「I”s」伊島空(寺谷役)×小越勇輝(越苗役)×冨田佳輔(木田役)座談会|一貴を囲む男子演じる3人がドラマの映像を観返しワイワイ語らう

第7話「第4のI」

忘れ物を探しに夜の校舎へと忍び込んだ一貴と伊織。「本当の思いを伝えられる」と伊織に近づいた一貴を待っていたのは強烈なビンタだった。あまりのことに呆然とする一貴。気まずい空気が流れるまま「新入生ようこそパーティ」も終了し、3年生の夏を迎える。夏休み、寺谷の発案で伊豆の旅館にて受験の強化合宿をすることに。一貴も参加したものの気まずさから伊織とは距離を取り続けていた。そんな中、海辺で指輪を探す少女・磯崎泉と出会う。

突然家に押しかけてきた泉に気持ちを伝えられ誘惑されるも、なんとか思いとどまる一貴。©桂正和/集英社・スカパー!2018

伊島 7話から泉が登場しますけど、セクシーさがすごい。

小越 7話は安里さんが監督してますけど、女性の監督と男性の監督で映像も違ってきますよね。

冨田 豊島さんはキレイに女性を撮っていて、安里さんは生々しく撮ってる。7話には寺谷兄が出てくるけど、空とめっちゃ似てるね。

伊島 原作の寺谷兄にも似てるし、僕にも似てる。

冨田 実のお兄さんなの?

合宿中に海で遊ぶ面々。©桂正和/集英社・スカパー!2018

伊島 んなわけあるかい(笑)。合宿中に海で遊ぶシーンでは、越苗は上半身にTシャツを着ているんだよね。

小越 衣装合わせのときとかは普通に脱いでやっていたんだけど、あとあと越苗の性格を考えてみたらあのシチュエーションであればTシャツを着ていないとおかしいキャラクターだなと思って。

──タイトルにもあるように第7話では“第4のI”として新キャラクターの泉が登場しますが、皆さんは「I”s」の女性キャラクターの中では誰を好きになると思いますか?

伊島 「I”s」の特番で1回その話しましたね。

小越 しましたね。僕は結婚するなら伊織ちゃんかな。一貴ってあんなにいろんな女の子の間で心が揺れているのに、伊織ちゃんはずっと一貴を見ていて全然ブレない。そのまっすぐさとか人に対する思いやりみたいなところを見ると、「結婚するならこの人かな」って思います。

伊島 冨田さんと僕は前回、付き合うなら泉ちゃんって言いましたよね? 

左から冨田佳輔、伊島空。

冨田 うん。でもそのあと伊織ちゃんと藍子と2回結婚したいって言ったら大批判を浴びたので、改めると伊織ちゃんかな(笑)。

伊島 僕は泉ちゃんですね。あんなにアプローチされたら好きになっちゃいそう。寺谷的にはいつきとか森崎って言いたいところですけど。でも藍子もいいんですよね。

冨田 全員好きなんじゃん(笑)。

第8話「キミに……」

一貴は泉から積極的なアプローチを受けながらも、自分にとって大切に思う人がいること、それが伊織であることを強く認識する。そして高校3年生の冬、一貴は受験前最後のイベントとして伊織、寺谷、森崎と4人でクリスマスパーティをすることに。シャンパンで酩酊してしまった一貴が正気に戻ると、カラオケボックスには伊織と2人きり。「今回こそは」と伊織に思いを伝える一貴だったが……。

伊島 第8話の見どころと言えば、やっぱり告白シーンですよね。

酔っ払って「葦月は好きなやついるのか?」とグイグイ迫る一貴だったが、ふいに酔いが醒め我に返ってしまう。©桂正和/集英社・スカパー!2018

冨田 王様ゲームをやっていたころと同じ作品とは思えないくらいのギャップが(笑)。

──第8話では一貴が伊織にようやく思いを伝えることができましたが、皆さん告白をするならどういったシチュエーションが理想ですか?

伊島 あんまりちゃんと考えたことないですね。

小越 確かに「こういうプランで告白しよう」っていうのは考えたことないですね。でもわざわざ特別な感じでレストランに行ってみたりとか気取りたくはないなとは思います。

電車内で「告白できなかった」と思わず口に出してしまった一貴に対し、伊織は「誰に告白するつもりだったの?」と問いかける。©桂正和/集英社・スカパー!2018

伊島 そういう意味では一貴が電車の中で何気なく告白しちゃうのは、いいシチュエーションかもですね。

冨田 相手がこちらのことを好きかどうかでも変わってきますよね。好きってわかってたら普通の居酒屋みたいなところはちょっとやめようかなって思うかも。

伊島 でも冨田くんは、「今日からお前、俺の彼女な」みたいな感じで告白するタイプでしょ?

冨田 なに急に(笑)、俺を陥れようとしてる?

伊島 いや、引っ張ってく感じなのかなと思って(笑)。

小越 でもシチュエーションも大事なのかもね。あんまり適当すぎると「ホントに好きなの?」って思われちゃうかもしれないし。

伊島 小越さんファンは、小越さんがどういう告白をするのか聞きたいと思いますよ!

左から冨田佳輔、伊島空、小越勇輝。

小越 今度はこっちを陥れようとしてる?(笑) でも静かなところがいいんじゃないですかね。山の中とか。

冨田 山の中?

小越 山の中は違いますね(笑)。1日遊んだりご飯食べたりして、静かな公園とかでね。話してるとシチュエーションも大事だなって思ってきました。

男子の思春期を大河ドラマ化した作品

──今後放送される第9話以降では一貴たちが高校を卒業し、それぞれの道を歩み始めることになりますが、最後に今後の見どころを伺えますか?

卒業式に出られなかった伊織のために、屋上で卒業式を行う一貴。©桂正和/集英社・スカパー!2018

伊島 ここから寺谷や越苗も少しだけ大人になっていって一貴のピンチを助けることになるんですけど、そういうのを見ると仲間っていいなって思いますね。

小越 ちょっとネタバレになっちゃいますけど、最終話で寺谷と越苗が一貴のために伊織ちゃんを説得しに行くシーンはすごく印象に残っていて。越苗って最初は影が薄くて誰にも気付かれないようなキャラクターだったのが、みんなとどんどん距離が縮まっていって、高校を卒業してもずっと仲良くするような友達ができたのってすごいことだと思うんですよね。「I”s」は恋愛ものですけど、そういう仲間の良さが今後はより描かれていくと思います。

冨田 仲間っていいよね。一方で木田は伊織ちゃんが女優への道を歩み始めるのに合わせて、変な方向に行っちゃう(笑)。

卒業旅行中、誘われていなかったはずの木田がなぜか現れる。©桂正和/集英社・スカパー!2018

伊島 越苗との対比がすごいですよね。越苗はどんどん仲良くなっていく一方で、木田は奈落の底へと落ちていく。でもそういうキャラクターの関係性が変わってくるのも含めて、「I”s」は男子高校生の日常をすごく丁寧に描いた作品だと思っているんです。男子の思春期を大河ドラマ化したというか。

小越 いいこと言ったね(笑)。「I”s」は撮影期間も長かったですし、撮影を終えてから放送まで1年近くかけているんです。その1年の間にスタッフの方々が「『I”s』をより良くするためにはどうすればいいんだろう」って考えながらずっと編集を繰り返していて。ドラマって撮ってすぐ放送する作品が多い中で、これだけ丁寧に作られているものってなかなかないと思います。

左から冨田佳輔、伊島空、小越勇輝。

冨田 ビジュアル的なところはもちろん、お話や演出も原作のファンを裏切らない内容になってるしね。

伊島 原作を大切にしつつ、寺谷の告白みたいに原作で描いていない部分も膨らませているので、原作を読んでいる人も新たな気持ちで楽しめますよね。話していると「I”s」の素敵なところがたくさん出てくるな(笑)。

※記事初出時、本文に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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2019年3月29日更新