コミックナタリー PowerPush - 小川麻衣子 ひとりぼっちの地球侵略
“ぼっち”ミーツ・ボーイ 先輩は、孤独な宇宙人少女
ゲッサン(小学館)で連載中の「ひとりぼっちの地球侵略」は、宇宙人の少女と地球人の少年によるボーイ・ミーツ・ガールもの。侵略の使命を背負った少女は単独で地球に潜伏し、学生を装い生活している。任務を遂行する“ぼっち少女”が、はじめて仲間を持ったことから始まる物語だ。
壮大なSF要素と学園コメディが絶妙にバランスした物語は、どのように発想されたのか。コミックナタリーでは、3巻発売に合わせて作者の小川麻衣子にインタビューを行った。ぼっち少女を応援する、キャラクター思いの作者による創作秘話をお楽しみいただきたい。
取材・文/坂本恵 編集・撮影/淵上龍一
少年・広瀬岬一は、高校の入学式で自称宇宙人の少女・大鳥希と出会う。彼女の話によれば岬一は10年前、死ぬほどの大怪我をしていた。その傷を治すため、一時的に移植した自分の心臓を返してもらいたいという。
自分と心臓を分けた岬一を、希は特別な存在だと感じる。故郷を離れ、ひとりぼっちで地球に潜伏してきた少女にとって、彼だけが宇宙で唯一の仲間だった。少女は少年の手を取り提案する。「2人で一緒にこの星を征服しましょう!」。
奇人として学校で孤立する青箱高校2年生、その正体は宇宙人。生まれながら地球侵略の任務を与えられ、故郷の星オルベリオでも隔離されて育てられていた。岬一と出会い、初めての仲間を得る。
過去にUFOの群れを目撃した高校1年生。小さなころから胸に大きな傷を抱えていたが、それが希に心臓を移植された痕だと知る。宇宙人の血が混じったことで治癒能力が向上。火傷ぐらいならば、あっという間に治ってしまう。
岬一と先輩のファーストキスの行方は……!? ファーストキス(?)も果たし、順調に進むかに見えた岬一と希の地球侵略。そんな中現れたロシアからの転校生・アイラ。希の正体を知り、2人の関係を強く警戒する彼女の参加で、文化祭近づく学園生活は――!?
小川麻衣子(おがわまいこ)
1986年7月26日生まれ。福岡県出身。2005年、「こより日和!」で週刊少年サンデーまんがカレッジに入選。翌2006年、少年サンデー超増刊12月号(ともに小学館)掲載の「ブレイブ・フィスト」でデビューを飾った。2009年、犬村小六原作の「とある飛空士への追憶」で初連載。2012年「ひとりぼっちの地球侵略」をゲッサンで執筆開始。