「悩んだときは腕立てだ」って50 Centが言ってた

──お気に入りのシーンはありましたか？

銃弾を甲羅で跳ね返すシーンとか、亀の特性が活かされていると「カメ最高！カワバンガー！」って気持ちになりますね（笑）。同じマイケル・ベイ作品でも「トランスフォーマー」より断然わかりやすくて、派手なアクションシーンも何が起こっているのか一目瞭然。タートルズのキャラが監督の作風にハマっていて、アメコミの面白さが実写に出てると感じました。

──アメコミの面白さって、どんなところにありますか？

キャラクターの魅力で世界観が成り立っていて、そこにハマると作品の全部が好きになるみたいな。続編が作られるってなったときも、話よりそいつの活躍がまた見られるっていううれしさが勝る（笑）。「アイアンマン」とか「ハルク」とか別々の作品が合体して「アベンジャーズ」が生まれたり、キャラクターを中心として世界が広がる感じも楽しいですね。

──ちなみに「アベンジャーズ」では誰がお好きなんですか？

キャプテンアメリカです。超強いのに童貞で、生真面目なところを周りの人に茶化されてるところがたまりません。わからない言葉をメモしたりするのが本当ダサいんだけど、がんばっているところがエラいなって思う。

──ドナテロといい、ちょっとマニアックなところがあるキャラに惹かれるんですかね？

人気がなさそうな人を応援しちゃうところがあるのかもしれません。でも、はじっこキャラを好きになって個性をアピールしていると思われるのも嫌なので、意識して中心にいる人を好きになろうとする傾向もあり……。変わってる自分を演出みたいなの嫌じゃないですか。

──人気キャラを好きな自分を演出して偽っても、むなしいだけでは。

私、自信がないのかな……どう思われたいんだよって感じですよね。最近はこういう暗い気持ちになったら、腕立てするようにしてるんですよ。50 Centって外国のラッパーがTwitterで「悩んだときは腕立てだ」って言ったのを信じて。タートルズに陰がないのは、めっちゃ修行したり、半端なく動いたりしてるからかも。悩んでる暇があったら運動しろって、世に広めたいですね。これは冗談じゃなく、本当の話。

女の人にもオススメできる退屈しないアクション映画

──アメコミというと濃い絵柄やバトル描写など、女性よりも男性向けという印象がありますが。

私もアクションシーンって、続くと退屈しちゃうんです。せっかちな性格だから。だけど「タートルズ」は戦ってる最中もずっと喋っているので退屈しませんでした。物語もわかりやすく、テンポよくポンポン進むので飽きることなく見られたし。フランス映画とかでよくある、謎の間とか堪えられないんですよ。寝ちゃう。

──謎の間……。

だいたい私は隙間というものが嫌いで、自分のマンガも台詞とか絵をぎっしり描いちゃうんです。「タートルズ」は派手なアクションとか、キラキラ感とか、お喋りとか、全部つまってるのでお得だし飽きないですよね。4匹の性格も個性豊かで、見ていると亀の顔が人間に見えてきそうなほど。一番イケメンなのはレオナルド、ミケランジェロはかわいい系とか、頭の中で想像するのも楽しそう。見た目のキモさにヒいて、女の人が見ないのはもったいないと思いますね。カッコイイですよ、亀！