岡崎は「ちょっと足りない感じ」がいい(虫眼鏡)
──ちなみにお互いの声のお芝居のご感想はいかがですか?
虫眼鏡 としみつは普通にうまい! 僕のキャラのほうがセリフが多かったので、アフレコ現場で代わってもらおうかなって思ったくらいでした(笑)。
としみつ いやいや。俺、言っても今回はコアラ幻覚だからさ(笑)。今回の虫さんみたいに、ちゃんとした人間の役を演じたらどうなるか。何か機会があればやらせていただきたいですけどね。虫さんは中京テレビさんの動画に残ってるような感じで、アフレコの最初のほうこそ苦戦してたけど、最後のほうは掴んできた感じがありましたね。
──ファンの皆さんにもぜひ、おふたりの熱演を確認していただきたいですね。完成した映像の見どころなども伺えたら。
虫眼鏡 本当に、僕たちがよく知ってる岡崎そのまんまの風景が出てくるところは、やっぱり見どころですね。どうする? 暴れん坊チキンが「シキザクラ」がきっかけで栄えてしまったら?
としみつ またその話に戻るの!? でもそうだね。すでに僕らの動画で、ちょくちょく行く人が増えてるじゃない? これ以上増えると、射り口さん(暴れん坊チキンの店長)がパンクしちゃう。
虫眼鏡 いや、それよりも、射り口さんが調子に乗っちゃったら問題じゃない?
としみつ ああ、また変なメニューを作っちゃうかも。「シキザクラ」コラボメニューとか、勝手に。もしそうなったら、俺が説教しに行かないとですね。
──わ、わはは……。ちなみにおふたりは愛知県岡崎市の、ほかの土地にはない魅力はなんだと思いますか? 暴れん坊チキン以外で……。
虫眼鏡 僕は「ちょっと足りない感じ」がいいなと思うんですよ。岡崎はちょっと都市っぽいところもあるし、田舎っぽいところもあるんだけど、どっちの目で見ても一流ではないんです。その「ちょっと足りない感じ」が、心地よい。肩肘張らなくていいところが魅力だと思います。
としみつ 確かにそうで、その話はメンバーたちとよくしますね。栄え過ぎず、田舎過ぎない。年上の方だと岡崎を一番にしたがっている人もいて、自分たちのこういう言い方をよく思っていないのかもしれません。でもそれすらもいいというか。B級の街であることを自覚しつつも、どこかでずっと一番になりたがっているところもある、このメラメラ感、闘志の持ちよう。これは独特な気がしますね。名古屋とはまた違うし、東京とも違う。ほどよくいろいろなものが削ぎ落とされていて、人が一番を目指す気持ちになりやすい環境。そこがいいところかなと。……ちょっときれいにまとめ過ぎているかもしれせん(笑)。
──地元への思い、伝わってきました。では締めに向かわせてください。「シキザクラ」は東海エリアのスタッフを中心にアニメを制作し、国内だけでなく海外にも発信していくことを目的とするナゴヤアニメプロジェクトの一環として制作されています。「シキザクラ」およびナゴヤアニメプロジェクトの今後の展開に、どんなことを期待されますか?
虫眼鏡 少し気が早いですけど、「シキザクラ」の放送を完走した後、「いい作品ができました、お疲れ様でした!」で終わらないでほしいです。「じゃあ、次は何を作りましょうか?」という意気込みでいてほしい。これからも、東海地方発で作品をどんどん作っていく流れができるとうれしいですね。
としみつ 僕も同感です。どんどんローカルな魅力にスポットを当てて、発信する作品が作られて、そしてそれを全国のみんなが愛してくれるような、そんな流れが「シキザクラ」からできるといいなと願っています。
──そうした流れができたとして、東海オンエアとしてどう関わられたいですか? 何か野望はありますか?
虫眼鏡 僕個人はシンプルに、今と変わらず、これからも「アニメが好きな人」の立ち位置で、楽しいお仕事をいろいろさせていただければ幸いです。東海オンエアとしての今後のアニメとの関わり方については、この後、としみつがちゃんとしゃべってくれると思います!
としみつ えっ!? えーっ!! ……そうですね……(グッと長い溜めを作って)……お楽しみに!
虫眼鏡 ちょっと!(笑)
としみつ ごめん(笑)。改めて……アニメってやっぱり素敵な、日本が世界に誇れる文化だと思っています。岡崎でローカルにがんばる僕らと、世界から注目されるアニメが、これからもいい化学反応を起こして、お互いの魅力をどんどん、いろいろな人たちに向けて広げていけたらいいですよね。そんな存在を目指して、これからも活動していけたらなと思っていますので、「シキザクラ」ともども、東海オンエアの応援のほど、よろしくお願いします!
- 東海オンエア(トウカイオンエア)
- 愛知県岡崎市を拠点に活動する6人組YouTubeクリエイター。ネタ動画を中心にさまざまな動画を日々投稿し続け、2021年7月にはチャンネル登録者数600万人を突破した。としみつは2019年5月、TOSHIMITSU名義でソロアーティストデビュー。メンバーのてつや、しばゆーとの3人でリサイタルズとしても音楽活動を行なっている。虫眼鏡はラジオパーソナリティの活動に加え、作家としてこれまでに「東海オンエアの動画が6.4倍楽しくなる本」シリーズを4冊刊行した。