コミックナタリー Power Push - ギャグ漫画家大喜利バトル!!
祝DVD化! おおひなた×ピョコタン懇談会 大会プロデューサーが最弱選手に個人授業
おおひなたごう主催で過去2回にわたり開催されてきた「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」。そのイベントの模様を収録したDVDが、1月29日にリリースされる。コミックナタリーでは大会プロデューサーおおひなた、レギュラーメンバーのピョコタンを招き、これまでの反省と第3回大会への展望を聞いた。
さらに万年1回戦敗退を繰り返す最弱選手ピョコタンに対し、プロデューサーのおおひなた自らコーチングを実施。大喜利バトル番外編ともいえる、2人の特訓風景をお楽しみあれ。
取材・文/淵上龍一 編集・撮影/唐木元
「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」 とは
おおひなたごう呼びかけのもと集まったギャグマンガ家たちが、観客を前に1対1でトーナメント形式の大喜利バトルを行うライブイベント。朝倉世界一、うすた京介、喜国雅彦、しりあがり寿、田中圭一、とり・みきなど、出場メンバーには豪華マンガ家が名を連ねる。大会は阿佐ヶ谷ロフトAを会場に2008年・2009年と過去2回開催。第3回大会は2010年夏開催を予定している。
悪夢の感想戦。連続初戦敗退の傷跡
──「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」DVD化おめでとうございます。さっそくですが完成した映像を観ていただき、将棋で言う「感想戦」をおふたりにしていただこうかと。
ピョコタン(以下、ピ) やー、改めて見るとキツいですね。 ネタもそうだけどフリップの出し方とか声の出し方とか、ことごとくダメだわ……僕……。
おおひなたごう(以下、お) ピョコタンはネットでも大喜利中継やってるし、経験値は積んでるはずじゃん。ウケるウケないの基準とか、そろそろわかってきてもいいんじゃないの?
ピ 第1回大会のときと比べると、ずいぶん成長してるはずなんです。審査員からアドバイスもらったりして、もう大喜利ってものが何かわかったような気になって第2回に挑んだんですが。
──しかし結果は第1回、第2回ともに初戦敗退と……。
お もはや早々に負けるのが芸風になってる部分があるよね。変に勝っちゃったら面白くないというか、いっそ負け続けるのもピョコタンらしさなんじゃない?
ピ そんなこと言われても、やっぱ出るからには勝ちたいですよ。今日は可能なかぎり最短(時間)で僕を強くしてもらいたいと思ってるんですけど。
お じゃあ、もう別人になれば? コスプレして名前も変えて、キャラも作っちゃって「大喜利仮面ぞよ」とか言って試合に出るの。どう?
ピ それは遠まわしに、僕は僕のままじゃ絶対勝てないって言ってるんですか?
お キャラは重要だよ。朝倉世界一とか辛酸なめ子とか雰囲気あるじゃない。にじみ出る人となりがネタにも活きてくるんだよ。ピョコタンのキャラと言えば、うんこネタだよな。
──第1回大会でピョコタンさんが答えたお題に「日本の検便はマッチ箱にうんこを入れますが、アメリカでは何にうんこを入れますか?」というのがありましたね。
お あれピョコタン向きのお題だったよね。うんこ得意でしょ。言い慣れてるし。
ピ みんなからそういう風に言われるんですけど、別にうんこが得意とか思ってないですからね。口では言い慣れてますけど「うんこを描いてください」って言われて描くうんこは苦手です。
──フリに対して構えてしまい、100%の力が出せなかった感じでしょうか。
ピ 緊張はしたけど、あれはあれで僕の100%なんです。それで笑いがとれないっていうのは、つまり僕自身が世の中のニーズに合ってないんじゃないかってことですよね。大喜利に限らず、マンガの売り上げとか見ても明らかな事実として。
お ……悪いのは自分じゃなく、わかってくれない世の中のほうって聞こえるけど?
ピ 違います! そういう変な誘導はやめてください! 悪いのは僕、未熟な僕が悪いです。
第3回大会は予選あり? レギュラーメンバーの座、剥奪のピンチ
──第3回大会は2010年夏を予定とのことですが、ピョコタンさんエントリーのご予定は。
ピ あわよくば、第3回も出させてもらいたいんですけど。
お でも1勝もしてない奴と好成績を残してる人、どっちを選ぶかって言ったら、良い成績の人を選ばないと不公平になっちゃうよね。出場できる人数も限られてるし。
──第1回大会からの初戦敗退組に出場のチャンスは……。
お 第3回大会は予選をやろうかと思ってるんですよ。初戦敗退組のピョコタンと見ル野栄司を中心にした面子で、優勝した人が本選に出場するっていうルールで。
ピ 予選やるなら絶対、勝ち上がって本選に出場しますよ。第1回・第2回大会で確実に僕、大喜利のコツは掴んでますからね。
──実は今日、スケッチブックを用意してあるのですが。コツを掴んだと豪語するピョコタンさん、よろしければ大喜利を実演していただけないでしょうか。
ピ OKですよ。僕、本当にコツ掴んでるんで。もちろん、ごうさんもやりますよね?
お おう、これが答えだっていう見本を見せてあげるよ。
おおひなたごうの呼びかけで集まった精鋭が、ガチンコで大喜利バトルに挑戦! 超人気ギャグ漫画家たちが、そのプライドを賭けて闘う1on1トーナメント!! 若手・ベテラン、入り乱れ、繰り広げられるドリーム・マッチの数々……。ギャグ漫画界最強の大喜利KINGの座を掴むのは、一体誰なのか!? 漫画家界が震撼した、伝説の大喜利バトルが待望のDVD化!!
おおひなたごう
1969年生まれ、秋田県出身。1991年に「心はマリン」でデビュー。切れ味鋭いシュール&脱力系なギャグで一躍人気を集める、当代きってのギャグマンガ家。マンガの他にも爆笑問題とのコラボや、大人計画の舞台のフライヤー、フィギュア製作など、その活動は多岐に及んでいる。「おやつ」「犬のジュース屋さんZ」「特殊能力アビル」など代表作多数。
ピョコタン
1977年生まれ、千葉県出身。1996年に「ボンバーマン4コマまんが王国3」でデビュー。“ウンコ系マンガ家”を自称し、独自の世界観とギャグでカルト的な人気を博している。フジテレビ公式サイト内のデジタルコミック「少年タケシ」連載の「西日暮里ブルース」や、ゲームラボ(三才ブックス)のレポートマンガ、ウェブサイト「ガジェット通信」の記事イラストなど幅広い活躍を見せている。代表作に「アホ汁レインボー」「赤いアホ汁」など。
『ギャグ漫画家大喜利バトル!!』DVD発売記念!!
-逆襲のミニ大喜利!!-
「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」のDVD発売を記念して、タワーレコード新宿店にてミニ大喜利を2月20日に開催します。入場整理券は同店にてDVDを予約した人に先着順で配布。出演予定はおおひなたごう、いしかわじゅん、大石浩二、喜国雅彦。