TVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜-」が、今夏ついに放送開始となる。2020年3月末に1st SEASONの放送を終えてから、実に1年4カ月ぶりとなる待望の続編だ。
新作映画「〈ワルプルギスの廻天〉」の制作決定など、「魔法少女まどか☆マギカ」の10周年プロジェクトも盛り上がりを見せる昨今、「まどか」は好きだけど「マギレコ」はまだチェックしていないという人もいるかもしれない。そこでコミックナタリーでは、「まどか」と「マギレコ」はどんな関係なのか、「マギレコ」1st SEASONはどんな物語だったのかを振り返る特集を展開。併せて、1st SEASONの放送直後に実施した宮本幸裕副監督へのインタビューもお届けする。
3ページ目では新作映画、ゲームアプリでの新プロジェクト「魔法少女まどか☆マギカ scene0」などの10周年関連プロジェクトを紹介。劇場版3部作のストーリーも、ネタバレありでおさらいしている。
取材・文 / 鈴木俊介
「マギアレコード」ってどんなお話?
消えた妹を探して、ウワサの街・神浜へ!
魔法の使者・キュゥべえと契約を交わした魔法少女は、どんな願い事も1つだけ叶えてもらえる代わりに、厄災をもたらす存在・魔女と戦う使命を課される。しかし宝崎市の魔法少女・環いろはは、自分がどんな願い事を叶えてもらったのか忘れてしまっていた。
ある日、自分にういという名前の妹がいたことを思い出したいろは。彼女は消えてしまった妹の手がかりを求めて、「魔法少女が救われる」と噂される街・神浜市を訪れる。そこでは魔女だけでなく、いくつもの奇妙な“ウワサ”が跋扈し、魔法少女たちを戸惑わせていた。
ういの情報を得るため、神浜市のウワサに詳しい魔法少女・やちよの協力を得ながら、ウワサを1つひとつ調べていくいろは。やがて彼女たちは、すべてのウワサの裏に“マギウスの翼”という組織がいることに気付く。
魔女化の恐怖から解放される手段がある?
やがて“マギウスの翼”を束ねるマギウスの1人・里見灯花と対面したいろは。いろはの記憶では、灯花はういの親友だったはずだが、彼女はういのことを知らないと言う。
戸惑ういろはに、灯花は“魔法少女の真実”に関する講義を始める。自分たちはいつか魔女になってしまう──その悲しい運命の連鎖を断ち切るため、“ドッペル”という魔女化回避のシステムを作り上げた灯花は、いろはにも“マギウスの翼”に加わるよう声をかけるのだが……。
程なく、心配したやちよがいろはのもとへ駆けつける。しかし激しい戦いの結果、建物が崩落。いろはとやちよが離れ離れになってしまう波乱の展開で、1st SEASONは幕を閉じた。
「まどか☆マギカ」とはどんな関係?
キュート&ダークな世界観は健在!
「マギアレコード」は「魔法少女まどか☆マギカ」の世界観を引き継いだ同名のスマホ向けゲームが原作。「まどか」の外伝という立ち位置だが、多くの視聴者の心を掴んだダークな世界観は「マギレコ」にも健在だ。
おどろおどろしい魔女空間を演出した劇団イヌカレー(泥犬)が総監督を務め、「まどか」シリーズに当初から携わる宮本幸裕が副監督として参加(2nd SEASONでは監督としてクレジット)。アニメーション制作はシャフト、スタッフには蒼樹うめ、谷口淳一郎、新房昭之らが名を連ねるなど、盤石の布陣で制作されている。
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宮本幸裕副監督インタビュー