「テイルズ オブ ルミナリア The Fateful Crossroad」新井良平×竹田海渡が語る、敵対する幼なじみ同士が掲げる“譲れない正義”とは (2/2)

自分が演じるキャラクターの一番の味方でありたい

──アニメではレオとユーゴを含む8人のキャラクターが登場するわけですが、8人の中で気になったキャラクターはいますか?

新井 僕が圧倒的に気になったのは、レオとセリアが学ぶ騎士学校の先輩で、精鋭特殊選抜クラス・ブレイズの筆頭でもあるリュシアンと、帝国を支える白狼将・アレクサンドラさんの関係性ですね。アレクサンドラがバランスを崩して落ちそうになったところを、リュシアンがさりげなく支えるかのようなシーンがあって、もしかしてこの2人、過去に何かあったんじゃないかと想像しちゃいました。

竹田 同じです! その2人が戦っているシーンがまた、一緒にダンスを踊っているみたいに華麗で。敵同士なのに、しっかりお互いを尊重し合っているし、強さを認め合っている感じがしました。だからこそ、戦闘シーンが美しく感じるのかなと。2人とも美男美女で、しかも白を基調にしているキャラクターデザインなので、そこのバランスもすごくよいですよね。

──当初の登場人物は7人で、連邦側からレオ、セリア、ブレイズの教官・リゼットの3人、帝国側からユーゴ、アレクサンドラ、バスチアン、宰相の4人の予定だったそうですね。数的にも実力的にも戦力が釣り合っていないのと、麗しいから出したいという監督の希望もあって、リュシアンが加わったと。

新井 リュシアン先輩は絶対人気キャラですよ。中核となる人物なので、リュシアン先輩の今後がどうなっていくかも気になります。ただ謎が多くて、いろんなところに関わりがありそうでまったく読めないんですけどね。

新井良平

新井良平

竹田 帝国兵に囲まれてしまったレオを飄々と救い出してましたもんね。そのうえで「友達は大事にしたほうがいいですよ」と、ユーゴに言い放つ余裕もあるという。

新井 なんでもお見通しかいって思うよね。

──レオは気高くあること、ユーゴは仲間を守るということを信条としています。おふたりにとっての信条についてもぜひお聞かせください。

新井 信条というかマイルールなんですけど、寝る前は必ずお風呂に入るようにしています。今日は疲れたからお布団にダイブするとか絶対にできなくて。ちゃんとお風呂で身を清めてからじゃないとベッドに入れないので、そこは徹底しています。

竹田 儀式で行う禊のようなものですね。

新井 一日の汚れを全部落として、布団にくるんでいただいてます。

──寝具にもこだわってらっしゃるんですか。

新井 一番寄り添う時間が長いので、腰に優しいマットレスにしてますね。どれだけ酔って帰ってきて記憶を失くしたとしても、必ずパジャマに着替えた状態で起きてますから。この話をするとみんなに偉いって言われます(笑)。

竹田 どんな状況でも寝る前にお風呂に入って偉いです、さすが先輩です。

竹田海渡

竹田海渡

新井 よし、褒めてもらえた(笑)。これが僕の正義だ。覚えといてくれ。

竹田 (笑)。僕はお芝居の話になるんですが、自分が演じるキャラクターの一番の味方であることを心がけています。例えばユーゴの場合だと、彼がどれだけ人から裏切り者と言われたとしても、僕だけは絶対に彼の理解者でありたいと思っていて。彼が喜ぶときは僕も一緒に喜びますし、彼が苦しむときは僕も一緒に苦しみます。収録のときはそうすることですごく迷ったり、苦しんだりすることが多いんですけど、全部ひっくるめて、僕がユーゴを演じている証だと思っているので、普段から大事にしています。それが僕の正義ですね。

ゲームをプレイするたび、アニメを観るたびに、新しい発見がある

──「ルミナリア」ではアニメとゲームの両方に参加されていますが、改めてアニメ版で感じた見どころについて教えてもらえますか?

竹田 アニメはゲーム画面で実際にプレイする戦闘シーンとはまた違って、アクションに合わせてカメラワークが変化するシーンが多いんです。ストーリーも、ゲームのようにプレイヤーが選んだキャラクター1人だけの視点ではなく、いろいろなキャラの視点から俯瞰して観ることができるので、そのぶん発見があると思うんですよ。このキャラクターってこういう表情するんだとか、こういう動き方をするんだとか、そういう新しい一面を感じて観てもらえたらうれしいですね。

新井 ゲームの「ルミナリア」は、アニメ調のCGでキャラクターたちが動くんですね。今回のアニメは3DCGアニメーションの技術に定評のある神風動画が手がけてくれているので、ゲームから始めた人も違和感なくアニメを楽しんでいただけるはず。もちろんアニメから知る方も、ここに至るまでどんな話が展開されるんだろうとゲームをプレイしてみてほしいです。

左から新井良平、竹田海渡。

左から新井良平、竹田海渡。

──アニメとゲームの両方楽しんでほしいという。

新井 もともとゲームが“21人の視点でプレイするドラマ”をコンセプトとした群像劇なので、ゲームでも充分1本のアニメを観ているような気分を得られるとは思うんですけど、それが本当のアニメになったときに、皆さんにどう感じていただけるのか、今から反応が楽しみですね。

竹田 「ルミナリア」は21人の正義が交錯する物語ということで、アニメではユーゴとレオの正義がぶつかり合うわけですが、周りのキャラクターたちの正義が気になった人はゲームで補完していただけたらうれしいです。ゲームをプレイするたび、アニメを観るたびに、新しい発見があると思いますし、僕たちもまた別のキャラクター視点のアニメーションが観てみたいので、もっと「ルミナリア」をいろんな方に知っていただいて、愛してもらえたらと思います。

プロフィール

新井良平(アライリョウヘイ)

9月1日生まれ、埼玉県出身。青二プロダクション所属。主な出演作に「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」(ヴィレム・クメシュ役)、「佐々木と宮野」(暮沢丞役)、「ワールドトリガー」(佐伯竜司役)、「バトルスピリッツ烈火魂(バーニングソウル)」(炎利家役)などがある。趣味はアクアリウム、プラモデル、カラオケ、ゲーム。

竹田海渡(タケダカイト)

4月19日生まれ、大阪府出身。青二プロダクション所属。主な出演作に「ワールドトリガー」(水上敏志役)、「スケートリーディング☆スターズ」(倉吉虎之助役)、「2.43 清陰高校男子バレー部」(朝松壱成役)などがある。趣味は洋楽鑑賞、ゲーム、特技はギター演奏。