「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」特集 古川慎(白銀御行役)×鈴木崚汰(石上優役)|「お菓子作りってこんなに大変なの?」ホワイトデーに合わせてメンズキャスト2人がクッキー作りに挑戦!

古川さんはとにかく声がでかい

鈴木崚汰

古川 もうひとつのポイントが鈴木くんの“エモい芝居”ですね。2期では石上の内面的なところに踏み込んでいくんですが、劇中で石上の内面が見えるときの鈴木くんのお芝居が、作られたものではなくて生の感情を出したものだと感じたんです。鈴木くんの中にある感情に、石上という殻を被せて出したものというか。これ、内容を言えないのが大変……。

鈴木 ネタバレになっちゃいますからね(笑)。僕自身、今回は1期以上に原作も読み込んだんですけど、石上にスポットが当たるシリーズでは彼の感情を考えると回を重ねるごとにちょっと苦しくなってしまって。原作を読んでいる人はもちろんわかると思うんですけど、石上にはつらい過去もあったりして。それをどうすればわざとらしくなく見せられるかっていうのは考えましたね。ただ無理をして美談にする必要もないなと思ったので、もう僕の等身大をそのまま石上に乗せられたらなという意識でやっていました。ただエモいっていう話で言えば、古川さんだってすごくエモいんですよ。

古川 そうかな?

「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」PVより。

鈴木 これも詳しく言うとネタバレになっちゃうんですけど、古川さんと別撮りで収録したシーンがあって、自分の収録前にそのシーンの古川さんの演技を聞いたときに僕の中ですごく心に響いたんです。古川さんの芝居があるからこそ出せる演技があるなと思って。僕がそのシーンを収録するとき、ちょうど古川さんも別の箇所を収録していたので、「もう一度一緒にやってもらえないですか」って演技してもらいました。あと古川さんはとにかく声がでかい。

古川 (笑)。

鈴木 マジで声がでかいので張り合うのも大変だし敵わないなとずっと思っていますね(笑)。

147cmの身長もかわいいし、もう全部かわいい

──今日はせっかくメインのメンズキャスト2人にお越しいただいているので、互いのキャラクターのどういうところが魅力かということについてもお伺いできればと思うんですが。

古川 石上について言うと、先ほども話題に挙がったように2期には彼の過去が垣間見えるシナリオっていうのが存在するんですよね。かなり端折って言ってしまうと、彼は何かを手放すか手放さないか、あるいは守るか守らないかっていう選択をしてきた男で、そういう決断ができる人間ってすごいなって僕は思っています。これは1期でも描かれていることかもしれないですけど、彼は強い人間なんですよね。それを誰かに見せるような人じゃないですけど、譲らないところは絶対に譲らないところがあったり、ここで折れてしまったら負けてしまうって思うところがあったりしたときに、1人で踏ん張っていける力がある。

鈴木 基本的に1人行動ですしね。

第1期「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の第12話「花火の音は聞こえない」後編より。

古川 1期の最終話で花火大会のお話がありましたけど、あのとき石上が一瞬熱くなっているんですよ。本来の石上って実はすごく熱いものをもっていて、一本芯があるやつなんじゃないかなって思っています。彼がこの作品の中で“裏主人公”って言われている理由もよくわかりますよね。

鈴木 古川さんもおっしゃっていますが、芯があるっていうのも、会長と石上で共通する部分だと思うんです。だからこそ2人は学年は違うけど、親友としていられるんじゃないかなと。2期の白銀は1期以上にかぐやに振り回されて、どぎまぎしている姿が見られたりするんですけど、そういうシーンではすごいかわいいキャラクターになっていますし、ビシッとするシーンではカッコいいところを見せてくれると思います。

──先ほども少しお話に出てきましたが、2期では伊井野ミコがメインメンバーに加わります。おふたりはこのキャラクターをどのように捉えていますか?

古川慎

古川 がんばって必死に何かを成し遂げようとしているところが魅力ではあるんですけど、純粋ゆえにすぐ染められてしまうところもありますよね(笑)。そのギャップというか危うさが、守ってあげたくなるような女の子の感じなのかなと思っていますけど。

鈴木 厚い皮を被っているじゃないですけど、どうにもならない素の自分を隠して、人に見せたい理想の自分、強い自分を見せているっていうのは、会長とも石上ともまた違う強さを持った女の子ですよね。本当に147cmの身長もかわいいし、もう全部かわいいですね(笑)。

悪ふざけが過ぎる2期

──古川さんは2019年末の「ジャンプフェスタ2020」のステージで「演出がすごく凝っている」とおっしゃっていましたよね。具体的に挙げていただくとどういった部分が凝っているんでしょう(参照:「かぐや様は告らせたい」第2期は「古賀葵がとにかくすごい」とキャスト陣称賛)。

左から古川慎、鈴木崚汰。

古川 いい意味で悪ふざけをしているというか(笑)。僕らもできあがったときに「このシーンにこういう演出が入るんだ」って驚いたんですよね。だから始まってからのお楽しみということで楽しみにしていただいて……、いや楽しみにしていただかないほうがいいかもしれない(笑)。あえて「演出がちょっとすごいらしい」くらいの気持ちで観てもらったほうが面白いかと思います。

鈴木 言ってしまえばパロディとかも増えているんですよね。その元ネタを知っている人はより楽しめると思います。

古川 確かに。アニプレックスさんのほかの作品を知っている人は、より面白いかと。挿入歌も悪ふざけが過ぎているので、ぜひ早く聴いていただきたい(笑)。

鈴木 たぶん「かぐや様」に携わっているすべての人が「この作品はこういう悪ふざけをしてしまっても大丈夫だな」という認識になっているというか(笑)。もちろん内容自体もすべてがグレードアップしていて、1期より確実に面白いので。

「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」PVより。

古川 そうだね。ダビング(アフレコ後の音声や効果音、BGMと映像を合わせる作業)のときに何話か見させていただいた限りでも本当にクオリティが高くて、「こんなにおもしれえんだ」って思えるような作品になっていると感じているので、気になっているのであれば、ぜひ観てください。きっと「気になっている」という気持ちに対して損はさせないというか、間違ってないということが証明されるんじゃないかと。

鈴木 我々の作業はキャラクターたちに声を吹き込むという部分ですが、スタッフの方々がそれを絵だったり、音響効果だったりですごく昇華して、よりよいものにしてくださっています。1期以上に各キャラクターもフィーチャーされますし、1期で描けなかったキャラクターの裏側も知れると思いますので、その辺りも楽しみにしていただけたら。

左から古川慎、鈴木崚汰。