現在、2クール目が放送中のTVアニメ「憂国のモリアーティ」。コミックナタリーにて展開している特集の第4回には、ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ役の斉藤壮馬、ルイス・ジェームズ・モリアーティ役の小林千晃、シャーロック・ホームズ役の古川慎、ジョン・H・ワトソン役の小野友樹が登場した。
今回はBlu-ray / DVD 第7巻の特典映像として収録される「ウィリアムチームvsシャーロックチーム~ひらめき勝負だ!謎解きチャレンジ~」の現場に密着。“ウィリアムチーム”、“シャーロックチーム”に分かれて推理力を競い合う特典映像の一部を、写真と文章でレポートする。さらに斉藤と小林、古川と小野によるチーム別対談もお見逃しなく。
取材・文 / 増田桃子 撮影 / 佐藤類
この日、4人が訪れたのは東京・渋谷マルイにある体感型謎解き施設「あそびファクトリーのあそび場」。作品にちなみ、今回のために特別に用意された謎解きゲームで推理力を競い合うことになった両チームは、まず意気込みを述べる。謎解きゲームについて、古川慎が「からっきしですね」と苦笑いを浮かべると、斉藤壮馬も「同じくです(笑)」と同意。「斉藤くんは得意そうなイメージあるよね」と古川に言われるも「僕はひらめかないんですよ……常識に凝り固まって生きてきたから……」と返し、場を和ませた。一方、小野友樹が「得意とは言わないけど好き。でもほとんど最後までいけたことない(笑)」と笑うと、小林千晃も「脱出系は何回かやったことあるんですけど、脱出できたことないですね……」と続け、4人ともどうやら自信なさげな様子。
今回の対決は、ウィリアムチームとシャーロックチームがそれぞれ4つの謎解きにチャレンジし、解けた時間を競うタイムトライアル形式。両チームとも同じ謎が出題され、謎解きをしている様子は相手チームには見えないようになっている。行き詰まった場合は、与えられたお題のクリアを条件にヒントをもらうことも可能だ。ただしヒント1つごとに、クリアタイムに5分が加算される。まず謎解きに挑むのはウィリアムチーム。第1問では、部屋中に散らばった27個のボックスの中から、色と文字が同じ面を合わせて3×3×3の大きな立方体を作ることに。ひとまず指示どおりにボックスを積み上げようとする斉藤と小林だったが、ルールに解釈の余地があるため、「こういうことか……?」「これで合ってますかね……」と、思わず手を止めてしまう。
早速ヒントを使うことにした2人は、「自身のキャラクターの台詞をカメラ目線で言う」というお題をさらっとクリアするが、与えられたのは「黒い面にある文字を箱から探し、一段目を積め」というもの。斉藤は思わず「おーい!知ってるよ!(笑)」と声を上げるが、小林から「考え方はあってたってことで……」とたしなめられていた。「ムズいし、すごく暑い……」「新しいダイエット法……」など、思いのほか体力を使う謎解きに愚痴をこぼしながらも着実に積み上げていく2人。できあがった立方体の側面に文字が現れ、時間は掛かったもののなんとか1問目をクリアした。
キーボックスに1問目の答えの文字を打ち込むと、その中には次の問題に関する2つの封筒が。第2問では、封筒の中にある用紙を相手に見せず、問題を解く必要があるようだ。小林は用紙に不規則に並ぶ文字を見て首をかしげ、「声に出すのはいいんですよね? ひらがながたくさん書いてありまして、『ね』『を』『わ』……『ね』と『を』の間に『と』……」と文字の並びを言葉で説明しようとするが、斉藤から「わかるか!」とツッコミ。ただ、地道に小林の言葉を書き留めていた斉藤は、自分の封筒に入っていた用紙に書かれた同じく謎の文字の羅列を読み上げてひらめいたようだ。「これ1つの文章が(2人に)バラバラに与えられているんだよ」とそれぞれの用紙に書かれた文字を交互に組み合わせ、正解に辿り着いた。
2問目の答えを2つ目のキーボックスに入力すると、そこに入っていたのは1本の紐と3枚の問題用紙。1枚目には「αからβを紐でつなぎ、軌跡を読め」という指示、2枚目にはαの記号と「こぞう、はなび、はり」の文字、そして3枚目にはβの記号と3×4のマスにバラバラのアルファベットが書かれていた。しばらくその紙とにらめっこをするも「取っ掛かりがないね……」と諦めた斉藤は、2つ目のヒントをリクエスト。お題のジェスチャーゲームでは、小林が予想外の苦戦をしつつも無事クリア。「αはそれぞれの単語に共通の言葉が付く」というヒントを受け、斉藤は「動物ですよね?」、小林は「ねずみか!」と声を揃えた。
小林は自分が使っているテーブルの上にねずみのイラストと「ス」の文字を発見。ねずみのイラストの横には紐がかけられるフックが添えてある。同じく斉藤のテーブルにもフックがあることに気付いた2人は、それぞれのフックに紐をかけてみることに。すると紐の下には文字が書かれた先ほどの立方体があることがわかり、すべてをつなぎあわせることで答えを発見した。βの問題を解かずして見事に答えにたどりついた2人だが、1問目に積み上げた立方体が3問目に関わってきたことに対し、「すごい!」「よくできてる」と驚きを隠せない。
一方、「小野さんがすごく頭いいので」「謎解きは使う脳が違うから、まこっちゃんのひらめきで」と、互いに期待を寄せながらスタートしたシャーロックチーム。まずはボックスを積み上げ始めるが、ウィリアムチーム同様、古川は「頭より体を使うの?(笑)」と困惑気味。小野も「これは長旅になるぞ(笑)。ヒントもらう?」と言い、早速ヒントをリクエスト。お題を次々にこなしヒントをもらうが、その内容は2人の予想の範囲内で、「すでにやってんだよ!」と、くしくもウィリアムチームと同じようなリアクション。結局、地道に積み上げることに。
ところが2段目を積んだ段階で、古川がボックスの側面に「のこたえ(答え)は」という文字を発見。なんとそこから3段目を積み上げることなく答えを導き出してしまった。「パワープレイでしたけど正解した(笑)」と小野も楽しげだ。勢いに乗って第2問に取り掛かる2人。「用紙は見せずに声に出して伝えよと。『ね』『お』『わ』『た』……」と自分の用紙を読み上げる小野。すると古川は即座に「……わかりました。おのゆーさん、文字を読んでください。僕がおのゆーさんの後に1文字ずつ言うので」と指示。推理が的中し正解を導き出した。古川は「ひらめくと楽しいな!(笑)」と満足そうに微笑んだ。
続く3問目は「αからβを紐でつなぎ、軌跡を読め」。古川はテーブルにある文字とイラストの存在に気付き「この文字を使いそうな気がします」と小野に話しかける。小野も「お互いのテーブルを紐でつなぐっぽいね」と同意するものの、そこから行き詰まってしまう。仕方なくヒントをもらうことにした2人は、お互いが演じるキャラクターの好きな所を3つずつ挙げ、ヒントをゲット。「αに書かれた単語には共通の言葉が付く」という内容から、答えを確信。さらにβのバラバラに配置されたアルファベットの中から答えを見つけ出す。
答えが「ス」で始まって「ト」で終わる言葉であることがわかった2人。しかし間に入る文字がわからない。それもそのはず、この問題を解くためには第1問の立方体が必要になるが、2人は未完成のまま謎解きを進めてしまったのだ。古川は「これはブロックを完成させないといけないですよ(笑)」と再びブロックを積み上げはじめる。一方の小野は「真ん中が3文字だから答えは5文字かな……」と推理し、思い付きでキーボックスに文字を入力していく。職人技のようにテンポよくブロックを積み上げながらも「ストレート……ストリート……?」と考える古川の言葉に、小野は「ストリートあるね! やってみよう」と入力し、結果、またしても立方体を積み上げることなく正解に辿り着いた。