コミックナタリー PowerPush - 月刊!スピリッツ
西村ツチカと真造圭伍の新鋭対談 時代を切り開く旬の月刊誌に注目
2009年に誕生した月刊!スピリッツ(小学館)が新連載攻勢、豪華付録と、誕生4年目にして熱い冬を迎えている。この攻めの姿勢を打ち出し、完売店も続出している月刊!スピリッツに、コミックナタリーは注目。見所をピックアップするとともに、12月号より連載を開始する西村ツチカ、月スピ出身の注目株・真造圭伍による対談を企画した。
取材・文/唐木元
連載ラインナップはいずれ劣らぬ良作揃い。第16回手塚治虫文化賞にて新生賞を獲得した伊藤悠「シュトヘル」、こだわりの美少女像を打ち出しアニメ化も話題沸騰のモリタイシ「今日のあすかショー」、食事マンガの新機軸を打ち出した高田サンコ「たべるダケ」、悶々として盛り上がらない学園コメディが新鮮なさぬいゆう&伊丹澄一「共学高校のゲンジツ」など、書店店頭で火が点き始めている作品ばかりだ。
10月27日発売の12月号には、浅野いにおが描いた「アイアムアヒーロー」の特製単行本カバーが綴じ込まれる。ZQN化した美少女たちが目を引く貴重なコラボレーションアイテムだ。
11月27日発売の2012年1月号には、こざき亜衣「あさひなぐ」東島旭特製スマートフォンクリーナーが付属。12月27日発売の2012年2月号に付いてくる伊藤悠「シュトヘル」ネームノートには貴重な設定集や、描き下ろし原稿が収録される予定だ。
10月号から新連載攻勢を展開中。第1弾は「菫画報」「二十面相の娘」で知られる鬼才・小原愼司が、空想科学小説の定番である火星人類の侵略譚を描く「地球戦争 THE WAR OF THE HUMAN」。次いで11月号で「少女漫画」「えへん、龍之介。」の松田奈緒子が、新人編集者を主役にマンガ業界の裏方仕事を描く「重版出来!」をスタートさせた。
そして12月号では「なかよし団の冒険」「かわいそうな真弓さん」で注目の気鋭、西村ツチカが「さよーならみなさん」を開始する。これを記念してコミックナタリーでは、新連載を引っさげてきた新人ツチカと、その友人であり月スピの先輩にあたる真造圭伍の対談を企画した。
月刊!スピリッツ12月号ラインナップ
- 西村ツチカ「さよーならみなさん」
- さぬいゆう原作・伊丹澄一作画「共学高校のゲンジツ」
- 松田奈緒子「重版出来!」
- 小原愼司「地球戦争」
- 伊藤悠「シュトヘル」
- モリタイシ「今日のあすかショー」
- 手原和憲「ミル」
- 野田宏「拝啓、旧人類様。」
- 中山豪「0482」
- 高嶋あがさ「トド彼」
- 石神しし「ほんとにほんとにほんとにほんとにライオン田!」
- 大瑛ユキオ「ケンガイ」
- 大ハシ正ヤ「月刊 大ハシ正ヤ」
- ムロ・ゾノフスキー「Rolly▼婚」
- 南門前クマヲ「ゾンビ営業 高橋」
- 荒井ママレ「おもいでだま」
- 高田サンコ「たべるダケ」
- タナカカナタ原作・ハナツカシオリ作画「ギリギリ魔法少女?法子」
- 高橋聖一「パスタでわかる世界消滅!」
- 中川いさみ「世界美女話ビジョバナ」
- 吉田聡「七月の骨」
- 原克玄「かばやし」
- ルノアール兄弟「さよなら、もっさん。」
- 荻野真「孔雀王ライジング」
- 竹本友二「8 はち」
- イラストギャラリー「非日常な彼女」039 トミイマサコ
- 坂口恭平「新経済概論[鼻糞と接吻] 」
- 付録:花沢健吾×浅野いにお 「アイアムアヒーロー」10巻別バージョンカバー
※▼はハート、吉田聡の吉の字は正式表記では俗字になります
西村ツチカ(にしむらつちか)
1984年神戸生まれ。2008年に「君の動き」が月刊COMICリュウ(徳間書店)の龍神賞にて銅龍賞を受賞、翌年「黒岩さん」が同誌に掲載されデビュー。2010年に刊行した短編集「西村ツチカ作品集 なかよし団の冒険」が第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の新人賞を受賞した。2011年には第2作品集「かわいそうな真弓さん」を発表。月刊!スピリッツ2012年12月号にて初の本格連載「さよーならみなさん」を開始。
真造圭伍(しんぞうけいご)
1987年1月23日、石川県生まれ。週刊ビッグコミックスピリッツの「スピリッツ賞」に投稿ののち、大学3年時に「なんきん」でデビューした。その後月刊!スピリッツに「森山中教習所」を、週刊ビッグコミックスピリッツに「僕らのフンカ祭」を連載。短編をまとめた単行本「台風の日」も2012年に刊行。現在、新作鋭意準備中。