あえて和風のロケーションで撮るのも面白そう
──今回初めてぬいぐるみと一緒におでかけして撮影する、という経験をされてどう感じましたか。
なんとなく、愛犬と一緒にカフェとかに赴く感覚に近いなと思いました。僕にとってルイスは兄弟や親友みたいな感覚なので、慣れ親しんだキャラクターと一緒におでかけするのは楽しいなと。撮影も作品を知っていれば知っているほど、ぬいぐるみの置き方とか組み合わせを楽しんだりできますし、ファンの方々が推しのグッズ持って聖地に行ったり、一緒に撮影されてるっていうのは知ってたのですが、それを味わえたのも面白かったです。
──撮影した場所で特に印象に残っている場所はどこでしょう。
やっぱり屋根裏のドールハウスがあった場所はぬいぐるみ映えしますよね。「憂国のモリアーティ」の屋敷にも似た雰囲気があったし、実際にウィリアムやルイスはこういうふうに過ごしているのかもって想像も掻き立てられました。実は子供の頃、シルバニアファミリーが欲しかった時期があったんですけど(笑)、大人になってから小さくて丁寧な作りのものを見るとその精巧さに感動しますね。
──今回は作品の世界観にちなんで洋館で撮影しましたが、もし小林さんがともぬいをどこかに連れていって撮影するとしたら、どこに連れていきたいですか?
逆に和風のロケーションがいいかな。お城とか武家屋敷とか、日本らしいところで撮影してみたいです。茶道部屋とか武道場とかでもいいですし、「モリアーティ3兄弟が日本にやってきたらどう振る舞うか」みたいなテーマで撮影したら面白そう。ルイスはきっと日本茶に興味を示すでしょうし、ウィリアムなら日本の推理小説を嗜むのかなとか、想像の幅が広がりますよね。
心の距離は縮まったのかなと思っています(笑)
──それでは作品についてのお話も伺えればと思います。4月から2クール目が始まりますが、1クール目の放送をご覧になった感想を聞かせてください。
やっぱりマンガではなくアニメという表現方法だからこその演出、見せ方が際立っていたなと思います。マンガ原作ですから基本的にストーリーは同じですけれど、マンガとアニメという表現方法の違いで、こんなにも見え方や印象が変わるんだということに、改めて気付けました。それに原作ファンの方も、そういったアニメならではの表現の部分を褒めてくださる方が多いと聞いて、役者としてもありがたいですね。
──マンガとアニメの表現方法の違いという点で、特に印象に残っているシーンはどこでしょう。
一番印象的だったのは、7話のノアティック号事件かな。豪華客船で追い詰められたエンダース伯爵が逃げ惑って撃たれるシーン。原作ではエンダースが自分から海に落ちるという流れで、そこまでじっくり描かれるシーンではないんですが、アニメでは音楽に乗せて、逃げるエンダースをモランがライフルで追い詰めて、最後はウィリアムの存在にも気付いて終わる……という演出で。なかなか大胆なアレンジだったと思うんですが、放送を観て改めて素敵だなと思いました。「憂国のモリアーティ」は劇伴が壮大なので、その音楽に合わせた演出が随所にあるのですが、その中でも特に印象に残ってます。
──前回、ウィリアム役の斉藤壮馬さん、アルバート役の佐藤拓也さんと3人にお話を伺った際、非常に和気あいあいとされていましたが、収録が進んで皆さんの関係性もさらに深まったのでは?
そうですね。おふたりとはお茶会の撮影のときに連絡先を交換していただいて。最近はアフレコがないときにも連絡を取り合うようになって、公私ともに仲良くさせていただいているというか、心の距離は縮まったのかなと思っています(笑)。年上だから年下だからといって気を使うこともなく、普通に笑い合えるようないい意味でフラットな関係性になれたかなと思います。
──現在もアフレコの真っ只中かと思いますが、最近何か印象的なエピソードがあれば教えて下さい。
アフレコは人数を制限していることもあって、僕は(斉藤)壮馬さんと一緒になることが多いんですが、この間、意図せずペアルックっぽいことになって(笑)。アフレコが終わった後に、フレッド役の(上村)祐翔さんから「今日、2人同じ服だね」って指摘されて、本当だ!って(笑)。似たような色・形のパーカーを着てて、2人でふふってなりました。
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2クール目はルイスの新しい面が見られるんじゃないかな