コミックナタリー Power Push - 「夜廻り猫」
深谷かほるインタビュー
人生うまくいかない人が、簡単に絶望しないために
悩んでいる人を探して夜の街をパトロールする猫・遠藤平蔵を描く「夜廻り猫」。遠藤は誰かの“涙の匂い”を察知するとその人のもとを訪れるが、あくまで寄り添って話を聞くだけで、解決はしない。だけど読むと不思議と癒される……。「エデンの東北」「ハガネの女」などで知られる深谷かほるがTwitterで発表したこの8コママンガは、口コミで人気を博し、このたび書籍化された。
コミックナタリーでは、「夜廻り猫」の試し読みをたっぷりとお届け。また作者の深谷かほるに、制作秘話などを聞いた。
取材・文・撮影 / 松本真一
あなたのもとにやってくるのはこの2匹
遠藤
「泣く子はいねが~」と呼びかけながら街を歩く猫。悩んでる人がいれば駆けつけて話を聞くが特に解決はせず、ごはんをごちそうになるだけのことも多い。頭に乗っている缶詰の中身は、日によって替わる。
重郎
遠藤と一緒にいる子猫。
一人称は「じゅーろ」。
「夜廻り猫」傑作選
老若男女さまざまな人と出会い、悩みを聞いてきた遠藤。ここでは、遠藤がさまざまな人(たまに猫)と交流してきたエピソードを紹介する。
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第1話
悩みある人に寄り添う「だけ」。夜廻り猫・遠藤初登場の第1話。
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第19話
手術を控える少年の話を聞いた遠藤が取った行動は……。
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第40話
重い荷物を持ち、力尽きそうな男性の前に遠藤が現われる。
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第42話
ある後悔に苦しむ男性にも遠藤は「だいじょうぶ」と声をかける。
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第44話
年頃の娘を持つお父さんがクダを巻くが、優しく付き合う遠藤。
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第55話
悩みを聞くばかりでは疲れてしまう。たまの休日を描いた回。
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第60話
ある家族に拾われていった元・野良猫のラミーを見守る遠藤。
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第63話
優しい老人と優しい孫、それを街で見かけた優しい男の話。
- 深谷かほる「夜廻り猫(1)今宵もどこかで涙の匂い」/ 2016年6月30日発売 / KADOKAWA
- 「夜廻り猫(1)今宵もどこかで涙の匂い」
- 1080円
- Kindle版 / 1000円
ひとり泣くものに寄り添う夜廻り猫の遠藤平蔵。
「泣く子はいねが~~」。涙の匂いのするところに現れる夜廻り猫の遠藤平蔵。
老若男女、犬猫問わず、涙する人とともに呑み、笑い、ときに励まし、ときに見守り、いつも彼だけはそっと寄り添う。
「む。涙の匂い」。今夜の夜廻り猫はあなたの元を訪れるかもしれない。
Twitterで連載中の話題作がついに書籍化!
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深谷かほる(フカヤカオル)
2015年10月よりTwitter上で「夜廻り猫」を掲載開始。当初、毎夜1話ずつ更新された「夜廻り猫」は瞬く間に多くの共感を得る。代表作に「エデンの東北」「ハガネの女」「カンナさーん!」などがある。
試し読みもまだまだあるぞ
あるじょ