蛍にぐいぐい来られるシーンはいつもドキドキしてます(加隈)
──由真は、彼氏の武田と親友の蛍の間で揺れ動くキャラクターですが、加隈さんは由真をどんな子だと思いますか。
加隈 とにかく受け身で、流されやすくて優柔不断で、いい子なんだけどちょっとお馬鹿(笑)。
逢坂 流されやすいところも、優柔不断なところも、お馬鹿だからちょっとかわいげがあるよね。
加隈 お馬鹿なところが大事だなと思ってて。由真が全部計算してうまくやろうとしてたら、嫌じゃないですか。武田とも今まで通りにいい感じで付き合って、その裏で蛍とも楽しくやってる……とか。
コダマ それはかなり怖いですね。
加隈 あと演じる立場としては、あんまり女っぽい感じを出さないように心がけてます。武田の「いい人爽やか感」がすごいから、武田といいカップルになりそうな子がいいなと。
──女の子を好きな女の子を演じるというのは難しさもあると思うのですが。
加隈 でも由真は自分が「百合してる」って意識はないんですよ。
コダマ たしかに由真は自分の気持ちを自覚してないから。
加隈 由真にとって蛍はやっぱり親友で。迫られて本気で抵抗できないのは、蛍が友達としては好きだからって部分も大きいと思うんです。全然知らない相手だったら抵抗するだろうし。そういう意味では、歳上の彼氏を持った女の子に近いのかなと思います。
コダマ 自分より経験豊富な人に翻弄される感じですね。
加隈 ですね。あと高校生っていうのも大きいと思うんですよ、多感でいろんなことに興味がある時期じゃないですか。いけないことってわかっていても誘惑に負けちゃう。
コダマ そうですね、大人同士になるとまた違いますよね。
加隈 由真は武田が初めての彼氏で、恋愛の経験値も低いですし。
逢坂 若いから、好奇心が勝っちゃうのかな。
加隈 でも、蛍のキレイさとか、ナイスバディとかに由真が惹かれるのは少しわかるかも。演じてても、蛍にぐいぐい来られるシーンはいつもドキドキしてますし。1話で蛍に言われた「ドキドキしたね」っていうセリフは特に印象に残ってますね。ベランダで、お母さんに隠れて蛍とキスするシーンなんですけど、由真の内心を見透かされているようで「言わないでー」って(笑)。
コダマ 蛍のセリフは読んだ人にドキドキしてもらえたらいいなと思って考えてるので、うれしいですね。
武田に“不憫萌え”していただけたらいいなと(コダマ)
──武田は由真の彼氏でありながら、由真の親友・蛍に横取りされる、という不幸な役どころですが、逢坂さんが演じるうえで意識していることは?
逢坂 武田は……かわいそうなやつっていうのが根底にあるので(笑)。だから「どうやったらさらにかわいそうに見えるんだろう」って常に考えてます。
コダマ 武田の不憫さ、かわいさがすごく伝わるように演じてくださってうれしいです! ありがとうございます(笑)。
逢坂 1話で、武田が笑っている裏で由真と蛍がイチャイチャしてるっていうシーンが出てくるんですけど……。
加隈 最初のうちは、武田は何も気付いてないですからね。
逢坂 監督から「脳天気な感じでお願いします」と言われていたので、とにかく明るくやってたんですけど……。
コダマ 明るければ明るいほど、かわいそうさが強調されますからね。
逢坂 そうなんですよ。きっと観る人も、由真と温度差があるほうが面白いんじゃないかなと思って。思いっきりそっちに振り切らせていただきました。
加隈 視聴者は由真が裏で蛍と何をやっているかわかってますからね。私は内心「武田ーー!!」って叫んでますよ(笑)。だって、最初から最後までずっといいやつなんですもん、武田。
逢坂 で、いいやつであればあるほど、かわいそうっていう(笑)。
加隈 私は武田が不憫でならないです。
コダマ 私も武田には本当に悪いことをしているなと思ってるんですよ。なんかもう「ごめん」としか言えない(笑)。でも本当にいい子だから、読者に一番応援されているのは武田です。百合マンガなのに武田が一番人気ある(笑)。
逢坂 そうなんですか。それはうれしいな。
コダマ 武田に“不憫萌え”していただけたらいいなと思いながら描いてます。
加隈 “不憫萌え”とかあるんだ(笑)。
付き合ってんのにずっと名字で呼ばれてる(逢坂)
──お互いのキャラクターについてはどういう印象ですか?
加隈 武田は、きっと将来はいい旦那になるタイプだと思いますね。
コダマ わかります。大人になってからモテるタイプですよね。
加隈 そうなんですよ! 学生のときは女性の求めるツボとかを意識できないけど、大人になったらそれが自然にできちゃう。大学卒業してすぐ結婚しそう。
コダマ 人生踏み外さないタイプですね。
逢坂 ちょっとうらやましいなと思いますよ。武田のあのポジティブさ。俺は武田とは全然似てないんで、根本的に。女の子を誘う勇気とか、マジないから(笑)。
加隈 (笑)。
逢坂 武田に限らず、俺自身とは真逆なタイプのキャラクターを演じさせていただくことが多くて。いつも「こいつらすげーな、勇気あるな」と思いながら演じてますね。
──逢坂さん、由真に対してはどんな印象ですか?
逢坂 由真はね……。
加隈 あ、黙っちゃった(笑)。
逢坂 いや俺、どうしても武田目線になっちゃうから。言いたくないから言わないですけど、ちょっと文句を言いたくなっちゃうんですよ(笑)。でも由真に「やめろよ」って正論言ってもしょうがないですからね。
加隈 武田に隠し事をしていることに対しても、ドキドキを感じちゃっているから。「由真、ダメだぞ! バチ当たるからなって」って思ってます(笑)。
逢坂 せめて由真がもう少し武田のことも考えてくれてれば、バランス取れそうな気がするんですけどね……。けっこう早い段階から、由真の頭の中からは武田がいなくなっちゃってるからね(笑)。
加隈 武田とカップルらしいことしてたの、最初だけですもんね……。
逢坂 あと俺が本当にかわいそうだなと思ったのは、付き合ってんのにずっと名字で呼ばれてるところ。
加隈 たしかに、ずっと武田呼び。
逢坂 武田は下の名前が出てこないですよね。決まってないんですか?
コダマ ないんですよ。下の名前を付けないままここまできちゃったので、何を付けても違和感があって。もうないならないままでいいかなって。
加隈 ないんですね! じゃあ今付けちゃえばいいんじゃないですか。
コダマ 何かいい感じの名前があれば(笑)。
逢坂 武田孫六とかね(笑)。
加隈 (笑)。たしかにキラキラじゃないですよね。健太とか?
逢坂 うんうん、そういう感じそういう感じ。
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藤原は意外と男友達が多そう(逢坂)
- テレビアニメ「捏造トラップ-NTR-」
- 初回放送日時
-
- TOKYO MX1:2017年7月5日(水)27:40~
- TOKYO MX2:2017年7月11日(火)25:35~
- BS11:2017年7月7日(金)27:30~
- AT-X:2017年7月5日(水)20:00~(リピート放送あり)
- 初回配信日時
-
- AbemaTV:2017年7月5日(水)23:30~
- GYAO!:2017年7月5日(水)27:40~
- ニコニコ動画:2017年7月5日(水)27:40~
- ひかりTV:2017年7月5日(水)27:40~
- ビデオマーケット:2017年7月5日(水)27:40~
- 楽天ショウタイム:2017年7月5日(水)27:40~
- FOD:2017年7月5日(水)27:40~
- Amazonビデオ:2017年7月5日(水)27:40~
- DMM.com:2017年7月6日(木)10:00~
- dアニメストア:2017年7月6日(木)12:00~
- U-NEXT:2017年7月6日(木)12:00~
- スタッフ
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- 原作:コダマナオコ(一迅社刊「コミック百合姫」連載)
- 総監督:ひらさわひさよし
- キャラクターデザイン:川島勝
- 脚本:WORDS in STEREO×内堀優一
- アニメーション制作:Creators in Pack.Inc
- キャスト
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- 岡崎由真:加隈亜衣
- 水科蛍:五十嵐裕美
- 藤原:小野大輔
- 武田:逢坂良太
- コダマナオコ「捏造トラップ-NTR-⑤」
- 2017年7月18日発売 / 一迅社
-
特装版
コミック 1566円 -
コミック 734円
- コダマナオコ
- 2006年に恋愛天国(竹書房)でデビュー。その後、コミックエール(芳文社)、ARIA(講談社)、芳文社の百合アンソロジー「つぼみ」などで活躍する。2012年よりコミック百合姫(一迅社)にて執筆を開始し、2014年より「捏造トラップ-NTR-」を連載中。
- 加隈亜衣(カクマアイ)
- 福岡県出身、9月9日生まれ。主な出演作は「ブレイブウィッチーズ」(雁淵ひかり役)、「クロックワーク・プラネット」(リューズ役)、「sin 七つの大罪」(ベルフェゴール役)など。
- 逢坂良太(オオサカリョウタ)
- 徳島県出身、8月2日生まれ。主な出演作は「つり玉」(真田ユキ役)、「ダイヤのA」(沢村栄純役)、「ALL OUT!!」(八王子睦役)など。