2011年から2014年にかけて放送されたTVアニメ「HUNTER×HUNTER」。このたび唯一Blu-ray BOX化されていなかったハンター試験編・ゾルディック家編のBOXが発売されることとなった。
コミックナタリーでは発売を記念しハンター試験編・ゾルディック家編のエピソードを名キャラクターとともに振り返る特集を展開。当時テレビで視聴していたという人も原作しか知らないという人も、エピソードやキャラクターへの理解をより深めるのに役立ててほしい。
文 / 宮津友徳
ハンター試験編・ゾルディック家編のエピソードを
注目キャラとともに振り返り!
試験会場への道のり
第1話「タビダチ×ト×ナカマタチ」~第3話「ライバル×ガ×サバイバル」
ハンター試験には毎年数百万人の腕利きが集まると言われており、志望者に配られる通知には試験会場の日時や、会場の大雑把な場所しか記されていない。わずかな情報を頼りに会場へとたどり着くことも試験の一環であり、会場到達までにさまざまな予備審査が行われているのだ。
くじら島を出発したゴンはクラピカ、レオリオと出会い、嵐の海を船で進むことに。さらに究極の選択を迫られる「ドキドキ2択クイズ」など試練に挑みながら会場を目指していく。
このキャラクターに注目!
凶狸狐(キリコ)
ハンター志望者は受験会場へと案内してくれるナビゲーターを探すことになる。ゴンたちが見つけ出したナビゲーターが凶狸狐という魔獣だ。しかし凶狸狐もすんなりゴンたちを認めるわけではなく、その力量を測ろうとしてくる。
凶狸狐とのやり取りの最中、頼まれてケガ人を見ていたはずのレオリオがクラピカの前に現れ、クラピカに殴られてしまう。このレオリオは魔獣が化けていた偽者だったが、クラピカはそれを見破っていたわけではなく「私は『ケガ人を頼む』と言い レオリオは『任せろ』と言った そのケガ人を置き去りにしてノコノコ現れるような奴だから殴った」と発言しており、取り決めを大切にするクラピカの思想がよく現れたシーンだ。
第一次試験
第3話「ライバル×ガ×サバイバル」~第5話「ヒソカ×ハ×ヒソカ」
会場にたどり着けるハンター志望者は1万人に1人と言われている。ゴンたちが受験することになる第287期は405人が会場に到達した。彼らが一次試験で課せられたのは、二次試験会場まで試験官にただ“ついていく”こと。最初は余裕の表情を見せていた受験者たちだが、何十kmもの距離を走っていく中で、次第に脱落者が増えていく。さらにはヒソカが“試験官ごっこ”を始め……。
このキャラクターに注目!
トンパ
会場に到着したゴンたち3人に声をかけてくれたのがトンパだ。彼は今回が35回目のハンター試験受験でこの記録は歴代2位、さらには本試験連続出場回数は30回と、こちらはダントツの1位を誇る。トンパだが、その正体はハンター試験にほどよい刺激を求め、受験者が脱落していく様子を見て楽しむ“新人つぶし”。受験するだけでも困難なハンター試験に参加し続けたり、レオリオが戦いに挑む様子を見て「賭けごとでは負けた時のことを考えてる奴はいつまでも勝てねーもんなのさ」と分析したりするなど、経験や勝負感を兼ね備えたそれなりの実力者であるようにも見えるが、第287期の試験ではどのような活躍を見せるのか。
第二次試験
第6話「イガイ×ナ×カダイ」、第7話「ヒコウセン×ノ×ケッセン」
二次試験まで残ったのは約150人。ここでは美食ハンターのメンチとブハラが指定する料理を作るという試験が行われた。ブハラが提示したのは豚の丸焼き。試験会場に生息するのは世界でもっとも凶暴な豚と言われているグレイトスタンプのみで捕獲も困難だが、約半数の受験者が豚の捕獲に成功し合格となる。しかしメンチが指定したスシという料理については、ほぼすべての受験者がどのような料理なのか知らず……。
このキャラクターに注目!
ネテロ
のちに「キメラアント編」の中心人物となるハンター協会会長のネテロは、二次試験中に初登場。二次試験終了後にはゴンとキルアに目をつけ、自分が持つ球を奪えたらハンターの資格をやろうと勝負を持ちかける。常人なら骨が粉々になるであろうキルアの蹴りを受けてもピンピンしていたり、2人とは次元の違うスピードを見せたりと、その後登場する念の力を彷彿とさせる佇まいのネテロ。早々に諦めてしまったキルアは、絡んできた受験者を切り刻み「あれ以上やってたら 殺してでもボール取りたくなっちゃうもんな」と言ってのけ、殺し屋の一族である片鱗を初めて見せている。
第三次試験
第8話「カイケツ×ハ×タスウケツ?」~第12話「サイゴ×ノ×カクゴ」
参加人数が40人と当初の10分の1以下になった第三次試験は、トリックタワーと呼ばれる塔の頂上から制限時間内に生きて降りてくるという内容。ゴンはキルア、クラピカ、レオリオ、トンパの4人とチームを組んで塔を下っていくことになる。塔内の各所でその後の行動についてそれぞれの意思を問う多数決が行われるが、レオリオとトンパが衝突することもしばしば。さらには道中で試験官として雇われた死刑囚と、さまざまなバトルが行われることになる。
このキャラクターに注目!
解体屋(バラシヤ)ジョネス
ザバン市犯罪史上最悪の大量殺人犯。異常なまでの指の力を持ち、これまで146人もの人間をすべて素手で殺害してきた。トリックタワーでキルアと対峙し、「これから行われるのは一方的な惨殺」と発言したものの、キルアに心臓を抜き取られ瞬殺されてしまう。キルアいわく、心臓を抜き取る際に相手の傷口から血を出してしまったとのことで、「親父はもっとうまく盗む」と語っている。
第四次試験
第14話「ターゲット×ニ×ヒット」~第18話「タイセツ×ナ×メンセツ」
第四次試験は残った受験生24人が、身につけている受験番号のプレートを奪い合うサバイバル。ヒソカのプレートを狙わなくてはならなくなってしまったゴンは、一瞬のスキをついて釣り竿でプレートを奪う作戦に出ることに。最初は鳥すらも釣り竿で捕獲できずにいたゴンだったが、相手の動きを読める瞬間があることに気付く。
このキャラクターに注目!
ゲレタ
吹き矢であらゆる生物を仕留める猟師で、トンパからも「スゴ腕」と称されている。そんな彼は四次試験でゴンのプレートを狙うことに。ヒソカのプレートを奪った直後のゴンを狙い、筋弛緩系の毒で仕留めた際には「およそ7千回 この数字が何を示すかわかるか?」「オレがお前をしとめることができたチャンスの数だ 同時にお前が特訓で竿を振り続けた回数でもある」と語っている。しかしその後、ゲレタはヒソカに瞬殺された。ヒソカに絡まないところでゴンからプレートを奪えば生き残っていた可能性もあると考えると、不運なキャラクターと言えるかもしれない。
最終試験
第19話「カテナイ×ガ×マケナイ」~第21話「キョウダイ×ノ×モンダイ」
第287期の最終試験に残った9人のうち、6人が初受験のルーキー。新人が合格できる割合は3年に1人と言われており、合否の確定前と言えど大豊作の年だろう。そんな中、最終試験は勝ち抜け制のトーナメントを行い、最後まで負けてしまった1人だけが不合格になるという内容。しかし勝利条件は相手に「まいった」と言わせることで、殺してしまえばその時点で失格というものだった。
このキャラクターに注目!
ハンゾー
ハンゾーは受験生の中でもトップクラスの実力を持つ陽気な忍者。そんな彼がゴンの最終試験での1回戦の相手に。戦闘技術ではゴンを圧倒するハンゾーだったが、ゴンに「まいった」の一言をなかなか言わせられない。ハンゾーが脚を切り落とすと宣言しても、父親に会うという目的を話し、「もしオレがここであきらめたら 一生会えない気がする」「だから退かない」というゴン。その言葉を聞いたハンゾーは「まいった」を言わせるすべを思いつかないと、負けを宣言することになる。
ゾルディック家立ち入り前
第22話「キケン×ナ×バンケン」、第23話「バンニン×ノ×セキニン」
実家へと帰ってしまったキルアを追って、ゾルディック家の敷地を訪れたゴンたち。一族の敷地は正門までであれば一般観光客の訪問も許可されているが、中に入るには数トンの重さを誇る扉を開ける必要があった。ゴンたちは門を開けるため、守衛のもとで特訓を積むことになる。
このキャラクターに注目!
ゼブロ
ゾルディック家の正門である“試しの門”の守衛。当初は侵入者として敷地に入ろうとしていたゴンだったが、ゼブロに迷惑がかかることを知り「おじさんのこと 全然考えてなかったね」と考えを改める。そんなゴンの誠実さを認め、ゼブロは自分たち使用人の家で特訓を積むことをゴンに勧める。
ゾルディック家立ち入り後
第24話「ゾルディック×ノ×カゾク」、第25話「ミエナイ×ト×アエナイ」
試しの門を超えたゴンたちは執事であるカナリアの協力を得て執事室へと向かうことに。一方で父であるシルバに「仲間に会いたい」と素直に告げたキルアはゴンたちの元に行くことを許されるが……。
このキャラクターに注目!
ゴトー
ゾルディック家の執事長。執事室を訪れたゴンたちに、キルアの友人としてふさわしいかを見極めるためコインゲームを持ちかける。ゲームはコインをトスし、どちらの手で掴んだかを判断するというもの。なんとかゲームをクリアしたゴンに対し、最後にゴトーはコインを持つ手を変えるというトリックを披露し、「世の中正しいことばかりではありません」と忠告するのだった。
Blu-ray BOXで「HUNTER×HUNTER HUNTER STUDIO」が復活!
Blu-ray BOXでは、第1話「タビダチ×ト×ナカマタチ」から第25話「ミエナイ×ト×アエナイ」まで(※)を4枚のBlu-rayに収録。さらに特典CDにはラジオ番組「潘めぐみ・伊瀬茉莉也のHUNTER×HUNTER HUNTER STUDIO リターンズ」が収められる。同番組は2011年から2013年まで放送・配信されていた、潘めぐみと伊瀬茉莉也によるWebラジオを復活させたもの。番組内では2人がハンター試験の名シーンベスト3を振り返っているほか、ハンター試験編から「落ちたけどがんばったで賞」「勝手にベスト・オブ・試験官賞」など番組スタッフが作成した賞の受賞者を決める「ハンター試験勝手に特別賞」を実施している。ラジオ番組の一部を試聴できる動画も公開中だ。
なおBlu-ray BOXのパッケージは5面デジパック仕様で、アニメのキャラクターデザインを担当した吉松孝博描き下ろしの三方背ボックスに収められる。ボックスにはゴン、キルア、クラピカ、レオリオというおなじみの4人が描かれた。さらに20ページのブックレットも封入される。
※第13話「ゴンヨリ×ノ×タヨリ」は総集編のため未収録。
購入特典や過去に発売されたBOXとの連動したプレゼントも!
一部の店舗では購入者にA4サイズのクリアファイルを、Amazon.co.jpではA5キャラファイングラフを配布。さらにVAP STOREではクリアファイルに加え、ゴン、キルア、クラピカ、レオリオのアクリルフォトカード計4枚をプレゼントする。いずれの特典にも三方背ボックスの描き下ろしイラストが使用された。
さらに「ハンター試験編・ゾルディック家編」のBlu-ray BOX発売を記念して、これまでに発売されたアニメ「HUNTER×HUNTER」のBlu-ray BOX、DVD-BOXをVAP STOREにて購入した人に、特典として「複製原画セット(6枚組)」をプレゼントするキャンペーンも実施中だ。
キャンペーン対象商品
「天空闘技場編 Blu-ray BOX」「天空闘技場編 DVD-BOX」「幻影旅団編 Blu-ray BOX I」「幻影旅団編 DVD-BOX I」「幻影旅団編 Blu-ray BOX II」「幻影旅団編 DVD-BOX II」「G.I編 Blu-ray BOX」「G.I編 DVD-BOX」「キメラアント編 BD-BOX Vol.1」「キメラアント編 DVD-BOX」「キメラアント編 BD-BOX Vol.2」「キメラアント編 DVD-BOX Vol.2」「キメラアント編 BD-BOX Vol.3」「キメラアント編 DVD-BOX Vol.3」「キメラアント編 BD-BOX Vol.4」「キメラアント編 DVD-BOX Vol.4」「選挙編 BD-BOX」「選挙編 DVD-BOX」