東京メトロの交通メディアなどを取り扱うメトロアドエージェンシーの事業や媒体の魅力を伝える特別映像が、6月3日より同社HP・都内の駅にて放映されている。同映像の制作には、アニメーション制作やアニメのキャラクターデザインを手がけるMika Pikazo、映像クリエイター・いっしん、イラストレーターの桜井ルナ、長谷梨加、IONAが参加した。コミックナタリーでは映像の公開を記念した特集を展開。クリエイターたちの個性が詰まった映像の魅力や見どころを紹介していく。
文 / 伊藤舞衣
掲出駅
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※放映媒体や放映駅は当該週の掲出状況によって変動します。
※駅係員へのお問い合わせはご遠慮ください。
クリエイター5人の才能が交わり描かれる、東京の混沌
制作のキーワードとなったのは、メトロアドエージェンシーの媒体の特徴である「CREATIVITY=創造性」「IMMERSIVE=没入感」「SERENDIPITY=偶然の出会い」。映像は東京の街並みから始まる。そこから地下へ飛び込み、地下鉄が走り去るとサイネージの中に現れたのはMika Pikazoが描いた少女。少女は鉄道のラインカラーを思わせるカラフルなラインがあしらわれたジャケットを羽織り、まっすぐに前を見つめる。少女の周囲を取り囲むのは、駅のコンコースに並ぶサイネージだ。サイネージがアップになるといっしん制作による映像へ。さまざまな抽象図形が形や向きを変えながら映像を織りなす中、「CREATIVITY」の文字が浮かび上がった。続いて桜井が手がけたシーンに移ると、映し出されたのは電車内で思い思いの時間を過ごす人々。そんな人々を運ぶ電車の車内は、デジタルサイネージやドアガラスのステッカーが彩っている。
七福神やスーツを着た人、着物をまとう女性といったさまざまな乗客が入り乱れるシーンを手がけたのは長谷。夢と現実が交差するような車内には、桜の花が舞い散り金魚や鯉もスイスイと泳いでいる。色鮮やかな中づりポスターに吸い込まれるようにシーンが切り替わると、「SERENDIPITY」をキーワードとした映像が駅のサイネージに流れ出す。リズムに乗り、手と図形が有機的な動きを見せる映像に駅を歩く人も思わず足を止める。
駅の柱巻き広告が広がると、現れたのはIONAが描く駅の風景。エスカレーターに乗る人々は壁面に貼り出されたビジュアルとすれ違っていく。学生や旅行客が行き交う駅に電車が停車し、さらに駅が賑わいを増していった。その後再び地上に景色が戻り、地下鉄の路線を表現するように街がきらめく中、「移動するその人を、どう振り向かせよう。」というメトロアドエージェンシーが媒体事業の主軸としている思いと「Catch!」の言葉が映し出され映像は終了。5人のクリエイターの才能が交わり、東京の混沌感がポップに描かれた。
参加クリエイター プロフィール
Mika Pikazo(ミカピカゾ)
高校を卒業後、南米の映像やデザイン、音楽に興味を持ち、約2年半ブラジルへ移住。その後帰国しイラストレーター、アートディレクターとして活動している。
Mika Pikazo (@mika_pikazo_mpz) | Instagram
いっしん
小学生の頃から映像制作を始め、2018年よりフリーランスで活動。抽象図形の有機的な動きと端麗な画作りを交えた短尺のモーションが特徴の作品を制作する。
桜井ルナ(サクライルナ)
桑沢デザイン研究所卒のイラストレーター。人物画を中心にポップで個性的なイラストを制作している。
桜井ルナ (@_runasakurai_) | Instagram
長谷梨加(ナガタニリカ)
日本のイラストレーター。書籍、CDジャケット、ミュージックビデオ、広告のメインビジュアルなどを多く手がける。
IONA(イオナ)
新潟県生まれ神戸市在住のイラストレーター。グラデーションを多用し、都市風景をエモーショナルかつレトロに描くことを得意とする。