「カゲロウデイズ」のじんと、「ダブルゲージ」の沙雪がZOWLSというユニットで贈る「NIRVANA-ニルヴァーナ-」は、現代のナイチンゲールと呼ばれる少女・春秋八千夜(ひととせやちよ)を主人公にした“救世の輪廻武装アクション”。月刊コミックジーン(KADOKAWA)にて連載中で、7月27日には単行本の最新3巻が電子版と併せて発売された。じんが楽曲の作詞作曲を手がけ、沙雪が多数の描き下ろしイラストを提供した同作の公式ミュージックビデオもYouTubeにて公開されている。
コミックナタリーでは単行本3巻の発売を記念し、じんと沙雪の対談をセッティング。“何を話しても気が合う”と言う彼らに、「NIRVANA-ニルヴァーナ-」誕生の裏側をざっくばらんに語ってもらった。“涅槃転装”や“十二始”など神話をモチーフにした劇中造語が多数登場する本作だが、その理由とは。さらには公式ミュージックビデオの制作背景にまで話は及んだ。
取材・文 / 平松梨沙
1人の少女は、異世界で救世の神になり得るのか——
中学3年生の春秋八千夜は、ドジで頼りないが困っている人は見過ごせない優しい性格。“現代のナイチンゲール”とテレビでも紹介されるほどだが、身近な同級生たちからは「さすがにやりすぎ」と煙たがられていた。そんな中舞い込んできたのは、ずっと参加したかった海外ボランティアの話。しかし現地に向かう飛行機で墜落事故に遭ってしまい……。八千夜は見知らぬ宮殿で目を覚ます。
星廻界(グルグラフ)という異世界に輪廻転生してしまった八千夜は、希望の神・サクヤの生まれ変わりだと人々から歓迎され出迎えられる。かつてサクヤが神儀として身に付けていたアイテムを持っていることが一番の証拠のようだが、この世界で最初に出会った少年・マルは「そんなわけはない」と否定。しかし星廻界に害をもたらす存在・悪業が現れたことをきっかけに、八千夜はサクヤだけが使えるという伝説の技・涅槃転装(ニルヴァーナ)を体現する。
「NIRVANA」入門書
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じん×沙雪 対談
- 原作:じん×沙雪(ZOWLS) 漫画:沙雪「NIRVANA-ニルヴァーナ-③」
- 2017年7月27日発売 / KADOKAWA
主人公は困っている人を見過ごせないボランティア好きの女子中学生・春秋八千夜(ひととせやちよ)。ある日突然、星廻界(グルグラフ)という異世界へ輪廻転生してしまった八千夜は、そこで希望の神・サクヤの生まれ変わりだと崇めたてられる。身に覚えもなく困惑する八千夜だったが、あることをきっかけに伝説の力・涅槃転装(ニルヴァーナ)を発揮し……。八千夜は危機に瀕した星廻界を救うべく、“十二始”と呼ばれる仲間集めの旅へと繰り出す。
- 付属情報
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- アニメイトでは描き下ろしの特典イラストペーパーを配布。
- 一部の電子書店では1巻の無料試し読みも公開中。
- NIRVANA-ニルヴァーナ- - 無料マンガサイト pixivコミック
- NIRVANA ニルヴァーナ|KADOKAWA
- NIRVANA -ニルヴァーナ-(公式) (@CODE_NIRVANA12) | Twitter
7月29日よりLINEマンガでも連載スタート
毎週土曜更新
- じん
- 1990年10月生まれの北海道利尻島出身。2011年よりニコニコ動画に自作の楽曲を投稿し、歌詞の世界観がストーリーとリンクした楽曲群「カゲロウプロジェクト」をスタートさせる。2012年3月には同プロジェクトにまつわるCDと小説の発売、コミカライズ化の発表といったマルチメディア展開が始動。2012年の月刊コミックジーン2012年7月号(KADOKAWA)にて、じんの原作をもとに佐藤まひろ作画を担当する「カゲロウデイズ」の連載が始まった。その後も同プロジェクトは、アニメ化および劇場化を果たすなど広がりを見せていく。「カゲロウデイズ」の連載と並行し、2016年には同誌にて「ダブルゲージ」の沙雪と「NIRVANA-ニルヴァーナ-」を開幕させる。
- 沙雪(サユキ)
- 九州在住のマンガ家。2011年、メディアファクトリー主催の第6回MFコミック大賞にて「ネココハウス」が大賞を受賞。2012年から2014年にかけて月刊コミックジーン(KADOKAWA)にて「ダブルゲージ」を連載し、2013年から2016年までは同誌にてボカロ楽曲シリーズ「ミカグラ学園組曲」のコミカライズを手がける。その後、Webマンガサイト・ジーンピクシブで「月下ノ外レ外道」を連載。2016年には「カゲロウデイズ」のじんとZOWLSというチームを組み、月刊コミックジーンで「NIRVANA-ニルヴァーナ-」の連載をスタートさせた。