化し、カードゲームでバトルするのもこれまでのようにパターン化されたCPU相手ではなく、カードゲームに特化して開発されたAI。ゲームのキャッチフレーズに「AIと共に、AIと闘う」とある通り、AIを育成し、共闘しながら、AIとバトルするのがこのゲームの特徴だ。
原作はバンダイ×ストレートエッジ、原案・世界観設定は上遠野浩平
ストーリーの原作はバンダイとストレートエッジ。ストレートエッジは「ゼノンザード」と同じくAIを扱った「ソードアート・オンライン」の川原礫が所属していることからバンダイが声をかけ、このタッグが実現したという。
そしてストレートエッジの代表取締役である三木一馬が原案・世界観設定として指名したのが、「ブギーポップは笑わない」で知られる小説家の上遠野浩平。三木は上遠野を「カッコよくて怪しくて、ちょっと奇妙で現代的」と評し、「ゼノンザード」を「カードゲームの枠に収まらない世界観を用意したい」という思いから起用した。
- 「ゼノンザード」ストーリー
高度に発達したAIが世界の至るところで影響を持つようになった近未来。全世界のAIを研究・開発している巨大企業「ビホルダーグループ」は、全世界の「コードマン」たちを集めて人間と組ませ、共通のルールの下にその頂点を決めるための大会「ザ・ゼノン」の開催を計画。その統一ルールとして採用されたのが「ゼノンザード」だった。
16体の個性的なバディAI「コードマン」
プレイヤーのバディとなるのが「コードマン」と呼ばれるAI。ゲームで迷ったことがあれば、梅原裕一郎、早見沙織ら豪華声優たちによるボイスでコードマンがアドバイスをしてくれる。個性豊かな16体の中から1体を選び、ともに成長していこう。
メディアミックスで広がる「ゼノンザード」の世界
オリジナルアニメを配信&放送
「ゼノンザード」ではメディアミックスの一環として、ゲームの世界観をベースにしたアニメ「ゼノンザード THE ANIMATION」の“第0話”を制作。9月10日20時45分よりYouTubeの「ゼノンザード」公式チャンネルで配信するだけでなく、9月13日深夜にはTOKYO MX、BS11でも放送される。アプリゲームのプロモーションとしてTVアニメ1話分相当の映像を制作し、ゲーム配信開始と同時期に配信・放送するという力の入った試みだ。ゲームを未プレイの人はキャラクターや世界観を知ることが可能で、もちろんプレイ済みの人でもオリジナルストーリーを楽しむことができる。
アニメオリジナルキャラを演じるのは島﨑信長、潘めぐみ、ファイルーズあい
アニメの制作は「転生したらスライムだった件」「IS〈インフィニット・ストラトス〉」などを手がけたエイトビット、監督は「ウマ娘 プリティーダービー」「ヒナまつり」の及川啓が担当し、主題歌は松岡ななせ × 霧雨アンダーテイカーによる「Da La Doubt」に決定している。アニメではオリジナルキャラクターとして、島﨑信長演じる東蒼汰、潘めぐみ演じる西園寺紫音、ファイルーズあい演じる南野るりという3人の高校生が登場する。かつて「ゼノンザード」に熱中していた蒼汰が、同じ高校に通う超有名プレイヤーである紫音と戦うことになるというストーリーだ。
- 「ゼノンザード THE ANIMATION」第0話ストーリー
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<コンコード>と呼ばれる人間と<コードマン>と呼ばれる超高性能AIがバディを組んで戦うカードゲーム「ゼノンザード」。その世界大会である「ザ・ゼノン」に、人々は熱狂していた。
平凡な高校生・東蒼汰(アズマ・ソウタ)はある時、謎の女性アイリエッタ・ラッシュに「ゼノンザード」の対戦を挑まれる。
自らをコードマンと明かした彼女の目的は、蒼汰とバディを組んで「ザ・ゼノン」に出場すること。渋々引き受けた蒼汰とアイリエッタの初戦の相手はなんと、同じ学校に通う超有名プレイヤー・西園寺紫音(サイオンジ・シオン)とそのバディ、アッシュ・クロードだった。
マンガで描かれるコードマンたちの前日譚
LINEマンガ、ニコニコ静画、WEBデンプレコミックでは、マンガ版「ゼノンザード」全8話を掲載中。複数の作家によるリレー形式で、コードマンたちが「ザ・ゼノン」に参加するストーリー以前の前日譚を描いている。
- マンガ「ゼノンザード」
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原作:バンダイ・ストレートエッジ
原案・世界観設定:上遠野浩平
ストーリー:ヤモリモモンガ
コードマンたちのキャラソンを配信
ゲームのバトル中BGMとして、バディAIとして選択しているコードマンそれぞれをイメージしたキャラクターソングやBGMが制作されている。キャスト自らが歌うキャラクターソング、あるいはキャラクターをイメージしたBGMは、9月11日0時より各社サービスで一斉配信予定。詳細は公式サイトでチェックしよう。
キャラクターソングおよびBGMタイトル
AI×カードバトルでカードゲーム界に新風
AIによるアドバイスで初心者も安心
AIとの対戦・共闘、そして育成
これまでのカードゲームでCPUと対戦する際は、どうしてもCPUがパターン化されてしまっていた。しかし膨大なデータを自分で生成し、学習・成長するカードゲーム特化型AIとの対戦では、まるで人間を相手にしているかのような感覚を味わえる。
またほかのプレイヤーと対戦する「ランクマッチ」では、人間ではなく相手のプレイヤーがバディとしているAI「コードマン」と対戦することになる。「プレイヤーA vs プレイヤーBのコードマン」と「プレイヤーB vs プレイヤーAのコードマン」が同時に行われるのだ。そして例えば自分のコードマンが敗北していた場合、プレイヤーはグラフで劣勢になったターンを確認し、途中からリプレイして観戦することも可能。これによりコードマンの敗北原因を学ぶことでプレイヤーは上達し、またその上達したプレイをAIが模倣することでコードマンも強くなる。これが「ゼノンザード」のキャッチフレーズである「AIと共に、AIと闘う」ことの面白さだ。
オフィシャルサポーター・霜降り明星のMCによる番組も配信中!
ゲームのオフィシャルサポーターには、霜降り明星が就任した。この2人と石田晴香をMCに、ゲームの最新情報や攻略情報を伝える「ゼノンザード ネクストTV」がYouTubeの「ゼノンザード」公式チャンネルにて配信中。
スタッフ、キャストからコメント到着!
早見沙織(アイリエッタ・ラッシュ役)
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ゼノンザード正式サービス開始おめでとうございます!
看護師AIアイリエッタ・ラッシュを演じさせていただきました、早見沙織です。
アイリエッタは見た目もクールで感情が表に出にくく常に冷静なのですが、実際にゲームをプレイしてみるとプレイヤーに合わせて成長してくれたり、また違った一面が見られるギャップがあるのでは…と思わせてくれる奥深いキャラクターです。
さらにアニメでは、映像で動くアイリエッタを観ることができます。
ゲームとはまた違った表情や、何より動いて、色が付いて、揺れているアイリちゃんがとってもかわいいので、ぜひ周りの方々と一緒に観てみてください!
まだ明かされていない設定やストーリーもゲームやアニメの中で明らかになっていきますので、ゲームではぜひアイリエッタをバディに選んでいただき、楽しんでいただければと思います。
上遠野浩平(原案・世界観設定)
いよいよゼノンザードの冒険がはじまります。出番を待つ様々なコードマンたちが皆様と出逢えるのを楽しみにしていることでしょう。未知なるAIキャラクターを創造すべく考案した彼らには、それぞれ個性的な特性を色々と付与しようと試みましたが、しかし彼らに真の個性を与えるのは、やはりゲームをプレイするあなたなのです。あなたとの交流によってコードマンたちは成長していくのです。そして今回のアニメ版でもお分かりの通り、素晴らしい声優の方々によって生命を吹き込まれた彼らは考案した作者の思惑さえも超えて、まったく独自の感触を創造することになるでしょう。新世代のゲームが誕生するところを是非、その眼でお確かめください!
及川啓(「ゼノンザード THE ANIMATION」監督)
今作で特にこだわった部分は、バトルシーンの映像と音楽のシンクロです。
本来テレビシリーズなどではあまり行われない手法なのですが、「ゼノンザード THE ANIMATION」では、バトルシーンの尺を先にまず決めてから、各シーンにぴったりと合うように音楽をつけていきました。
これによって、バトルシーンと曲とがうまくシンクロし、「ザ・ゼノン」の壮大なイベントのイメージ、またシーンに疾走感を表現できているのではないかと。とても苦労した部分ではありますが、大変良い仕上がりになりましたので、ご満足いただけるのではないかと思います。
また、今回のアニメーションでは、ゲームにも登場するAIであるコードマン、「アイリエッタ・ラッシュ」と「アッシュ・クロード」にスポットが当たっています。
この2人を、アニメを視聴していただいた方達に、ゲームをプレイする時のパートナーとして選んでもらえるようにと気遣いました。
特にアイリは、キャラクターの元々の性格を極力崩さないギリギリのラインで、面白おかしく魅せられるようにしています。
是非、「ゼノンザード THE ANIMATION」をご覧いただいて、楽しんでいただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
島﨑信長(「ゼノンザード THE ANIMATION」東蒼汰役)
ゼノンザード正式サービス開始おめでとうございます!
『ゼノンザード THE ANIMATION』主人公の高校生・東蒼汰を演じる島﨑信長です。
…ゼノンザードを早くやりたい!
このコメントをしている現在はまだサービス開始前なのですが、僕自身もすごくプレイしたいです。
プレイする方はランクマッチなどで僕とマッチングする機会があると思いますので、「島﨑信長」というプレイヤー名ではないと思いますが、ゲーム内で出会った時はぜひよろしくお願いします!
僕が演じる蒼汰はアニメのみに登場するキャラクターではありますが、「プレイヤー」ということで、皆さんと一番近い立場のキャラクターです。
彼はゼノンザードが大好きで、バディAIのアイリと共にトラウマを乗り越え、「ゼノンザードって楽しい、大好きだ!」という熱い気持ちを吐露するという場面があります。
ゼノンザードをこれから大好きになってくれる皆さんも、アニメを見て、気持ちを高めていただいて、ゲームを楽しくプレイしていただければと思います。