台本読んで「あ、お兄様に再会した。どうしよう」って(名塚)
──折笠さんや名塚さんは「復活のルルーシュ」でファンに注目してほしいシーンはありますか? と言ってもシャーリーは数回しか登場しませんが……。
折笠 そうなんですよね。
──しゃべっている相手がミレイやリヴァルということで、シャーリーの変わらなさが出ていたかなと感じました。
ゆかな あ、C.C.ともしゃべっているんですよ。電話越しですけど。
折笠 私にとっては、シャーリーとC.C.に関係性ができてるのがすごく不思議な感覚でした。
ゆかな シャーリーがどれだけ本当にルルーシュが好きか、いつもすごくよくわかるもの。ルルーシュを大切に思うという点で、誰よりも安心して任せられる存在なんだと思います。信頼しています。
折笠 記憶を消されたり、一度は殺されたりもしたけど、シャーリーが背負って立っていられるものって「ルルが好き」だけなんですよ。セリフは少ないけど、それが「復活」でも描かれたのがうれしいし、だからこそC.C.と新たな関係ができたのがうれしかった。欲を言えば「復活」に至るまでのシャーリーとC.C.の話も観てみたいです。
──名塚さんはいかがですか?
名塚 「復活」から登場したジルクスタンの人たちもTVシリーズのキャラクターに負けず個性が強いので、彼らも注目してほしいですね。今回の座談会のために本編映像を観返させてもらったんですけど、ジルクスタンの挨拶の「ナム・ジャラ・ラタック」(右手を右目に重ねながら)にハマってて。
ゆかな 私はすでにマイブームです。
名塚 流行ってほしい(笑)。ああいう、収録時は「少し恥ずかしいな」って思っちゃうセリフも、映像としてあの世界のあのテンションで言われるとアリだなと感じるというか。今回は特にルルーシュにそれを感じて、みんなが言ってほしそうなセリフとか、やってほしい足元からのカメラワークとか……ゼロのスーツを着てマスクを装着するシーンのナレーションも面白くてしょうがなかった。
折笠 (ルルーシュっぽい仰々しいポーズを取りつつ)「これでしょ」みたいな。
ゆかな (ルルーシュっぽく大げさにキーボードを叩くポーズを取りつつ)「これくらいやんないと」っていう。あの声に普通のポーズだと、もう物足りない(笑)。
名塚 「コードギアス」世界のテンションだからこそ許されるカッコよさですよ。
──ルルーシュ、愛されていますね。
ゆかな ルルーシュくん、あれだけカッコつけキャラですけど月虹影に乗ったらマントとかちゃんとしまってますから。蜃気楼が撃墜されたところを助け出されて、C.C.の助けの手すら無視して勝手に乗りこんでおいて、脱いだマントはきちんとしまう。もうツッコミたくて仕方なかったですよ(笑)。
一同 (笑)。
ゆかな 真面目なところでは、私は、最後のナナリーが自立したシーンがすごく好きなんです。
名塚 ありがとうございます!
──ルルーシュと再会するシーンも、「Re;」(「R2」第25話)での慟哭からの2年間、ナナリーがどんな思いで過ごしていたかを思うと感慨深いですよね。
名塚 確かに台本を読んでいるときに「あ、お兄様に再会した。どうしよう」と少し思いました。TVシリーズの結末を経て、今のナナリーがお兄様に再会したらどうアプローチするのだろうか……としっかり向き合って考えたシーンなので皆さんにも気に入っていただけたらうれしいです。
次は「ナナリーinワンダーランド」みたいなエピソードを(名塚)
──昨今、劇場総集編3部作や「復活のルルーシュ」に合わせていろいろと「コードギアス」関連の展開が増えていますが、特に印象的なものはありますか?
小清水 最近だと(「コードギアス 反逆のルルーシュI 興道」の来場者特典ピクチャードラマDVD「仮面告白大会」の)屋上で「今日はー、みんなにー、言いたいことがあります」「なーにー?」みたいなのが楽しかったです。
名塚 あのネタ、今の若い世代の子たちに伝わるのかな?(笑) 「コードギアス」はああいう「どこからその発想が生まれたんだろう」という台本がちょこちょこ送られてくるのが楽しい。最近はゲームアプリとのコラボの話が増えていることに時代を感じます。
小清水 最近「知らない世界に飛んできちゃったー」「ここどこー? さっきまであれをしてたはずなのに」ってセリフに慣れてきました。
名塚 すごい説明セリフだ。
小清水 もう、時空を越え慣れてきた(笑)。
──そういった形の新しい物語もありますが、本編で今後観てみたい話はありますか? 谷口監督は「復活のルルーシュ」を「これから先の10年を見据えた作品」(参照:「コードギアス」10周年を福山潤らが祝福「これから先の10年も愛して」)と語っていますし、先ほど折笠さんも「ゼロ・レクイエム後のシャーリーとC.C.の話を観てみたい」と話されていましたが。
小清水 うーん、カレンがどう思っているかはわからないですが、私個人としては「やっぱりスザクが一番強かったよな」と。スザクとの死闘を経ているから、誰と戦ってもあまり怖いものがないと感じました。
──でも「復活のルルーシュ」でビトゥルを倒すときに「あんたさ強かったよ、本当」と言っていたじゃないですか。
小清水 でも、あれを言えるだけの余裕がカレンにはあるんですよ。
ゆかな 後ろでシャリオと戦っているスザクを「あっちも面倒な敵か」なんて気遣いながらでしたよね。
小清水 そうなんですよ。だから続編があるとしたら洗脳されたスザクともう1回戦うとかしないとカレンにとってはピンとこないかもしれません。戦いたいかと言われれば少し面倒だなと思うけど(笑)。
名塚 私はOVAの「ナナリーinワンダーランド」みたいなお遊び的なエピソードがすごく好きなので、そういったものが観たいですね。
ゆかな かわいくて楽しかったですね。
名塚 はい。「復活」の新キャラたちも含めておまけエピソードができたらすごく面白そうです。
ゆかな 本編でも不可能ではないよね。超合集国とジルクスタンが今後和解していく流れになって……。
名塚 フォーグナー将軍とかがカフェゼロに来るかもしれない。それで飲み会が開催されて。
折笠 それ面白そう。
ゆかな 大塚明夫さん、じゃなくフォーグナー将軍が飲みながら「シャムナ様がさー」「な、扇」とか愚痴るみたいなのとか。
名塚 また濃いメンバーで交わりたいですね。
- ゆかな
- 1月6日生まれ。主な出演作に「ONE PIECE」(しらほし役)、「ふたりはプリキュア」(雪城ほのか役)、「フルメタル・パニック!」(テレサ・テスタロッサ役)、「IS<インフィニット・ストラトス>」(セシリア・オルコット役)など。
- 名塚佳織(ナヅカカオリ)
- 4月24日生まれ。主な出演作に「交響詩篇エウレカセブン」(エウレカ役)、「To LOVEる-とらぶる-」(古手川唯役)、「ハイキュー!!」(清水潔子役)、「銀色のオリンシス」(テア役)など。
- 小清水亜美(コシミズアミ)
- 2月15日生まれ。主な出演作に「明日のナージャ」(ナージャ=アップルフィールド役)、「交響詩篇エウレカセブン」(アネモネ役)、「スイートプリキュア♪」(北条響 / キュアメロディ役)、ゲーム「ドラゴンクエストⅪ」(マルティナ役)など。
- 折笠富美子(オリカサフミコ)
- 12月27日生まれ。主な出演作に「最終兵器彼女」(ちせ役)、「スイートプリキュア♪」(南野奏 / キュアリズム役)、「電脳コイル」(小此木優子役)、「リトルウィッチアカデミア」(ロッテ・ヤンソン役)など。