「ベルセルク」&「ドゥルアンキ」の制作現場に潜入!
“狂気の描き込み”はここから生まれる
三浦建太郎と、そのアシスタントたちが所属するスタジオ我画の制作現場は、とあるマンションの一室にある。もともとは3部屋に区切られていた間取りの壁を取り払った広いスペースには7人分の作業机、そして少し奥まった箇所に三浦の作業台が置かれている。1989年から続くダークファンタジー「ベルセルク」と新連載としてスタートした「ドゥルアンキ」の2作を制作する現場を覗いてみよう。
三浦建太郎の仕事場
周囲が机でぐるりと囲まれ、タブレット、PC2台、テレビ、「ベルセルク」の単行本、設定資料、デッサン人形などが雑然と並ぶ。
三浦「こことは別に、もう1つ仕事場があって。ネームは1人でやりたいので、そっちの家でネームを切ります。こっちはアシスタントのみんなとガーッと仕上げる場所です。『ベルセルク』はキャラクターから背景までだいたい1人で描いていて、アシスタントにはトーン貼りや建物なんかをお願いしています。『ドゥルアンキ』の1話と2話はネームと下書きまで僕。ペン入れはアシスタントに任せました。僕は作画監督みたいなイメージで、最後にクオリティを合わせる修正をするのも仕事です」
三浦「昔から持ってたアニメのDVDやBlu-rayです。配信サービスで観ればいいじゃんとも思うんですが、前からの習慣なのでそのまま残して場所を取り続けてる(笑)。でもたまに観ると昔のコマーシャル付きなので当時を思い出します」
アシスタントの仕事場
アシスタントのエリアは、5人分の作業机がある区画と2人分の作業机がある区画に棚で区切られている。
三浦「通勤で働いているアシスタントは3人。リモートで仙台の子が1人います。7人分作業机があるのは、『ドゥルアンキ』を始めたからアシスタントを増やしたくて、リフォームしたばかりなんです。ただ設備はバッチリなんですが……このまま人が見つからなかったら、星飛雄馬の1人クリスマスパーティみたいだよな……」
三浦「よく使う資料棚です。紙の資料って昔に比べてすごく重要度が下がったので、実は今回のリフォームでは本棚だったエリアを潰して、アシスタントが入れるスペースにしたんです。改造すればまだ2人分の机が入れられますよ」
ヤングアニマルZERO 2019年10/1増刊号 掲載ラインナップ
- 宮月新(原作)、おちゃう(作画)「去勢転生」
- 松本明澄「百鬼夜京」
- 稲葉そーへー「先日助けて頂いた○○です!」
- 藏丸竜彦「数学ゴールデン」
- 稲井カオル「そのへんのアクタ」
- メイジメロウ「獣国のパナギア」
- 岡村星「テンタクル」
- 杉山惇氏「プリズン・オブ・ヘルランド」
- 夕海「メテオライト」