「ヒナまつり」|ついに完結!連載10年の歩みがまるっとわかる「ヒナpedia」

ヒナの成長記録 中学生編(1巻〜8巻)

1巻では中学生だったヒナも、9巻で高校生になり、最終話ではなんと専門学生に。ここではそんなヒナの“成長”にフォーカスし、「ヒナまつり」の物語を振り返っていく。

「超能力少女現る!」(第1話)

「ヒナまつり」第1話より。

新田といるのは楽しい

ヤクザ・芦川組の若手ホープ、新田の部屋に突然現れた楕円形の物体。その中から出てきた少女・ヒナは、強力な念動力を使って新田を脅し、彼の家に住み着くことに。ヒナの知っている大人と違い、新田は自分にあれこれ命令をしてこない。「新田といるのは楽しい」。そう感じたヒナは、新田のために力を使うことを決意する。ヒナが好物のイクラと出会ったり、ヒナの暴走で新田が“組随一の武闘派”の称号を手に入れてしまったり、これからの物語の軸となる要素が第1話からたっぷりと詰まっている。なお新田の武勇伝については、後ろのページで特集している。

「大人の世界」(第2話)

「ヒナまつり」第2話より。

がんばったら、いいことがある

「力を使うな」という新田の言いつけを守っていたためエネルギーが発散できず、力を暴走させてしまったヒナ。困った新田は、建設業者に頼むはずだった土地開発の仕事をヒナにやらせることを思いつき、“丸儲け”だと喜ぶ。だが新田のその表情は、ヒナの嫌いな大人のそれだった。へそを曲げるヒナに、新田は「大人の社会ではな、労働にはそれに見合った報酬を得るんだ」と特上イクラ丼をご馳走。ヒナも「これで私も大人の女」と、すっかり機嫌を取り戻す。

「今夜はサタデーナイトフィーバーなんだよ」(第4話)

「ヒナまつり」第4話より。

言わなきゃ伝わらないのよ

ヒナにかまってばかりいたせいで「女遊びを断った」と噂になってしまった新田は、ヒナを留守番させ、毎晩遊び歩くように。そんな新田を追いかけて街に出たヒナは、新田がよく行くバー“Little Song”のバーテン・詩子から、自分の気持ちをちゃんと相手に伝えることの大切さを教わる。ようやく新田と再会したヒナは、「私も新田とキャバクラに行ってみたい」と胸の内を明かし……。なおヒナのクラスメイト・瞳が、流されるままバーテンとしてデビューしてしまったのもこの回。彼女の躍進については、後半のページで取り上げる。

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「超能力勝負はこうやんだよ」(第6話)

「ヒナまつり」第6話より。

一緒に遊ぼう

暴走族を一夜にして壊滅させた少女・アンズ。ヒナと同じような力を持つ彼女は、ヒナを“処分”するため彼女を探しているという。戦いは避けられない──そう感じた新田は、2人が派手に暴れないように、「あっち向いてホイ」でのバトルを提案。勝負がついた後、ヒナは自分を殺しに来たアンズに、「一緒に遊ぼう」と声をかけるのだった。少女たちがゲームに夢中になっている間、気を利かせてアンズの服を洗濯してやる新田。しかしこれが原因で、アンズが持っていた“帰るための道具”が壊れてしまい、彼女はしばらくホームレス生活を続けることに。

「勘当ロックンロールフィーバー」(第9話)

「ヒナまつり」第9話より。

新田の所に戻りたいな

新田を喜ばせようと始めた家の掃除で、大失敗してしまったヒナ。結果的に勘当された彼女は、どうすれば新田が許してくれるのかを一生懸命考え、割ってしまった壺の代わりに新しい壺を買って返そうと思いつく。路上ライブでお金を稼いでいるバンドマンにヒントを得たヒナは、超能力を使った手品で投げ銭をゲット。さらにはバンドマンと意気投合し、バンドの一員として派手なパフォーマンスまで披露する。しかし目標額を集めたヒナは、あっさりバンドを脱退。手に入れた壺を抱え、新田のもとへ急ぐのだった。ロックとイリュージョンの融合“ロックージョン”に目覚めたこのバンドは、このあともストーリーに意外な絡みを見せてくる。その模様は後半で取り上げる。

「新田さんのお父さんはダンディー」(第12話)

「ヒナまつり」第12話より。

空気を読むこともできます

新田の実家からかかってきた電話を、ヒナがとってしまった。新田は自分たちの関係を説明するため、ヒナを連れて実家を訪れる。ヒナは逮捕されたアニキの子なんだと、適当な嘘を並べて場を乗り切ろうとする新田だったが、だんだんと酔いが回り、ついにボロを出してしまった。急に“事件のショックでエビチリのことしか覚えていない”というキテレツな設定を振られたヒナは、エビチリがなんなのかもわからないのに、空気を読んで話を合わせようと努力する。その姿を見て、ヒナの成長を感じとった新田は感動し、「ヒナは俺の娘だ!」と高らかに宣言。死んだ父親にも新田家の一員としてヒナを紹介する。

「三人集まれば文殊の知恵を打ち破れ」(第14話)

「ヒナまつり」第14話より。

ゲームよりも魅力的なもの

ホームレス仲間のシゲさんに、あやとりを教えてもらったアンズ。だがヒナは「ゲームのが楽しい」とあやとりに見向きもしない。ゲームを買うお金がほしいアンズは、電化製品の粗大ごみを買い取っているホームレスの話を聞き、捨てられているテレビを見つけて一攫千金を目指す。お友達になった瞳も参加して、それぞれにテレビを探し歩く3人。結局ゲームを買うほどのお金は手に入らなかったが、その夜、アンズは瞳と楽しくあやとりをすることに。ヒナはゲームをしながら、2人の様子を横目で見ていたが……。

「娘よ、これが父親だ!」(第25話)

「ヒナまつり」第25話より。

お母さんってどんなのかな

相変わらず詩子を狙っている新田。2人がうまくいったら、詩子がお母さんになるかもしれない。お母さんができることに興味を持ったヒナは、詩子に会いに行き、新田とのデートの約束を取り付ける。新田はヒナを抱き上げ、くるくると回りながら喜ぶが、勢い余ってヒナの足を壁にぶつけ、骨折させてしまった。新田はその後、入院したヒナを病院に置いて、デートに向かうが……?

「そしてヒナはいつも通り」(第28話)

「ヒナまつり」第28話より。

驚くべきヒナの成長

ヒナの動向を調べるべく、新たに斑鳩という女性がやってきた。かつてのヒナの恐ろしさを知る彼女は、偶然再会したアンズにヒナの近況を聞くも、とても信じられない様子。斑鳩の知るヒナであれば、「赤信号で止まる」「店で商品にお金を払う」といった常識的な項目を、絶対にクリアできないはず。しかし新田と出会って、ヒナは大きく変わっていたのだった。

「チーン」(第37話)

「ヒナまつり」第37話より。

新田をお祝いしてあげたい

新田が若頭に出世した。お祝いをしてあげたら喜ぶんじゃないか、そしてお礼をくれるんじゃないかと言われたヒナは、そのためには何をしたらいいかを知り合いに聞いて回る。ケーキ、写真、花、サプライズ……どうせなら全部やってしまえと思い至った彼女は、新田のために全力を尽くすが?

「新田とヒナ」(第38話)

「ヒナまつり」第38話より。

新田、いままでありがとう

組織の人間・斑鳩が、ついにヒナに接触。帰れと命令されたヒナは、新田にそのことをなかなか言い出せない。帰る当日になってようやく伝えたヒナを、新田が連れて行ったのは、初めて特上イクラ丼をご馳走したあの店だった。「楽しかったよ、お前といた期間は」「新田、いままでありがとう」と別れを告げる2人。しかし、ヒナは帰るのに必要な玉を失くしてしまっていたため、結局この日帰るのはキャンセルとなる。「また新田と一緒にいられる」と家路を急ぐヒナを待っていた光景は……。

「家事拳2」(第40話)

「ヒナまつり」第40話より。

やってみて分かる事がある 新田はすごい

お正月、新田の実家に預けられてしまったヒナ。さみしがるヒナに、新田の妹・ミカは「相手に必要としてもらいたいなら、家事をすればいい」とアドバイスする。片付け、洗濯、掃除……ミカの教えに従い、“家事道”を極めていくヒナ。ヒナは家事をやってみて、初めて新田のすごさを実感する。だがそんなことをしなくても、新田はヒナと一緒にいたいと言ってくれたのだった。