「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」×「平穏世代の韋駄天達」天原×クール教信者×作田泰紀プロデューサー座談会|フェティシズムをもって“かわいい“を生み出すクリエイターたちのこだわりに迫る

「気合い入れて描くのは、そりゃ胸じゃないですか?」(クール教信者)

──というか、今回のコラボの概要を見てけっこうびっくりしたんです。普通、コラボってまずは主役キャラクターを持ってくることが多いと思うんですが、「韋駄天」のキャラでハヤトやイースリイ、ポーラではなくギルやピサラを選んだというのが意外で。

作田 これは……私のチョイスです。「韋駄天」であるポーラももちろん検討しましたが、衣装デザインを3Dで再現するうえでの技術的なハードルが高く断念しました。原作を読んでいくと全キャラクター好きになっていって。なかでもギルやピサラは特に印象的なキャラクターでした。

原作「平穏世代の韋駄天達」1巻より。韋駄天たちが走る突風によって女性のスカートがめくれ上がるシーン。©天原・クール教信者/白泉社

──あと、韋駄天たちが走るときに起こる突風をモチーフにした演出もあるんですよね。いただいた資料だと「あのお約束のシーンを再現」みたいに言ってますけど、第1話の1コマくらいですよね、出てくるの(笑)。

作田 最初に読んだとき、「これはぜひ再現したい!」と思ったシーンでして(笑)。謎の突風が吹いて、キャラクターたちのスカート形状のパレオ部分がふわっと。まだ開発途中の段階ですが、ちょっと映像をお見せします。

(映像を流す)

作田 このゲームはヴィーナス諸島という島が舞台なんですが、島でプレイヤーと女の子が撮影をしていたら謎の突風が吹いて、やむを得ず、スカートがめくれてしまったというシーンです。

クール教信者 いいっすね。

原作「平穏世代の韋駄天達」3巻 ©天原・クール教信者/白泉社

──いわゆるチラリズムですよね。天原先生はチラリズム、お好きなんじゃ?

天原 私の場合、チラリズムは好きですが寸止め派ではありませんので(笑)。原作でも「チラ」ですまなかったりしますし。

クール教信者 私は胸派なので、ビーチだと例えばカニが出てきて水着を破くとかあったらよかったですね。

作田 なるほど(笑)。

──そのほかにも、クール教信者先生がコラボイラストを描いているそうですね。

クール教信者 (インタビュー時点では)まだラフをお見せしてる段階ですが、この記事がアップされる頃には公開されているんじゃないかと。

作田 コラボで登場する「DOAXVV」と「平穏世代の韋駄天達」の女の子をいっしょに描いていただければとお願いしました。

クール教信者による「平穏世代の韋駄天達」と「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」の描き下ろしコラボイラスト。

クール教信者 はい。で、「とりあえずしっかり体を見せよう!」という共通認識ができました。

──体を、というと、どんなところに気合いを入れて描く予定なんですか?

クール教信者 え? それはもちろん胸じゃないですか!? あ、ただ、私はバストアップ絵でも満足しちゃう人なので、普段下半身とかあんまり描かないんですね。でも、今回は魅力ある女の子を全身ちゃんと描く予定です。

作田 コラボイラストはSNSやコラボサイトで公開します。私がこういうことを言ってはいけないんですが、ゲーム内での公開だとゲームをプレイしないと見られないじゃないですか。「韋駄天」のファンの皆さんにも楽しんでいただけるよう、SNSなどでも公開いたします。そちらを見ていただいて、楽しんでもらえればと。

──ファン目線すぎる。

「ほのかの明るいけどどこか影を持ったキャラクターは好きですね」(天原)

原作「平穏世代の韋駄天達」3巻より。ピサラは魔族だが、知能を得るために人間の脳を使用しており、羞恥心も持ち合わせてしまっている。©天原・クール教信者/白泉社

──作田さんは「平穏世代の韋駄天達」で特に魅力を感じたのはどのキャラクターでしょう?

作田 私が特定のキャラクターを挙げていいものか……。でも、個人的に一番いいなと思ったのはピサラです。「お前の趣味でコラボしてるのかよ」って思われてしまいそうですが(笑)。「韋駄天」では韋駄天たちって、恥ずかしいという感情がなかったりするわけですが、ピサラは魔族で非常に強気なキャラクターだけど人間の脳を持っているので、恥じらいがあるんですよね。そういうギャップもあってドキッとします。「DOAXVV」にもみさきってキャラクターがいるんですが、この子も恥じらいの部分をファンの皆さんに喜んでいただいています。なので、個人的に好きなこともあるのですが、「DOAXVV」のファンにも喜んでいただけるのではないかと思ったんです。

天原 逆に(「平穏世代の韋駄天達」の)ポーラなんかはそういう感情がないんですよね。彼女に関しては最初から、表面上は心優しい少女だけど、内面は人の心がまったくない不気味な存在として描いています。

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」より、ほのか。

クール教信者 ギャップとか内面の暗い部分を持ったキャラクターは「DOA」シリーズにもいますよね。私は「DOA」でいうとほのかが好きなんです。(胸が)大きいっていうのがもちろんあるんですけど、おっとりとした性格もかわいい。マリー・ローズとのコンビで一緒に好きになった感じですね。ただ、明るいキャラなんだけど、実は出生のあたりにちょっと暗いところがあったりもするじゃないですか。

作田 そのあたりはシリーズ最新作の「DOA6」で描かれていますね。

クール教信者 「DOA」に雷道という豪胆なキャラがいますけど、ほのかって雷道と同じ特技を持っていたりするんですよね。「絶対何かあるじゃん!」って。しかも、雷道が出てくると必ず少し暗い話が絡んでくる。だから、ほのかも明るいキャラクターなんだけど、そういう暗い部分を過去に持っているんですよね。

作田 明るいんだけどどこか暗い部分を持っているキャラクターというのは、クール教信者先生の作品にも通じる部分があるように感じます。

「DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation」より、かすみ。

天原 私は「DOA」でいうと、やっぱりかすみが好きですね。

作田 シリーズの看板キャラクターですね。

天原 初代でも使っていたキャラクターなんですけど、やっぱりポニーテールが好きなんですよね。私自身もポニテキャラはよく手癖で描いてしまいます。

作田 私もポニーテールは好きです。

天原 うまく言語化できないですけど、やっぱり刺さる髪型ですよね。

作田 髪を結んだときに見える首筋とか、やっぱりドキドキする部分がいっぱいある髪型だと思います。我々も髪型を追加するときなんかは必ず候補に挙がります。「やっぱポニテだよね!」って。

天原 あとかすみといえば、足で相手の顔を挟んで投げる技とかありましたよね?(笑)

作田 飛燕逆落、いわゆる“幸せ投げ”ですね。肩車を向き合ってするような形で、両足の太ももで相手の顔を挟んで投げるという。

天原 あれがなんか好きなんですよね、エロくて(笑)。