コミックナタリー Power Push - 「ルパン三世大解剖」

誕生から50周年! 世代を超えて愛されるルパン三世の魅力に迫るムック

2017年に誕生から50周年を迎え、2月4日に新作アニメ「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」が劇場公開されるなど、盛り上がりが続く「ルパン三世」。その原作やアニメを特集したムック「ルパン三世大解剖」が発売された。

同ムックはテレビシリーズについてキャラクターデザインの変遷や名エピソードとともに解説する「『ルパン三世』TV SERIES」や、モンキー・パンチへのインタビューを収めた「祝!『ルパン三世』原作漫画50周年記念」など5つの項目から構成されている。コミックナタリーではそれぞれの項目を紹介するとともに、モンキー・パンチへのインタビューの一部を抜粋して掲載する。

文 / 宮津友徳

1.「ルパン三世」TV SERIES

時代とともにスタイルを変化させるルパンファミリー

ルパン三世のキャラクター紹介パート。アニメシリーズPART1からPART4までのデザイン画を掲載しながら、キャラクターの魅力に迫っていく。
峰不二子のセクシーシーンを集めたページも。

1971年に第1作目の放送がスタートし、2015年には30年ぶりの新作がオンエアされたテレビアニメ「ルパン三世」シリーズを、ルパン、次元、五ェ門、不二子、銭形それぞれの名エピソードとともに紹介。またアニメ「ルパン三世」PART1からPART4までの、各キャラクターのデザイン画を掲載し、それぞれの時代背景や流行によってスタイルを変化させつつも、変わらぬ魅力を放つルパンファミリーの魅力を探る。

2.「LUPIN THE IIIRD」シリーズ

原作のアダルトで危険な世界を引き継ぐ

「LUPIN THE IIIRD」シリーズの紹介コーナーには、小池健監督へのインタビューや、ルパン三世役の栗田貫一と石川五ェ門役の浪川大輔の対談を掲載。

原作「ルパン三世」に漂う、アダルトで危険な世界を引き継ぐ形で制作されている「LUPIN THE IIIRD」シリーズ。出会って間もないころのルパンと次元を描く第1作「次元大介の墓標」が2014年に発表され、2月4日には若かりし日の五ェ門を軸にした第2作「血煙の石川五ェ門」が劇場公開される。本コーナーでは、小池健監督へのインタビューや、ルパン三世役の栗田貫一と石川五ェ門役の浪川大輔の対談を展開。栗田からは「『ルパン三世』はもともと犯罪者の集まり」「『LUPIN THE IIIRD』は暗い海の底にあるルパン」との発言が飛び出す。

3.「ルパン三世」劇場版・OVA・TVSP

計34のタイトルを一挙に紹介

宮崎駿の映画初監督作品となった「ルパン三世 カリオストロの城」の紹介ページ。

これまで5作の劇場版、4作のOVA、25作のテレビスペシャルが発表されてきた「ルパン三世」。宮崎駿の映画初監督作品として名高い「ルパン三世 カリオストロの城」や、アニメ化40周年を記念して制作された映像集「ルパン三世 Master File」、2016年に放送されたテレビスペシャル最新作「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」などを、場面カットを交えながら紹介していく。

4.「ルパン三世」研究

「ルパン」を名言、宿敵、女性、名車などから考察

「ルパンが愛した名車たち」では、メルセデス・ベンツSSKなど、劇中に登場してきたルパンの愛車を紹介している。

「『ルパン三世』研究」のパートでは、ルパン、次元、五ェ門、銭形の名セリフをピックアップした「男たちの名言」、劇中に登場する宿敵や美女についてそれぞれまとめた「ルパン三世を追い詰めた強敵と宿敵たち」「『ルパン三世』を彩った美しき美女たち」、メルセデス・ベンツSSKなどルパンの愛車を紹介する「ルパンが愛した名車たち」など、「ルパン三世」をさまざまな観点から考察。「ルパン三世」関連のコミカライズを手がける、早川ナオヤと岡田鯛からの寄稿イラストも。

5.祝!「ルパン三世」原作漫画50周年記念

モンキー・パンチが回想する「ルパン」誕生のきっかけ

モンキー・パンチによる「ルパン三世」のイラストギャラリーより。

1967年に週刊漫画アクション(双葉社)で連載がスタートした「ルパン三世」。50周年を記念して行われたモンキー・パンチへのインタビューでは、「ルパンがどんなキャラかもわからぬまま描いた」という作品の誕生裏話や、「ご都合主義で生まれた」不二子や次元などのキャラクター、その画風に大きく影響を与えたというアメコミ誌「MAD」などについて語られている。このほかモンキー・パンチによる「ルパン三世」のカラーイラストギャラリーや、ハードボイルド調で描かれる原作の名エピソード紹介を収録。